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リタイアーのよもやま話

【 アコースティックギターBGM 】癒しの音楽 & カフェ & 睡眠用に

2018-02-28 23:13:53 | 日記

とある小説を読んでいて、あまりにも深い
内容に出会って、溜め息をついた。

「でも、私は、個人の修行として武術を
やりたいだけです。将来、誰かを指導し
たりというようなことは、考えていませ
ん」

 劉栄徳は笑顔を見せた。

 「私だってそうだったよ。だが、おま
えは、私に教えを乞うて、今、こうして武
術を教わっている。いいか。人に分け与え
るだけのものを得た人間は、自然と他人に
ほどこすようになる。それは、金品だけの
問題ではない。学ぼうとするときには、貪
欲なくらい学ぶがいい。それは、己の財産
となり、溢れるくらいに器に満ちたとき、
自然に人に与えられるようになる。まだ、
器が満ちないうちに、他人に何かを教えよ
うとすることが問題なのだ。

教わる人間というのは、最初は謙虚だが、
そのうち、師を疑うようになる。己の器が
満ちている者は、疑われても、常に自信を
持って教えつづけることができる、だが、
器が満ちていない者は、弟子の疑いに右往
左往して、自分の持っている以上のものを
見せようとしてしまう。そして、結局、持
てるものすら伝えられなくなってしまうの
だ」

 彼は言った。

 「しかし、器が小さい者は、学んだもの
が少なくても、すぐに一杯になってしまう
んじゃありませんか?」

 劉栄徳は、声を上げて笑った。

 「どこまでも心配性なやつだ。その器は
天が与えるのだ。確かに、生まれつき、あ
る程度の器量は決まっている。師というの
は、その器を見るためにいるのだ。私を信
頼できんのか?」


以上。

この文章を高校生の時に読んでいれば、20
代の失敗はなかったはずだと、溜め息をつ
いた。

早くして、この文章に出会えれば、もっと
謙虚な生き方をすることができたのではと
悔やまれる。


ところで、
「確かに、生まれつき、ある程度の器量は
決まっている。師というのは、その器を見
るためにいるのだ。私を信頼できんのか?」

この文章も重たい内容だ。

我々は、「自由・平等」という神話に生き
てきた。

各自の生まれつき持つ「器」の違いを私達
は認める生き方を教わっていない。

おかげで、時に、無用な葛藤に苛まれるこ
とになる。

ネット上では、自分の身の程もわきまえな
い中傷・誹謗で、鬼の首を取ったような自
己陶酔の極みの夜郎自大の輩が跋扈してや
まない時代になった。

もっとも、これを「ガス抜き」だと喜ぶ
誰かさんがいるかも知れぬが。

だれか、4流でも輝く人生なんて、ぶち
あげてくれる人はいないだろうか。

そうすれば、自らの卑小なる器を憂えず
にすむのだが。

【 アコースティックギターBGM 】癒しの音楽 & カフェ & 睡眠用に

世界をかけめぐる祭りは終わった。

吉田知那美選手は、語った。

「私は7歳の時からカーリングを始めまし
た。正直この町何もないよね(笑)この町
にいても絶対“夢はかなわない”って思っ
てました。

だけど今は、ここ(常呂町)にいなかったら
(夢は)かなわなかったなって思ってます。

子どもたちもたくさんいろんな夢があると
思うけど、

場所とか関係なくて、大切な仲間がいたり
家族がいたり、どうしてもかなえたい夢が
あるとか、この町でもかなえられると思い
ます。これからもよろしくお願いします」

以上。

ついミーハーになって、彼女たちの
原点に興味を持った。

そこで、グーグルで

常呂町

北海道・女満別空港

を調べてみた。

地元の人間でない者が言ったら、不謹慎
なのだが、ほんとうに何もない。

その上で、

吉田知那美選手の語った言葉の重みを
噛みしめることになった。

あの会場に多くの子どもたちがいたのだが、
どんなにか、どんなにか勇気づけられた
ことだろう。

私の心に残る名スピーチになるだろう。

そして、この地に、カーリングを根付かせた
小栗祐治さんの努力に敬意を感じてやまない。


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