時には昔の話を(映画ver.)加藤登紀子/宮崎駿「紅の豚」水彩画集
久しぶりに虹の豚を見た。
「時には昔の話を」は、虹の豚のエンディングの歌である。
今日は、歌詞に注意をしながら、聴いてみた。
すると、わたしたちの世代の音楽であることが
すぐに分かった。
1987年にアルバムが発売されている。
今から、23年前、わたしが38歳の頃のことだ。
歌詞の1番~3番にこのような箇所がある。
見えない明日を むやみに探して
誰もが希望を託した
揺れていた時代の 熱い風に吹かれて
体中で瞬間(トキ)を感じた そうだね
小さな下宿屋に いく人も押しかけ
朝まで騒いで眠った
嵐のように毎日が 燃えていた
息が切れるまで走った そうだね
あの日の全てが 空しいものだと
それは誰にも言えない
今でも同じように 見果てぬ夢を描いて
走り続けているよね どこかで
以上。
今となっては、あの頃のことについては、「若気の至り」
としか言えない。
しかしである。
あの日の全てが 空しいものだと
それは誰にも言えない
今でも同じように 見果てぬ夢を描いて
走り続けているよね どこかで
そう、きっと、老いていく日々にあっても、わたしたちの心の中で、
もう一人の自分は、いつまでも、走り続けているだろう。ひそかに。
それにつけても、いい伴奏をつけてくれたものだ。
忘却の彼方から、狂おしくあの時代を呼び起こしてくれる。