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80年代Cafe

80年代を中心に、70年代後半~90年代位の懐かしいもの置いてます。
あなたにとって80年代はどんな時代でしたか。

ATARI 10in1 テレビゲームズ・ATARI /JAKKS Pacific

2013-08-13 10:42:24 | レトロゲーム機1995-

 これは、米ATARI社『Atari 2600』(1977)の往年のゲームを収録した、プラグイン型TVゲーム『ATARI 10in1 テレビゲームズ』。


 プラグイン型TVゲームというと、日本ではエポック社などの子供向け体感ゲームのイメージが強いですが、米国では往年のレトロゲームを収録して復刻したタイプのものに人気があるようで、『ナムコ』や『コナミ』のものなどシリーズ化されているようです。


 米ATARI社は、1972年にノーラン・ブッシュネル氏が創設した、世界初のビデオゲーム会社です。ATARI社のアタリという言葉は囲碁の用語から、会社の社紋は富士山を図案化したものだというのは有名な話で、ブッシュネル氏はかなりの日本びいきだったようです。1970年代にビデオゲーム史上初のヒットゲーム機『ポン』を発表して好評を博し、『ポン』や『ブレイクアウト』で家庭用TVゲーム機にも進出、70年代後半にカセット式のTVゲーム機ATARI VCS(Video Computer System)を発売し、大ヒット商品となりました。また80年代後半には、ナムコとも提携を結んでいて『ガントレット』や、『マーブルマッドネス』などが、ナムコ直営のゲームセンターに置かれていたのを、ご記憶の方も多いのではないかと思います。(一時期、アタリのアーケード部門会社の筆頭株主という関係だったようです)


 このATARI VCSのもう1つの呼び名が、今回のプラグイン機の元ネタ『Atari 2600』です。これは全世界で1500万台も売った大ベストセラー機で、日本でもエポック社などにより『カセットTVゲーム』(1979)の名で販売されましたが、値段が当時の価格で57,300円というとてつもなく高価なものだったため、高嶺の花で普及には至らなかったようです。またこれは、かの有名な『アタリ・ショック』を引き起こした機種でもあります。当時は、かなり裕福な家庭の子でなければ、入手できなかった憧れのゲーム機だったのではないでしょうか。(私はデパート等でも見た記憶がなく、存在すら知りませんでした)


 このプラグイン機の本体は、『Atari 2600』のコントローラーを模した形になっています。


 デザインを崩さないようスタート、セレクト、リセットスイッチは筐体横へ。


 怖い、パッケージ裏。日本だと笑顔の子供とか家族になるんでしょうが。

 このコンパクトな機体の中に往年のATARI社の名作ゲーム10本が収められています。当時本体が5万円以上、ソフト一本が何千円もしたでしょうから、それを考えると本当に長い時間が経過してしまったのだという事を、あらためて実感させられます。内蔵されているゲームは、1.ADVENTURE(アドベンチャー) 2.ASTEROIDS(アステロイド)3.BREAKOUT 4.CENTIPEDE(センティピード)5.CIRCUS 6.GRAVITER(グラビター)7.MISSILE COMMAND 8.PONG 9.REAL SPORTS VOLLEYBALL 10.YAR'S REVENGE(ヤーズリベンジ) 『アステロイド』や『サーカス』、『ミサイルコマンド』などお馴染みのゲームも並びますが、基本的に『Atari 2600』のものを収録していますので、ゲームセンターに置いてあったものとは違っていて、古いTVゲームをあそんでいるような感覚です。当時、幸運にも『Atari 2600』を所有していた人や、欲しくて憧れていた子供だった人には、たまらないものがあると思いますが。


