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ドラゴンクエストIV 導かれし者たちは、エニックスより1990年に発売されたファミリーコンピュタ用のRPG。ドラゴンクエストとしては、ファミコン最後の作品。
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前作のⅢでロトシリーズは完結して、ここからⅥまでが天空シリーズと呼ばれる新しいシリーズになります。当時は遊んだことが無かったのですが、Ⅲに続いて駆け足で遊んでみました。今作の一番の特徴は、1章~5章までの章仕立てになっている事。RPGを初心者向けに分かりやすくという目的は、前作までで達成されたため、今作より新しい試みをやる方向で開発されたようです。同時に、1章は1作目のような戦士一人旅、2章は2作目のような固定の3人パーティという構成になっていて、新しい人が入りやすいよう配慮もされています。勇者の下に集う8人の導かれし者たちの旅立ちの物語が、それぞれの章ごとにオムニバス形式で描かれています。
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FCハード後期ということもあって、社会現象となったⅢの陰に隠れがちですが、当時の発売本数は304万本。容量は、前作の更に倍の4メガビット。
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複雑になるゲーム内容にあわせて、説明書も少しずつ分厚くなっています。
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裏面は、章ごとの登場人物の紹介。1章は王宮戦士のライアン、2章はサントハイム王国の姫アリーナ、城の神官クリフトと魔法使いブライ、3章は有名な商人トルネコ、4章は踊り子と占い師のモンバーバラの姉妹、5章は勇者となって、それぞれの章で育てたキャラが集結します。
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当時、初めてこのカセットを取り出した時の子供達は、興奮したのでしょうね。
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この作品のもう一つの大きな特徴は、勇者以外のキャラはAIにより自律的に行動するため操作ができない事。AIには(擬似的な)学習機能が付いているそうですが、思い通りの行動をしてくれないということで、当時は一部で不評だったようです。遊んだ感想としては、思い通りに動いてはくれないことが、逆に(他人と行動する)パーティプレイらしい雰囲気が出ていて、良いかなと思いました。純粋なAIだけではなく、中ボスとの対決に因縁のあるキャラを入れておくと倒しやすくなったり、(リメイク版では)特定のキャラを優先した行動をとるなどの、人間臭く感じられる仕掛けもしてあるようです。
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元となったウルティマに関してもあらためて調べてみたのですが、第1作目Ultima I(80)の時点で4つの大陸と、8つの城と迷宮が入った世界が構築されていて、乗り物(船、馬、海を越えられるエアーカー、スペースシャトル)がこの時点で既に入っています。第2作目Ultima II(82)では、ムーンゲートと呼ばれる旅の扉や、5つの時代と9つの惑星など、時空を超えた複数のマップが用意されています。パーティ制は、Ultima III(83)より。これらの元となったのは、Akalabeth(78)という作品で、原型は作者リチャード・ギャリオット氏のハイスクール時代に作られたものだとか。こうしてみると、ウルティマの先進性をあらためて感じます。
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ただこの時期のウルティマは、ゲームバランスなど難しい部分も多く、日本人にはとっつき難い作品でもありました。逆にドラクエでは、プレイする際の敷居を下げて、いかにプレイヤーのストレスを低くするかに重点が置かれていました。これらの骨格を元にシステムが練られ、快適に遊べるよう作り込まれていて、シナリオや演出を重視する日本独自の展開、発展を遂げていきました。
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1990年発行の山下章氏の電脳遊戯考には、(ちょうどドラクエⅣの発売時期にあたり)ドラクエⅣのAIや開発のコンセプトについて、堀井氏との対談が収められています。山下章氏といえば、べーマガやチャレンジAVG&RPGでPCゲームをメインに取り上げていましたが、この本ではもうかなりコンシューマーが中心になっています。この90年以降あたりから、もうゲームの中心がPCから家庭用ゲーム機に移行し始めていたのですね。
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本作に取り入れられた章ごとのオムニバスは、章ごとにレベル1からキャラを育て直すシステムが、少しかったるいかなという気もしました。ただ当時としては、長く遊べてキャラごとのエピソードも細かく描かれるということで、良かったのでしょう。数十分にわたる長いエンディングとスタッフロールも入っていて、Congratulationと出るだけのものが多かった当時としては、やはり演出も抜きん出ていたのだと思います。
参考:Wiki ドラゴンクエストシリーズ、ドラゴンクエストⅣ導かれし者たち、ウルティマの項、電脳遊戯考/山下章・電波新聞社、要にんたい、要えいご、うるてぃまにあ
当時の熱狂はすごかったですね。
FC版は後から入手したものですが、MSX版はずっと持っていた当時ものです。
今でもドラクエ、FFともにシリーズが続いており、新作が出るたびに話題になりますが、当時は一般紙でニュースになるほどでしたね。ああいうことは、もうないような気がします。
しかし、最近は評価が変わってきましたね。
3のようなキャラクターメイクなんかより、背景のある仲間と旅のほうが楽しいと思います。
3は、勇者以外は量産キャラだったしね。
天空シリーズでは、個人的には5が最高だと思いますが、
いつかファミコン版の4をもう一度プレイしてみたいです。
リメイク版の追加ストーリーは、個人的には余計だと思いましたね。
また、それまでは先行していたPCのRPGをファミコン向けに仕立て直していたドラクエが、自ら新しいRPGを作っていく側になった作品でもあります。そういった意味でも、転換期となった作品なのかも。
学生時代には、「ドラクエはクリアに○ヵ月掛かる」
というのが決まり文句でした。
プレイする時間が限られていましたからね。
それは社会人になっても同じかもしれませんが、
好きな時にプレイできるのが嬉しいです。
後発のドラクエよりもスムーズに進みますが、
各章をクリアした時の達成感も大きいです。
サクッと遊ぶには良い作品ですね。
リメイクもされていますが、やはりオリジナルが一番だと思います。
いろんなキャラがいて、いろんな人生があって、ということが描かれたドラマチックなシナリオとキャラごとのBGM。今となっては、一番良く出来たドラクエかなと思います。不評だったパーティを操作できない点も、思うようにならない団体戦を感じさせて好印象でした。