80年代Cafe

80年代を中心に、70年代後半~90年代位の懐かしいもの置いてます。
あなたにとって80年代はどんな時代でしたか。

ときめきメモリアル ~forever with you~・コナミ

2007-07-22 21:24:03 | レトロゲームReview

 『ときめきメモリアル』は、1994年にコナミより発売された恋愛シュミレーションゲームです。


 現在ゲームショップに行くと、RPGやAVGとならんで育成(恋愛)シュミレーションがジャンルとして定着していますが、これを一般に定着させたのが、この作品だといってよいと思います。恋愛シュミレーションという側面ばかりが注目されましたが、もともとの設計思想は『高校生活シミュレーター』であり、高校3年間が擬似的に体験できるといったものだったようです。製作は90年代前半ですから、当然舞台設定となったのは、80年代~90年代初頭にかけての学園生活であり、当時流行した『ラブコメ』と呼ばれる漫画やドラマの世界観でした。ということでレトロというほど古い作品ではありませんが、ネタとして取り上げてみます。


 最初に発表されたのは、PCエンジンSUPER CD-ROM²向けであり、コナミのPCエンジン最後の作品として登場しました。声優を起用しPCエンジンの特徴であった音声を生かした作品で、最初はそれほど注目されたものではなかったようです。しかし口コミで火が付き、次世代機PSやSS向けに『ときめきメモリアル ~forever with you~』として発売されると、一般的にも知られるようになりました。その後もSFC、GB、Win版へと移植され、延べ100万本を売り上げたのだそうです。続編として『ときめきメモリアル2』、『ときめきメモリアル3』、女性向けの『ときめきメモリアル Girl's Side』、『ときめきメモリアルONLINE』と発表され、現在まで続く息の長いシリーズとなりました。これ以外にもAVG形式の『ドラマシリーズ』、『ときめきメモリアル対戦ぱずるだま』、『ときめきの放課後 ねっ☆クイズしよ』など、それぞれのシリーズごとに派生的な作品郡が作られています。


 ゲームの内容としては、プレイヤーは『私立きらめき高校』に入学した主人公となり、勉強やスポーツなどのコマンドによって自分のパラメーターを上げて、最終的に12名+αいるヒロインより告白されることを目指すというものです(自分を育成することにより、ヒロインの恋愛感情も育む、といった2重の意味での育成要素があるわけです)。主人公へのヒロインの感情によって、表情が変化したり、名前の呼び方が変わるなど、当時としては目新しい要素をもっており、恋愛・育成シミュレーションのお手本ともなりました。女性キャラや恋愛の要素ばかりが強調されますが、文化祭、体育祭(ミニゲーム)、修学旅行、クリスマス、お正月、バレンタイン、サークルに参加して甲子園に出場、サッカーの全国大会に出場する、などの学生生活でのイベントも豊富に再現されています。基本的に自由度の高い作品なので、ヒロインそっちのけでスポーツを極めたり、学業に専念してみたり、あるいは何にもしない高校生活を送ってみたりと、自由に高校生活を擬似体験できるようにもなっています。また続編の『ときメモ2』、『ときメモ3』と、時代の変化(製作者やプレイヤーの年代の変化)に合わせて学園生活の様子も微妙にかわっており今風になっていますが、初代ときメモでは、80年代~の学園漫画、ラブコメ作品のパロディとでもいうべき要素も多分に持っていたと思います。



 ということで、今の時点からみると非常に懐かしいんですね(90年代当時としても、ノスタルジー的な要素はあった)。またゲームシステム的にも非常にバランスがよく、一本のゲームとしてみてもかなりよくできた作品だったと思います。自分のパラメーターを上げることによってヒロインの感情(好感度)も上がっていくのですが、お目当て以外の子の好感度も同時に上がってしまいます。これを放っておくと相手の感情が爆発してしまい、傷つけたことになって評判が下がってしまいます(この辺は妙にリアル)。それを避けるためには、お目当てのヒロイン以外の子とも、(相手の感情が爆発しないように)ほどよく付き合って行く必要があります。そのため微妙な駆け引きというか、バランス感覚やパラメーターの微調整が必要で、単なるギャルゲーには終わっていないんですね。実はゲームとして攻略しようと思うと、攻略本が必要になるほどのゲーム性も備えていたりします。個人的には、RPGとかそちらからゲームに入りましたので、ギャルゲーなどには結構抵抗があったのですが(今とは異なり、80年代~90年代にはオタク的なものは敬遠されていました)、このゲーム以降は少し見方が変わるようになりました。



