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八王子市のお散歩日記

自然豊かな八王子市内をお散歩しながら植物・昆虫・野鳥等を日記で綴る

2024年 中山地区:アオギリ(青桐)、コゴメバオトギリ(小米葉弟切)

2024-07-15 17:03:34 | 

アオギリ(アオイ科の落葉高木)の雌花を見ようと梅雨の合間に出かけました。残念ながら雌花は咲き終わっていました。雄花が少し咲き残っていましたが、ほとんどが若い果実になっていました。1個の花に付き4~5個の果実が付きます。

上の写真で3個並んでいる果実のうち一番手前のはどういう訳か果実が1個しかありませんが雌花が咲き終わったばかりでその下方に花弁に相当する萼裂片が縮れて垂れ下がっています。

これは雄花が数個咲き残っており、右方の2個の果実には普通4~5個付く果実が1個しか付いていません。なお、花序の先が点のようになっているのは雄花が落ちた跡で樹の下には雄花が沢山落ちていました。

次は4~5個にほぼ分裂しかけている果実です。

次は雄花1個と4~5裂後の果実です。

次は終盤で萼裂片が赤くなっている雄花と果実です。

最後に大分成長して4~5裂し切った果実です。この後大きく成長し各4~5個の果実が開裂し種子が見えるようになります。

今日は雌花が見つからなかったので2022年7月6日に撮影した雌花と8月22日に撮影した果実、種子をご参考までに挙げておきます。

ご参考:雌花

ご参考:大きく成長し開裂した果実

ご参考:開裂した果実と種子

 

なお、近くにコゴメバオトギリ(小米葉弟切)が咲いていました。ヨーロッパ原産の帰化植物でオトギリソウ科の多年草。長池公園にもありました。

 

以上


2024年 片倉城跡公園近辺:シナノキ(科・級の木)、ネジバナ(捩花)等

2024-06-07 16:15:06 | 

八王子みなみ野の街路樹にシナノキがあるが花が咲いていました。

シナノキ(科・級の木)はシナノキ科の落葉高木で丹沢や箱根に自生するが小仏山地にもまれに見られるとのこと。公園や街路樹として利用される。花は両性花で優良な蜜源となる。花序の柄にはへら状の苞が1個ずつ付き果実が熟すと苞と一緒に落ち、苞がプロペラの役割をし遠くに落ちる。淡黄緑色をした葉のように見えるのが苞です。

雄性期の花

雌性期の花

ご参考:シナノキの苞と若い果実

片倉つどいの森公園の芝地にネジバナ(捩花)が1本咲いていました。今年の初見です。

ラン科ネジバナ属の多年草で小さな花を螺旋状に付ける。螺旋は右巻き、左巻きがあるが、途中で変わるものもあるそうです。花は小さくてもしっかりランの花の構造を持っています。

 

ネジバナの花の構造

帰り路、人家に植栽されたオリーブの木に小さな果実が出来ていました。

以上


2024年 長沼公園方面:(その2/2樹木の花編)ツルアリドオシ(蔓蟻通し)、イボタノキ(水蝋木)等

2024-05-24 11:13:43 | 

5月23日。長沼公園方面へのお散歩の2回目ご報告樹木の花編です。

お目当のツルアリドオシ(蔓蟻通し)の花が咲いていました。アカネ科の常緑多年草ですが草花編ではなくこちらに入れてしまいました。花は花径の先に必ず2個付き花の基部にある子房は合着しています。果実は赤く熟しますが結実率が低いのかなかなか見つかりません。今年は見つけたいものです。

  

長泉寺尾根にあるナツハゼ(夏櫨)に花が咲いていました。もう終盤で若い果実も一緒に見られました。ツツジ科の落葉低木で、ある解説には花崗岩の土地を好み関東ロームの武蔵野や相模野には見られないとありますので、長池公園にあるのは珍しいのではないでしょうか?壺状の花は地味な色で葉に隠れて見つけにくい。雄蕊は10個あります。果実は秋に黒く熟し食べられます。

  

栃本尾根には

ネジキ(捩木)の白い花が盛りです。ツツジ科の落葉小高木で有毒植物。壺状の花が多く下向きに咲くが、果実は上向きになるのが面白い。幹は左巻きに捩じれたように縦筋が付く。

 

花を下から見たところ。蟻が吸蜜に来ていました。

シラキ(白木)の花も盛りです。トウダイグサ科の落葉小高木。樹皮は灰白色で紅葉が綺麗。花は総状花序を付け花弁がなく花序の先の方に多数の雄花を基部に1~3個の雌花を付ける。遠くにあることもあり私はまだ雌花を確認出来ていません。

 

ヤブムラサキ(藪紫)も咲いていました。シソ科の落葉低木。

野猿の尾根には

コアジサイ(小紫陽花)が満開。ユキノシタ科の落葉低木。枝の先に複数房状花序を付け全てが両性花で装飾花がない。

 

イボタノキ(水蝋木)も咲いていました。モクセイ科の落葉低木で樹皮にイボタロウムシがつきイボタロウが取れるため名付けられた。雌雄同株で花は両性花。果実は種々の野鳥が好む。

 

よく似た木がありました。トウネズミモチでしょうか?

