ディスクシステムは、1986年に任天堂より15,000円で発売されたファミリーコンピュータ用の周辺機器。
RPGやシュミレーションなど、大容量やセーブを必要とするゲームが増えてきた事にともない、それに対応する為に発売されたディスク読み取り機器です。
蓋をあけたところ。高さがあるためか、発泡スチロールがごついです。
当時初めて開けた子供は、どんな気持ちだったのでしょうか。
いかにもファミコン用ディスクということをアピールするかのよう。
外付けディスクドライブとしては、屈指のデザイン。
ファミコンの周辺機器の中では、もっとも成功した物の内の1つでしょう。またショップ店頭に設置されたディスクライターという専用の機械を使って、安価でゲームの書き換え販売などのサービスも行なわれました。ゼルダやメトロイドなど、ディスク専用のソフトも次々と出されて一時期はかなり人気を集めました。
取扱説明書。ファミコンの取説に準じたデザイン。
これがファミリーコンピュータだ!!ディスクシステム編。
注意書きとアンケートハガキ。
今からでは考えにくいのですが、当時フロッピーディスクドライブはかなり高価(贅沢)な機器でした。(フロッピー装備のPCは、そうでないものに比べ5万円~ほど高かった)。低価格のホビー用PCには付いていない事も多くて、その場合にはカセットテープなどが代わりに用いられていました。カセットテープではゲームするたびに30分ほどのロード時間がかかっていましたから、ある意味フロッピー機器ははあこがれの装備でもあったのです。それを15,000円程で出してしまうのですから、あの当時ファミコンの勢いというものをけっこう実感しましたね。(実際はフロッピーではなく、シャープがMZ-1500などに積んでいたクイックディスクなのですが、それでも凄い)。当時私は持っておらず、友達の家でバレーボールなどで遊ばせてもらってました。特殊な音源が積まれているため、BGMが非常に綺麗だったのを覚えています。
ちらし、パルテナの鏡。
任天堂バレーボール。
スーパーマリオブラザーズ2。
CMが印象的だったメトロイド。
任天堂プロレス。
最もディスクシステムらしい作品、ゼルダの伝説。
ちらしも楽しいですな。
その後メガロムが登場してロムカセットの容量がディスクよりも大きくなるとともに、バッテリーバックアップも登場してセーブも手軽にできるようになりました。そのためディスクシステムは、その存在意義を失ってしまいました。また販売店やメーカーにとっても利益が薄く敬遠されてしまったようです。書き換えサービスは続いていたみたいですが、それも2003年で終了してしまいました。
売れただけあってそれ程珍しいものではなく、特にプレ値も付いていないようです。そのため今でも、中古でわりと簡単に入手できるとは思います。ただハードオフ等でジャンクとして出ている物は、ベルトが切れたものが多いようです。(ちなみに写真のものはディスクシステム型ティッシュカバーです)
※1986年の発売ですが、ファミコンと同年代として分類してます
参考:ファミリーコンピュータ・ディスクシステムの項