 日本でも有名なASTEROIDS(アステロイド)。オリジナルはベクタースキャン方式。


 BREAKOUTいわゆるブロック崩しの元祖。


 収録作品中では、日本では一番メジャーかと思われる。MISSILE COMMAND(ミサイルコマンド)。ゲームセンターあらしも対戦しています。


 CIRCUS(サーカス/上)。シーソーに乗ったピエロになって、上空の風船を割る。YMOの曲にも登場しました。


 かなり初期のアドベンチャーゲームといわれるADVENTURE(アドベンチャー)。アクションゲームとアドベンチャーの中間みたいな感じ。


 知ってるような、知らないようなCENTIPEDE(センティピード)。


 日本人だと100人中99人は知らないかと思うYAR'S REVENGE(ヤーズリベンジ)。


 版権を取った正式な互換機ではないTV-BOY。収録ゲーム本数126 in 1と豪華を通り越して無茶苦茶。


 ATARIの歴史について詳しく書かれたゾルゲ市蔵氏の謎のゲーム魔境。この無駄知識、いったい誰が得するんでしょうか。
 

 この手のレトロプラグイン機は、あまり一般の玩具店では見かけず、輸入物やアンテーク雑貨を扱うお店などに、だいたい5千円~程度で置いてあることが多かったです。以前は、トイザらスにも置いてあったのですが、それほど売れなかったのでしょうか。ちなみにこれは、ザラスのクリアランスで1,000円で入手しました。ザラスのクリアランスは、意外と侮れません。(詳細な解説がe-Toy遊んでリポートにあります)

2006年12月27日の記事を編集して再構成

参考:Wiki ATARI、ノーラン・ブッシュネル、Atari 2600の項、謎のゲーム魔境/ゾルゲ市蔵・キルタイムコミュニケーション

TVボーイ TV BOY・NICS

2013-08-13 07:53:50 | レトロゲーム機1995-

 これは、1995年頃に日本で発売されていたTV BOY (TVボーイ)。発売元はNICSとなっていますが、他にも何種類かの名義があったようで、通信販売や雑貨店といったルートで売られていたようです。


 これはどういったものかというと、126(127)種類のゲームを内蔵した126in1機。ゲーム内臓型のいわゆるパチモノゲーム機で、FC互換機などでよく見られるタイプのものです。FCとカセットビジョンの中間くらいの解像度のゲームが、126本収録されているのですが、問題はその中身。実はこれに収録されているゲームの元ネタは、FC以前に(米国で)一世を風靡したATARI 2600(VCS)のもの。ということで、パチモノ界の裏王位継承者、あるいはパチモノ界のみにくいアヒルの子とでもいえるマシンなのでした。


 昭和な感じと、アジアンな感じが同居しているパッケージ。


 デパートの屋上を思い出します。


 126(127)種類のゲームを内蔵ということをアピール。そんなに遊べない。


 ということでパチモノ界の一人アタリショック、TV BOY本体。これ幾つかバージョンがあるようで、こちらは付属品も少ない簡素なもの。コントローラー型の本体にケーブルやアンテナが付いています。


 説明書、ぺら紙一枚。トランスミッターを内蔵し、付属のアンテナでTVに電波を飛ばせます。アタリ規格のジョイスティック端子も装備して、MSX用やX68用ジョイスティックも使用可能と、無駄に高機能。


 126種類のゲーム一覧付き。タイトルのみで、遊び方等はなし。オリジナルとは関係ない適当なタイトルが付いています。126種の解説が書かれた虎の巻付のバージョンもありますが、こちらはペラ紙一枚にタイトルが列挙されているのみ。どうやって遊べと。


 本体にシールを貼っただけという漢らしい仕様。


 デザイン、なにそれ、食えるの?とでもいいたげ。なんだかクール。


 裏側。電池で動きます。


 こんな感じのゲームが126本。オリジナルがなんだか、さっぱりわからない。本体は、ATARI 2600(VCS)と完全互換いったわけではなさそうで、メーカーの表記が削除されるなど内容も改変されている。


 知らない人が買ったら絶句しそう。子供へのプレゼントとかだと泣き出しそう。


 ATARIからは正式な互換機もフラッシュバックの名で数種発売されており、それはプレミア価格で取引されてたりもしている。こちらは、数年前に流行ったプラグインTVタイプ。メーカーの許可を取った正式なもので、10種のゲームが内蔵。


 ゾルゲ市蔵氏の謎のゲーム魔境・第二弾アタリ編では、発売当時のことが詳しく紹介されています。店頭では100円で投売りされたり、ATARI 2600のゲームが126本収録ということが判明してからは、プレミア的な価格で取引されたりなどあったようです。


 ということでパチモノ界の王様と乞食、TV BOY (TVボーイ)でした。

参考:Wiki ATARI 2600(VCS)の項、謎のゲーム魔境/ゾルゲ市蔵・キルタイムコミュニケーション、Classic 8-bit/16-bit Topics