 

霧降の道にあったこの果実が付いた樹木ですが名前が分かりません。ご存じの方教えていただくとありがたいのですが。(ハム次郎様のご教示によりニワトコの果実と判明しました。ありがとうございました。)

 

以上


2024年 長沼公園方面:(その1/2草花編)ヒナキキョウソウ(雛桔梗草)、サイハイラン(采配蘭)等

2024-05-24 09:44:52 | 

5月23日。長沼方面へのお散歩を2回に分けてご報告するその1回目草花編です。

石橋入緑地でオランダカイウ(阿蘭陀海芋)が咲いていました。南アフリカ原産のサトイモ科の多年草。湿地性で園芸種名カラーですがここでは野生化しています。

 

ここから長沼公園へ向かう道路の歩道の隙間には多くの雑草が生育していますが、そこに咲いていた生命力の強いヒナキキョウソウ、ハナヤエムグラ、トキワツユクサそしてドクダミです。

ヒナキキョウソウ(雛桔梗草):北アメリカ原産でキキョウ科の1年草です。キキョウソウとよく似ていますが、キキョウソウは葉が茎を抱きますが、ヒナキキョウソウは茎を抱きません。他にも見分け方法がありますが省略します。多くの小さな種子をばらまき繁殖します。

  

ハナヤエムグラ(花八重葎):ヨーロッパ原産でアカネ科の1年草で荒地等で生育します。

 

トキワツユクサ(常盤露草):南アメリカ原産でツユクサ科の常緑多年草。やや湿った場所に生え群落を形成する。匍匐性の性質を持ち、種子でも増殖しますが、1本の茎さえあればどんどん増殖し生育します。ツユクサの花弁は2個ですがトキワツユクサは3個です。

 

あちこちに沢山咲いているドクダミ(毒矯み)が沢山咲いていましたが、花弁状の総苞が5個のものは見つかりませんでした。中心部にある花穂が開いていて黄色い雄蕊が見えます。

長沼公園に入ると

サイハイラン(采配蘭)が満開でした。ラン科のラン科の多年草で花序の形が昔の武将が持つ采配に似ていることから名付けられた。冬でも残っている1枚の葉に1本の花径が出ています。1個の花はラン科の花の特徴を持っています。

  

ナルコユリ(鳴子百合):キジカクシ科アマドコロ属の多年草。花の咲く様子が鳴子に似ているため名付けられた。よく似たアマドコロの茎には角があるが、ナルコユリの茎は角がなく丸い。

あちこちにタマノカンアオイ(多摩の寒葵)が咲いていました。

思いがけない所にアオテンマ(青天麻)が1本咲いていました。この公園では初めて見ました。

なお、野猿の道にはツルニンジンが保護されていて、蔓が多く伸びていて垣根状に仕立てられていました。花期が楽しみです。

以上


2024年 片倉城跡公園近辺:ミゾホオズキ(溝酸漿)、ノビル(野蒜)等

2024-05-16 10:51:48 | 

5月15日。今日も片倉城跡公園近辺のお散歩です。

片倉城跡公園の上ではセンダン(栴檀)が満開になっていました。この花が多くの果実を付け名前の元となった千団子のようになります。

湿地には今年もミゾホオズキ(溝酸漿)が咲き始めました。ハエドクソウ科の多年草で花ではなく果実の形がホオズキに似ていることからの名前。

片倉城跡公園の上の草地にこんな花が1輪咲いていました。園芸種が逸出したものではないかと思いますが名前は分かりません。

湯殿川端にはノビル(野蒜)の花序が大分前からずいぶん多く出ていましたが、やっと花が咲き始めました。可愛い花です。ノビルはヒガンバナ科ネギ属の多年草で球根は食べられるため採取している人をよく見かけます。花序の先に珠芽(むかご)が付くことがあり、花径に付いたまま芽を出すこともある。

今日もカワセミに出会いました。

帰り道、住宅の生垣になっているイヌツゲ(犬柘植)に雄花が咲いていました。イヌツゲはモチノキ科の常緑低木で雌雄異株。葉は互生でツゲ科のツゲ(ホンツゲ)とは異なります。果実は黒く熟しヒヨドリなどの小鳥がよく食べに来ています。

 

これも住宅に咲いていたユキノシタ(雪の下:ユキノシタ科の多年草)です。花はよく見ると変わった花ですが綺麗な花です。

以上