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ウィザードリィⅥ~禁断の魔筆・アスキー/Sir-tech

2010-06-12 20:53:11 | RPGゲームReview

※画像は、オリジナル版 Bane of the Cosmic Forgeに忠実なPC-98版
 Wizardry6 - Bane of the Cosmic Forge(ウィザードリィⅥ~禁断の魔筆)は、Wizardryシリーズの6番目のシナリオとして1990年に登場しました。日本へは、PC-9801、FM TOWNS版が91年に、SFC版が95年、シナリオ♯7とのカップリングとなったSS版が96年に登場しています。この作品よりロバート・ウッドヘッド氏(Robert Woodhead)と、アンドリュー・グリーンバーグ氏(Andrew C. Greenberg)のオリジナル製作者が2人とも抜け、シナリオ♯5より加わったデイヴィット・W・ブラッドリー氏(David.W.Bradley)の手によるものとなり、これまでのシステムを大幅に変更しています。また物語や舞台など、設定上の繋がりもないことから新ウィズとも呼ばれています。ちょうどこの頃は、リアルタイム性を重視した画期的なシステムで登場したDungeon Master/FTLが注目を集めていた時期でしたので、(リアルタイム性こそとっていなかったものの)画面のレイアウトやゲームシステムなどに、ダンジョンマスターの影響を見て取ることができます。CPRGの古典であるWizardryにも否応無しに、新しい変化の波が押し寄せてきたといった印象でした。


 Bane of the Cosmic ForgeのSFC移植版であるウィザードリィⅥ~禁断の魔筆。おそらく日本で最も遊ばれたと思われるWizardry6。遠藤雅伸氏率いるゲームスタジオ開発のアスキー発売、キャラクターデザインは末弥純氏、音楽は羽田健太郎氏と、ファミコン版で好評を博した布陣で作られている。


 わりとオリジナルよりなデータイースト社製のウィザードリィⅥ&Ⅶコンプリート。ウィザードリィⅦとのカップリング。ウィザードリィⅥからⅦへとデータ移行ができる。


 シナリオは、書き記したことが現実となる魔法のペン“コズミック・フォージ”を巡っての永遠の命を望む“災いの王”と、王と組んでペンを入手しようとたくらむ邪悪な魔法使い“ゾーフィタス”、それに王の妃や、王の愛人である悪魔の子“レベッカ”、レベッカの保護者である牧師とその愛人など、王とその周りを巡る人々の物語になります。ただしそれらは120年前の伝説として語られ、プレイヤーのパーティは何の説明もないままに、暗く寂れた古城に踏み込んだところからのスタートとなります。古城を探索するにつれ、しだいに120年前に起った出来事の痕跡が見つかっていき、謎が解けてゆく(物語が進行してゆく)といった流れになっています。


システム上は、拠点となる街がなくなったことからパーティの変更ができなくなっており、回復も(Dungeon Masterと同じように)睡眠をとることによっておこなうようになっています。モンスターも、(リアルタイムではないものの)アニメーションで動くように変更され、魔法の体系も魔法使いや僧侶に加えて、新たに錬金術師と超能力者が加わり、地・水・火・風・精神・魔法と6つの領域に分けられた新しいものに変更されています。画面レイアウトやシステム上の変更があまりにも大きかったことから、その部分ばかりが強調されがちですが、シナリオの方も物語を重視したものへ変えられ、部屋に踏み込んだ時に長文のテキストで部屋の様子が詳細に語られるなど、ブラッドリー氏の狙いだったよりTRPGに近い方向へと近づける試みもなされています。


 こちらはセガサターン版のウィザードリィⅥ&Ⅶコンプリート。ⅥとⅦをカップリングしたお徳版。ⅥからⅦへのキャラの移行を前提とした作りで、ある意味理想的。なのだが、残念ながらバグが多いことや速度の問題で、それほど評価は高くない。


 移植元は、数々の奇げーを生み出したデーターイースト(デコ)社。残念なことに、この会社ももう存在しない。


 シナリオが進んでゆくにつれ王が書き記したものや断片、王妃、牧師、ゾーフィタスの霊、悪魔の子レベッカなどが登場して、それぞれの登場人物から物語の成り行きが語られ始めます。各登場人物の、それぞれの立場から語られた話ですから食い違いがあったり、矛盾があったりして、結局120年前の話ですから正しい物語というものはなく、プレイヤーがどの話を信じるかによってシナリオが分岐していきます。また王の寵愛を受けるレベッカへの嫉妬にくるった王妃自身にも愛人がいるなど、霊の語る120年も昔の話にしては随分ともの悲しく生々しい愛憎劇が繰り広げられることになります。ということで、(シナリオ面が弱いといわれた)これまでのWizの常識を超えた、かなり文学的なシナリオになっています。(これもブラッドリー氏の狙いだったらしい)。最後に永遠の生命を願った災いの王の正体が明かされますが、ここでも西洋のゴシック・ホラーの古典に添った文学的なものになっています。そのような展開をしつつ物語のラストでは、宇宙船が登場し宇宙へ飛び立つというB級SFちっくなエンディングになっており、(どんだけ急展開なんだとつっ込みつつ)そのおおらかなごった煮具合がWizardryらしいのかなという気がします。写真は、Wiz6と7がカップリングされたSS版(開発はデータイースト!)と、ローカス、双葉社より発売された攻略本)


 ということで世界的にはWizardryシナリオ♯1よりも売れた(ユーザー数がApple時代と違うため)そうなのですが、あまりにも変更が大きかったためか日本での評価は微妙なものになっています。SFC版も7万本ほどと、発売元が期待した程は売れなかったようです。それでもSFC版は、遠藤雅伸氏率いるゲームスタジオ、末弥純氏、羽田健太郎氏と豪華なスタッフ陣で作られており、バランス調整もしてあって遊びやすいです。最近では、PC-98版が“甦る98伝説 第2弾”に収録されており、よりオリジナルに近いものがよい方には、そちらもよいかと思います(ウィザードリィ・コレクションにも収録されていますが、こちらは入手困難)。今作で試みられた様々な新しい試みが、よりスケールアップしてシナリオ♯7へと続いていくことになります。

参考:ウィザードリィⅥ&Ⅶコンプリート、ウィザードリィ・コレクション(書籍)/ともに株式会社ローカス、Wikiウィザードリィの項


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