メガドライブプレイTV・セガトイズ

2007-04-08 20:49:29 | レトロゲーム機1995-
 『メガドライブ プレイTV』(写真:手前白)は、2004年にセガトイズより発売されたメガドライブ(北米ジェネシス版)のゲームを収録したプラグイン型TVゲーム機です。意外と好評だったのか、2005年に続編の『メガドライブ プレイTV2』(写真:赤)、『メガドライブ プレイTV3』(写真:青)が続けてリリースされました。日本では、プラグイン機は体感ゲームが人気ですが、アメリカでは往年のレトロゲームを収録したものが好評なようで、これも海外で発売されていたものを国内向けに販売したものです。

 これは、メガドライブのコントローラーと本体を模したハード内に、メガドライブ(正確には北米ジェネシス)のゲームを内蔵しています。手持ちのカセットを使用することはできません。収録されているゲームは、①ソニック・ザ・ヘッジホッグ、②ゴールデンアックス、③獣王記、④フリッキー、⑤ぷよぷよ、⑥カメレオンキッドの6本。(有名な作品に混じって聞いた事ないタイトルが混じっているのは、北米のユーザーに合わせたため)。第2弾『メガドライブ プレイTV2』収録のゲームは、①ソニック・ザ・ヘッジホッグ2、②エコー・ザ・ドルフィン、③ゲイングランド、④ジ・ウーズ、⑤コラムス、⑥アレックスキッド天空魔城と、こちらも有名作が並びます。(日本人に馴染みのない④ジ・ウーズは、スライム状の主人公が冒険をするアクションゲーム)。第3弾『メガドライブ プレイTV3』収録は、①ストリートファイターⅡ'(ダッシュ)PLUS、②大魔界村の2本。こちらは、海外ではストリートファイターⅡのプラグイン機として発売され、メガドラTVのシリーズ扱いではないようです。

 遊ぶ場合には、他のプラグインTVゲーム機と同じように、AVケーブルとACアダプターを接続するだけで、ゲームが立ち上がりますので非常に簡単です。パチ機や中古ソフトが今でも多く売られているFCと違って、メガドライブのゲームはあまり遊ぶ機会がありませんので、手頃に遊べるという意味では良いかもしれません。メガドライブは、家庭用ゲーム機として※初の16ビット機として華々しく登場してきましたので、高性能機という印象があります(※ぴゅう太も16ビット)。しかしTV画面に映し出された滲んだ画像を見ると、(当然なことなのですが)長い時間が経過したんだなとあらためて感じさせられます。FCほどレトロではないですが、これらも80年代末~90年代初頭のものになりますので、15年以上昔のゲームですからね。またFCのゲームは、店頭でのパチ機のデモや現行機のレトロ・コレクションなどで目に触れる機会も多いですから、ある程度見慣れていますが、ここいらは機会がないため新鮮だったりします。

 第1弾のメガドラTVは、わざわざ日本向けにパッケージもつくり直したみたいですが、第2弾、第3段は北米仕様に準じたパッケージになっています。第1弾は、結構数が出たみたいですから、現在でもあちこちで980円~1,980円程度で売られているのを見かけます。基本的には、メガドライブに思い入れのある人向けの商品だと思いますが、レトロフューチャーなパッケージがなかなか洒落ていると思いますので、安く売っていたらレトロ小物としてもいいかもしれません。ちなみに、これらは全てザラスのクリアランスにて1,000円でした。例によって『e-Toy遊んでレポート』さんに、詳細な解説があります。

ピピン アット マーク(Pippin @)・バンダイ

2006-12-09 21:46:47 | レトロゲーム機1995-

 ピピンアットマークは、バンダイが1996年に発売したMacintosh互換のネット端末機です。もともとはFM TOWNS マーティーと同じコンセプトで、廉価なMacintosh互換機として開発されたようですが、途中でネット端末としても使えるゲーム機へとコンセプトが変ったようです。価格は64,800円で(後に49,800円)、日本で3万台アメリカで1.2万台を発売しました。

 この当時はまだPCが高価でしたし、常時接続が出来る環境でもなかったので、家庭用テレビに繋ぐことができて、(PCと比較すると)安価にネットができるのが売りだったようです。ちょうどネットが話題になり始めた頃ですから、PCを使わずにテレビの横において使うマルチメディア機としての位置を狙ったのでしょう。この少し後に発売された、セガ・ドリームキャストにも似たコンセプトですね。それにしても、なんでもできるマルチメディア機として販売されたもので、これまで成功したものって1つもなかったですよね。(ゲーム機戦争は今回で終わって、次こそは端末機での争いになるという話もありますが)