 写真は、PS版『ときめきメモリアル』、ドラマシリーズPS版『虹色の青春』、SS版『彩のラブソング』、また97年には、実写版の映画『ときめきメモリアル』も公開されました。現在遊ぶ場合には、PSP用に初代ときメモが復刻されているようです。またPS本体も、ソフトも(ベスト版)で安く手に入りますので、(もしギャルゲー的な部分で敬遠されて遊んだことない方には)80年代学園生活シミュレータとして、またゲーム的によくできた作品として、週末などに遊んでみるにはお勧めの一本だと思います。



参考:Wiki ときめきメモリアルの項

ファミリートレーナー・バンダイ

2007-07-21 11:58:25 | レトロゲーム機1975-

 ファミリートレーナーは、株式会社バンダイより1986年に発売されたFC用の周辺機器のひとつ。


 80年代にはFCの大ブームを受けて、ファミリーベーシックやロボット、ディスクシステムなどの周辺機器も多数販売されました。コントローラー(入力装置)もジョイスティック型の本格的なものや、連射機能付き、はては“パワーグローブ”などの変り種も登場しました。このファミリートレーナーも、変り種コントローラーの一種だと言えるでしょう。


 箱を開けたところ。新品時、どのように収納されていたかはわかりません。


 広げたこところ。結構でかいです。こちらはA面


 こちらは裏面のB面。数字が並んでいます。


 リバーシブル仕様なんですね。


 ファミコンに挿すケーブル。


 ファミコン周辺機器というのをアピール。

 基本セットの内容は、マット専用カセット(アスレチックワールド)、説明書となっています。これはマットを床において、手の変わりに足で入力をするという装置で、発売された専用(対応)ソフトは全部で10本、①アスレチックワールド、②ランニングスタジアム、③エアロビスタジオ、④ジョギングレース、⑤迷路大作戦、⑥マンハッタンポリス、⑦ファミトレ大運動会、⑧突撃!風雲たけし城、⑨風雲!!たけし城2、⑩来来!キョンシーズ。こうしてみるとスポーツ系の体を動かして遊ぶ(イメージの)ゲームが多いです。この当時は、子供が家の中で飛び跳ねたりすることが敬遠されてかそれほど売れなかったようです。それでもバンダイの宣伝が上手だったのか、インパクトがあったためなのか、なぜか印象に残っているFC機器のひとつですね。


 アスレチックワールド


 おねーさんも楽しそうです。

 個人的には、この手のソフトで遊ぶ年代は過ぎてましたので、実際に遊んだとか身近に持っている人がいたという経験はありません。ただこのアイデアは、かなりのインパクトがあったのかゲームセンターの体感ゲームとして、その後も何度か採用されたようです。特に“DanceDanceRevolution”のヒットの裏には、ちょうど子供のころにこれで遊んだ(インパクトを受けた)層が、ゲームセンターで遊び始める年代になっていたということがあったのかもしれませんね。また、体の動きを使ってゲームに働きかけると言う意味では、任天堂wiiに通じるところもあるかもしれません。ひとりで遊ぶよりも、家族や友達、ギャラリーとともに遊ぶためのものと言う意味では、ある意味もっとも“ファミリー”コンピュータらしい周辺機器だったといえるでしょうか。これを懐かしいと感じる人には、多分そういう思い出がくっ付いていると思います。


 ファミコンでスポーツ!?楽しいファミトレ。いいコピーです。


 これを現在遊ぶのはなかなか難しいと思いますが、流行の“脳トレ”+プラグイン型TVゲーム機として現代に復活しているようです。『川島隆太教授監修 脳と体を鍛える体感頭脳ファミリーマットレ』e-Toyレポートの紹介記事。

※ファミコンと同年代として分類しています。



参考:Wiki ファミリートレーナーの項

劇場版/機動戦士ガンダム・(81・82/日本)

