80年代Cafe

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LSIゲーム・ルパン黄金強奪作戦・トミー

2008-05-06 18:55:00 | 電子ゲーム


 これは、1982年9月に株式会社トミーより発売された、LSIゲーム『ルパン黄金強奪作戦』です。順番としては、パックマンが81年に登場した後、キングマン、ルパン(82)と翌年に出たようです。当時のTVCM(youtube)。同社『スクランブル』、(同時発売の)『ケイブマン』も82年の発売ですから、この年がいかに電子ゲーム全盛期だったかがわかります。流れとしては、ブリップ、ブラックレーサー、レッドミサイルなどのエレメカを経て、ミサイル遊撃作戦(UFO MASTER BLASTER・バンビーノ社/79)、スペースアタック(80)、パックマン(81)、スクランブル、ケイブマン、トロン(82)へと続くようです。この時期には、ウォッチマンという液晶ゲームも発売されていますので、これはまさに電子ゲームブーム絶頂期(ちょっと過ぎ)に出た一作だといえるでしょう。


 ゲームの内容としては、ルパン(三世ではなくアルセーヌ)となって、ルイ14世のお宝の眠っている館に侵入、悪霊(ゴースト)を避け(退治して)、お宝をゲットするというものです。ルパン関係のゲームとしては、タイトーより『ルパン三世』(80)があり、エポック社より『デジコム・ルパン』(80頃)、液晶ゲーム『ルパン三世・暗闇の城』(83/ポピー、同社『コブラザ・サイコガン』と同内容)、ポケットデジコム・シリーズ『ルパン三世パート3 参上!黄金の腕』、『ルパン三世パート3 地獄の救出作戦』(84/エポック)等がありました。参考:ルパン三世TVゲーム博物館。この頃は、TVでも(再放送を含め)ルパンが放送されていたり、映画『カリオストロの城』(79)が公開されたりと、ルパンが流行っていたのですね。その中でも、エポック社の初期LEDゲーム『デジコム・ルパン』は、『ルパン黄金強奪作戦』と同じくアルセーヌもので、警察と怪盗側に分かれて、銀行、博物館、空港と移動する怪盗を、警察側は足音だけで推理するというものでした。アルセーヌ・ルパンというキャラクターを生かした(渋い?ある意味、知的な)内容だったと言えると思います。


 そこで、この『ルパン黄金強奪作戦』ですが、面クリア型のアクションゲームになってます。①鍵部屋の扉が開いた時に、鍵を取って出口へ。②押し寄せてくるゴーストを打つシューティング。③回転ドアを利用して鍵を集め、④金庫部屋に→キングゴーストを倒してルーレット、という展開になります。印象としては、①面と③面にあまり違いがなく、難易度も低めで飽きやすそうな感じです。ちょっと、コナミの『ツタンカーム』(82)みたいな雰囲気もあるでしょうか。せっかく“アルセーヌ”という題材を使ったのですから、探偵との知恵比べという展開を期待したかったですね。ただ電子ゲームとしては、そろそろ後期に入る時期のものですから、展開はスピーディで画面も綺麗です。81年『パックマン』では、自キャラも小さく、移動も鈍いものでしたが、この時期(たった1年で)技術が飛躍的に進んだことを実感させてくれます。


 また何と言っても絶大なインパクトを与えてくれる、ボックスアートが素晴らしいです。内容を30としたら、50はこの箱絵に捧げたいような出来です。(残りの20は筐体デザイン)。そびえ立つ摩天楼をバックに、シルクハットとステッキ、散らばる金塊と、ルパン(怪盗もの)のロマンを全て兼ね備えています。絵師さんの年代的なものもあるのでしょうが、少年探偵団の怪人20面相テイストも入っていそうです。この時期、ゲーム機自体の表現力がまだ貧弱でしたので、ゲーム内容を補ってあまりある、このようなボックスアートが欠かせなかったのですね。


 トミーのFL機には、画面を拡大してみせるレンズが付いています。蛍光表示管の画面は小さかったため、少しでも迫力を出すための演出だったようです。この表示部と、画面の奥行きが、ゲームセンターにおいてあったアップライト型の筐体を連想させて、FL機をより魅力的に見せていました。当時としては、このような小さな画面の中に、ミニチュアの宇宙(電子の仮想空間)を見ていたのですね。

参考:CVS ODYSSEY、帰ってきた電子ゲーム


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
私も持ってます~! (retrogamer)
2008-05-07 00:35:45
おひさしぶりの更新ですね。

お忙しいでしょうが、これからも、
更新がんばってくださいね。

ルパンのFLだけど、実は私も持っています。
たしかに、あのボックスアートはインパクト大
でしたよねえ。私もああいった感じの絵は好きです。
でも、当時でも、ああいったゴシック調な絵は
子供受けが悪いような気がしますネ。
 いっそのことルパン3世にしておけば、売り上げも
上がったであろうけど、そうするためには次元や、
五右衛門、不二子ちゃん、とっつあんなどのキャラ
を出さないといけないから出来なかったのかもね。

 それにしても、500円とは安すぎです(^^)



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お久しぶりです (80-cafe)
2008-05-07 23:05:46
コメントありがとうございます。

安すぎるのでジャンクの可能性も考えていました。
実際アダプターを繋いで電源を入れても、最初は不動
の状態でした。電源部の接触が悪かったようで、分解
して触っているうちに遊べるようになりましたが。
それにしても、いくら安くても不動品というのはガッ
クリきますね。

忙しいというよりもネタ切れですね~。
また、日々の雑記ブログをもう一つ作りましたので、
そちらを更新しています。
http://blog.goo.ne.jp/spo-abarth
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