 結局、値段も高い割にはハードディスク等の外部記憶装置もなく、ネット端末として使うにもまだ時期が早すぎたようで販売数が伸び悩み、1998年3月に販売は終了してしまいました。この年バンダイは、たまごっちの生産過剰とこのピピンの不振で、かなりの損失をだしてしまったようです。(担当会社のバンダイ・デジタル・エンタテイメントは解散してしまった)。一時期、セガとの合併話が話題になりましたが、あの頃ですね。なんだか、兵どもが夢の跡・・と無常観を感じさせてしまって、妙な趣があります。


 とはいえ、ゲーム機ではなくPC互換のネット端末機として作られていますので、作りにおもちゃっぽさはなく、かなりしっかりしてます。(ロゴもなかなかお洒落です)。アップルはライセンスを許可しただけで、製造はバンダイが行なったようですが、日本製らしからぬ洗練されたデザインで、そこはかとなくAppleっぽいです。マックの横などに置いても、確かに様になると思いますし、このトラックボール内蔵のコントローラーなど、このまま消えさせてしまうには惜しいデザインだと思います。

 これはジャンクで買ったため、私は実際に使用した事はありません。(ソフトもないし)。値段が値段ですから、捨てられるという事はあまりないでしょうから、今でも意外とジャンクコーナーなどで出会うチャンスはあると思います。(オークションでも、時々新品を見かけます)。ただ今となっては置物として以外には、意味を持たないでしょうが。

バーチャルボーイ(VIRTUAL BOY)・任天堂

2006-12-02 21:48:41 | レトロゲーム機1995-
 12月2日は任天堂『Wii(ウィー)』の発売日で、どこもその話題で賑わっていますね。という事で、発売記念を兼ねて任天堂『バーチャルボーイ』を扱ってみたいと思います。バーチャルボーイは、任天堂が1995年に15,000円で発売した3Dゲーム機です。ゲーム&ウォッチやゲームボーイ開発者の横井軍平氏の手によるもので、氏の任天堂最後の作品ともなりました。

 これが発売されたのは、PSとSSが真っ向から激しいシェア争いを繰り広げていた、次世代機戦争とも言うべき時期にあたります。SFCに続く、任天堂の次世代機を待っていた人も多かった時期で、これはそれらの間に発売されましたので、次世代機の1つとして受け取られてしまった感もありました。任天堂は、次世代ゲーム機ではなく新しい遊びを提供するのだとして、これを発表したのですが、当時の受け取り方としては、ポリゴンが注目されてた時期に今更モノクロのゲームなんて出されても・・・といった感じだったと思います。結局目標300万台のところ、国内15万台(海外70万台)程しか売れずに、半年ほどで市場から静かに消えていってしまいました。

 開発者の横井氏は、ただ画面が綺麗になったぐらいの小手先の変化では、やがて飽きられてしまい、このままではゲーム文化が衰退してしまうと、危機感を持たれていたようです。次世代機だとか技術の進歩とは、全く別の方向(次元)を考えて、『ゲームの本質的な楽しさを求めよう』と、これを開発されたのだそうです。今、任天堂『Wii(ウィー)』が、同じような(ゲームの本質的楽しさを求める)コンセプトで開発されて、非常に注目をされていますから、十年先を見ていたような気がします。或いは、迷いに陥ったルークに導きを与えるオビ=ワンの声のように、氏の声(姿勢)が任天堂の開発者を導いたのでしょうか。

 これを分解して解説したサイトがありますが、点滅を繰り返す384個のLEDとそれに同調して振動する鏡によって立体映像を実現するという、非常に凝った作りになってます。同時期のゲーム機ではありえない凝り様で、コスト的にもかなりの物ではないでしょうか。そして実際に遊んだ感じとしては、実は非常に懐かしい感じがします。どこかで遊んだ気がするような、どこか昔のLSIゲームやFLゲームに近いような、携帯電子ゲームの正統な進化型といった感じです。覗き込むプレイスタイルは、寂れた遊園地やデパ屋にあったエレメカのような匂いもします。結局、横井氏の理念を実現するような、立体空間を最大限に生かした(新しい遊びを提案する)ゲームは出なかったのですが、もしそれが発売されていたなら・・・と想像は広がります。

 またデザインも国産ゲーム機としては際立っていて、クールでカッコいいと思います。売れなかったためレアのような気もするのですが、実は任天堂にしては売れなかったというだけで、玩具としては十分に市場に出回ったためプレ値などは付いてないようです。ハードオフなどで見かけたら、懐かしいインテリアとしても良いと思いますので、手に入れてみてはどうでしょうか。