2007-07-16 09:46:04 | 映画・DVD・CD

 機動戦士ガンダム(MOBILE SUIT GUNDAM)は、日本サンライズ制作のロボットアニメ。

 テレビ朝日系で1979年~80年にかけて、全43話が放送されました。放送当時は人気が出ないまま、52話の予定が全43話に短縮されて打ち切りとなってしまいました。その後の再放送や、放送終了後にバンダイが商品化権を獲得して発売したプラモデル(ガンプラ)が人気を呼び、81年にはTV版の再編集に新作カットを加えた劇場版が発表されました。ブームは一時的な現象とも思われたのですが、四半世紀を経た現在でも続編(新作)が発表され玩具が売れ続けるという、日本が生んだアニメ作品の金字塔のひとつになりました。ということで時代を超えた作品なのですが、80年代を語る場合には欠かせないものだと思いますので、取り上げてみます。


 物語は、スペースコロニーへの宇宙移民がおこなわれている宇宙世紀0079年が舞台。人類は増え続ける人口のため、その半数がコロニーに居住していた。その中でも地球に最も遠いサイド3はジオン公国を名乗り、自らの独立を求めて、地球連邦に独立戦争を挑んでいた。そんな中、サイド7に住むアムロ・レイは、サイド7に侵入したジオン軍のモビルスーツ“ザク”の攻撃に巻き込まれ、連邦軍の新型モビルスーツ“ガンダム”のコックピットに乗り込みザクと戦うことに・・・。


 原作・総監督は富野由悠季氏、キャラクターデザイン・アニメーションディレクターに安彦良和氏、メカニカルデザインには大河原邦男氏。一般にいわれるこの作品の特徴として、それまでは勧善懲悪が基本だった子供向けのロボットアニメに、敵味方とも人間同士の戦いを描いた、よりリアルな戦記ものの概念を持ち込んだことがあります。また主役の兵器にそれまでの“ロボット”ではなく、ロバート・A・ハインラインのSF小説・宇宙の戦士に登場する、装甲強化服“パワードスーツ”を元に考案された“モビルスーツ”という新しい概念を導入しました。これは試作機や量産型の概念を取り入れ、量産兵器として同じ機体が多数登場する、より実在の兵器に近いものになっていました。


  また主人公アムロも内向的で機械弄りの好きな少年と、これまでにない等身大のヒーロー像を提示していました。敵サイドにも、素顔を仮面で隠した美形の悪役キャラのシャア・アズナブルを配置していて、彼は己の復讐心からこの戦争を利用している人物という複雑な側面を持っていました。この内向的なヒーローが、戦場でさまざまな人と出会い、戦いを続ける中で成長し、“ニュータイプ”という進化の新しい段階へと覚醒してゆくという青春群像劇の側面も持っていて、ここが共感をよんだ理由のひとつだと思います。


 つまり、何から何まで新しい実験的な試みがされており、それまでの子供向けのロボットアニメとは、あきらかに一線を画すものでした。ガンダムの大ヒット以降、ロボットアニメではミリタリー色を強めるなどのリアルさを追求する路線が生まれ、スーパーロボット、リアルロボットとよばれる新しい分類方法が定着しました。またそれまでのロボット玩具は、超合金と呼ばれる亜鉛合金製のものがメインだったのですが、ガンプラと呼ばれるミリタリーモデルの要素を持ったプラモデルが発売され、社会現象となるまでの大ヒット商品になりました。入荷するそばから売り切れて、抱合せ販売やパチものも登場し、ガンプラを購入しょうと殺到した子供が将棋倒しになるなどの、社会問題にもなったほどでした。


 そんな中、TVシリーズの再編集に新作カットを加えた劇場版が、1981年3月14日に全国松竹系にて公開されました。これは、TV版の第1話から第13話までを再編したもので(数字や副題などつかない)機動戦士ガンダムというタイトルでした。これに先立ってイベントなども開催され、1万5千人ともいわれる若者が詰めかけたそうです。主題歌の砂の十字架は、あのやしきたかじん氏が歌っていました。続いて81年7月には、TV版の第16~31話前半を再編した機動戦士ガンダムII 哀・戦士編が公開され、翌82年3月には、TV版の第31話後半~第43話を再編した機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙編が公開されました。主題歌は両方とも井上大輔氏で、曲の方も大ヒットしました。


