ボコスカウォーズは、1984年にアスキーが発売した戦略シュミレーションRPGです。もともとはアスキーソフトウェアコンテスト受賞作で、その後に商品化されたようです。当時は、ボーステックやエニックスなども同様のコンテストを行なっており、中村光一氏や堀井雄二氏もコンテスト入賞より一般に知られるようになりました。X1、88、MSX、FM-7、ファミコンなど当時のほとんどの機種に移植されていました。
発売時はRPGに分類される事も多かったようですが、実質的にはいわゆるごちゃキャラバトルの元祖と言った方が良いかと思います。50名の兵士を率いるスレン王となって、暴君オゴレスを倒すために隣国のアドロス城に攻め込むというのが、主なゲームの流れです。王、騎士、兵卒それぞれのキャラは戦う事によって成長し、騎士と兵卒は3回勝つ事で重騎士、重兵卒へとクラスチェンジをします。
MSXのROM版。厚紙で組み立てられた箱に説明書付属となっており、思いっきりシンプルです。初期のアスキーのソフトには、このタイプのものが多かったです。もっともパソコン黎明期には、普通のカセットテープケースにラベルだけとか、そういうものも数多くありました。
一度聞いたら耳を離れない(ゲーム中ずっとリフレインしているからですが)、あのBGMには公式な歌詞があります。こういうのも、この脱力系の世界観作りに一役かっています。
最も特徴的なのは、移動の際に王、騎士、兵卒といった感じで指示を行なうのですが、個々に指示できないため、全員が一斉に同じ方向に動いてしまうシステムでしょうか。画面内をキャラが一斉に移動し、ごちゃごちゃと収集がつかなくなってしまうのが、なんともまぬけでとぼけた味を出していました。(移動の途中に、木に引っかかって置き去りになるヤツが続出したりする)。また敵に体当たりすることで戦闘になるのですが、これもランダムで決着が付くシステムになっており、勝つも負けるも運の要素に左右されてしまうのでした。※但し攻略法もあって、上手くやればかなりの兵を残して最後まで行けたりもする。
とぼけた歌詞付きのBGMを始め、独特のセンスにより不思議な世界を持った個性的なゲームだったと言えるでしょう。ファミコンを扱ったサイトでもクソゲーに分類されていたり、未だにかなり知名度もあって人気の高い作品でもあります。(しかも、今遊んでもけっこう遊べるし楽しい)。今でもダウンロード販売で買えるみたいですし、MSXマガジン永久保存版にも収録されています。
参考:MSXマガジン永久保存版/アスキー
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