 TV版の放送時には、視聴率もおもわしくなく話題にもならなかったそうですが、この頃にはガンプラのブームとも相俟って、かなり話題になっていたことを記憶しています。個人的には、ガンダムのことはブームになるまで知らず、気付いたときには既にガンプラが手に入らないような状態でした。コミックボンボン誌にガンプラ漫画のプラモ狂四朗の連載も始まり、ガンプラが手に入らないものですから、当時放映と同時進行で発売されていた戦闘メカ・ザブングルのプラモを買っていました。これらのブームは、80年代前半の空気を語るうえでは、外せないもののひとつであると思います。


 これらの3部作を今あらためて見直して思うのは、TVアニメの総集編とは思えないほど非常に完成度が高いということでしょうか。さすがに作画などにはアラもみえますが、洋画の大作3部作をみるのとなんら変わらない満足感(充足感)を得ることが出来ると思います。それにしても、あの当時大変なブームにはなりましたけど、まさか30年近くもシリーズが続いて、玩具が現役で発売されているとは想像もつかなかったですね。そういう意味では、この作品は他の作品と比べても、完全に“特別なもの”であるといえるでしょうね。

ゲームブック・雪の魔女の洞窟・社会思想社

2007-07-15 16:34:06 | ゲームブック

 これは、ファイティングファンタジー第9作目『雪の魔女の洞窟』(Caverns of the Snow Witch)です。著者はI・リビングストンで、彼の作品らしくタイタン世界(中世風の剣と魔法の世界)を舞台とした、オーソドックスなルールのものになっています。この作品の特徴としては、もともと『ウォーロック(WarLock)』誌(社会思想社)に掲載された短編に後半部分を加筆して、出版されたものだということです。そのため前半部分は『雪の魔女』の洞窟に潜入して魔女を倒す戦い、後半部分は魔女にかけられた呪いを解くための旅となっています。

 物語は、氷指山脈の水晶の洞窟の奥に潜む『雪の魔女』が、世界を支配すべくこの世に氷河期をもたらそうと企んでいる。隊商の護衛であった君は、前哨砦を襲った怪物を退治した時に、怪物の手にかかった猟師よりこの事実を告げられる。美しくも邪悪な魔女を倒すために君は洞窟に向かうことになる・・。おなじみの剣と魔法のタイタン世界が舞台とはいっても、雪の山岳地帯が舞台となるため、これまでの作品にはない雰囲気をもっています。登場してくる怪物も、雪狼、マンモス、雪男(yeti)、霜の巨人(Frost Giant)、結晶戦士(Crystal Warrior)、とそれらしいです。この『雪の魔女』は、アンデルセンの童話『雪の女王』(The Snow Queen)から着想を得ていると思いますが、そのためか一面が雪と静寂に覆われた、どこか清潔で、どこかロマンチックな世界観になっています。ちなみに『雪の魔王』で検索すると、マイクロキャビンのAVG『は~りぃふぉっくす・雪の魔王編』が多くヒットします。

 雪の魔女を倒すのがこの冒険の目的ではあるのですが、短編に後半部分を加筆して成立したという経緯を持つため、後半部分は魔女の洞窟を出て魔女にかけられた“死の呪文”を打ち破る展開へと変わります。冒険の途中で魔女の奴隷だった、エルフの(赤速)とドワーフの(スタブ)が仲間になります。このドワーフはストーンブリッジの住人であり、一行がストーンブリッジに到着するとドワーフ達の“伝説的なハンマー”が奪われる事件(運命の森)に遭遇することになります。それ以外にも“迷宮探険競技”の行なわれる『ファング』という街の話が出てきたり(死の罠の地下迷宮)、呪いを解く癒し手は『ニコデマス』という魔法使い(盗賊都市)の呪いを解いたために、自分が疫病に罹ってしまったという設定になっています。そして主人公が最終的に呪いを解く場所は、あの『火吹山』です(火吹き山の魔法使い)。このようにファイティングファンタジーのこれまでの舞台が登場して、それらが一つの世界として結び付けられています。この後に『モンスター事典』、『タイタン』といった、タイタン世界の設定集が発売されていますが、ゲームブックの世界的な好評を受けてゲームブック誌(ウォーロック)が創刊されたこともあり、この辺りからだんだんと一つの物語世界が構築され始めたことがわかります。

 このように書いてくると結構面白そうですが、個人的には印象が薄い作品となっています。確かに遊んだ記憶はあるのですが、前回の『地獄の館』を鮮明に覚えていたのとは対照的に、内容はほどんど残っていませんでした。初期の『火吹き山』、『バルサス』などに感じた衝撃がこの頃になると薄れてきていて、新鮮味を感じなかったのかもしれません。この後、世紀末バイオレンス『フリーウェイの戦士』、日本風の世界が舞台の『サムライの剣』、アメコミヒーロー路線『サイボーグを倒せ』といった多彩な設定の作品が登場してきますので、そちらの方に目がいっていたのかもしれませんね。

超合金大百科・ジャンボマシンダー大百科/(斉藤和典コレクション)・誠文堂新光社

2007-07-14 21:45:19 | 書籍・漫画
 これは誠文堂新光社より発行された、斉藤和典コレクション①超合金大百科と、③ジャンボマシンダー大百科です。著者の斉藤和典氏とは、『UFO仮面ヤキソバン』などを手がけられた電通のCMプランナーにして、有名な玩具のコレクターさんだそうで、これ以外にも②ポピニカ大百科や、④変身サイボーグ大百科、⑤~⑦ウルトラソフビ大百科1-3などを出版されているようです。写真右側は、SFC版のゲームソフト『UFO仮面ヤキソバン』

 初版の日付は1996年になっていますので、『なんでも鑑定団』等の影響でブリキの玩具、ソフビや超合金など、古い玩具がプレミア価格で取引されているのが一般にも知られ始めた頃ですね。90年代の後半からは、超合金からは『超合金魂』という新たな新シリーズが生まれたり、古いソフビが復刻されたり、FCソフトにプレ値が付いて売られ始めるなど、“復刻・レトロブーム”とでもいうべき現象が起こりました。『ミクロマン』などの古いシリーズも続々と復活し、対象年齢15歳以上という玩具が発売されて、大人が玩具を買っても不思議ではないという流れが生まれました。この書籍は、それらの初期に発売されて、古い玩具ブームや復刻ブームに火を付ける役割を果たしたもののうちの一冊と言えるでしょう。それにしても90年代以降、少子化の影響もあってか、レトロ物だけでなくフィギュアなど大人向けの玩具や雑誌が、あっという間に市民権を得てしまったような感じですね。

 この本は基本的に氏のコレクションが発売順に収められているのですが、超合金のほうは、わりとおなじみで見覚えがある物が多いです。『マジンガーZ』、『グレート』から始まって、『ゲッターロボ』、『ゲッターロボG』、『ライディーン』、『仮面ライダーアマゾン、ストロンガー』と有名どころが並びます。中期以降は大型のDX版とスタンダード版、(5体で一組)戦隊もの、合体する大型のものなど、子供番組の進歩、超合金の進化が見れる様になっています。個人的に新鮮だったのは、どちらかというとジャンボマシンダー大百科の方でした。ジャンボマシンダーといえば、有名な『マジンガーZ』、『グレートマジンガー』のイメージばかりがつよいですが、それ以後も『グレンダイザー』、『ゲッターロボ』、『ウルトラマン』、『レオパルドン』や『ダイデンジン』、『ゴライオン』、『ゴッドマーズ』など、ずっと発売が続いていたことがわかります。(正確にはジャンボマシンダーではないのでしょうが、ダンバインまである)。それにしても、私はプレ値でソフビや超合金を買うことはないのですが、今これらの値段の総額ってどれらいになるのでしょうね。

 これらの本に限らず書店や図書館にゆくと、古い怪獣ソフビやブリキのロボットなどの写真集が置いてあります。もうそれらは、単なる玩具ではなく骨董品や美術品のような扱いを受けているようです。博物館や、図書館のような静かな場所で、こういうものをのんびりと眺めてみるのも、たまにはよいかもしれませんね。※講談社サイトの超合金・ジャンボマシンダーの開発者・村上克司氏のインタビュー記事