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リタイアーのよもやま話

お金持ちの教科書

2014-06-07 22:11:14 | 経済

お金持ちの教科書

加谷珪一

阪急コミュニケーションズ

 

本の帯の表には、こうある。

お金持ちになりたくない人は読まないで
ください。
 

住む場所、移動手段、友達の選び方、見栄
の張り方┄

多くのお金持ちと交流し、自らも富裕層の
仲間入りを果たした著者が見出した「お金
持ちの真理」とは?

お金持ちになりやすいタイプや絶対的な儲
けのテクニックなどない。

しかし、お金持ち特有の「思考パターン」
や「行動原理」は存在する。

お金持ちのように考え、行動することが、
お金持ちへの近道となる。

 

帯びの裏にはこうある。

お金持ちになりたければ、お金持ち
の「実像」を知ろう。

 

お金持ちに本物も偽物もない 

※お金持ちはどこに住んでいるのか?
※5000万円から変わるお金の価値

※年収1000万はお金持ちではない

※土地を持っているお金持ちと、お金を
持っているお金持ち

※お金持ちはワガママだ!

※お金持ちにはケチが多い?

※お金持ちには友達がいない

※チビ・デブ・ハゲには逆らうな

※お金持ちは人に感謝しない

※お金持ちはファーストクラスには乗ら
ない

※お金で命を買うことはできるのか?

※お金持ちに学ぶ見栄の張り方

※お金持ちになりたければ都心に住め

※いつもお金の話をすることの有効性

米お金持ちになりたいなら、安心では
なく安全を望め

※リスクは、どこかで必ず取らなければ
ならない

※貧乏人と付き合うと貧乏になる

※マックやファミレスで仕事をすると
お金持ちになれない

※「そんなこと知ってるよ」と言うな

※ラッキーであることを否定するな

※お金で解決することの是非……

 

以上。

 

「となりの億万長者」もいい本だったが、
この本もいい本だと思った。内容にあまり
だぶりがなく補完しあっている?

お金持ちになりたければ、お金持ちの「実像」
を知ろう。と言ったが、そのことへの知見が
得られて好感が持てる。

内容的には、こちらの方が身近に感ずる。

できれば、若い人、高校2年生あたりから、
読んでもらいたいものだと思った。

以下に、個人的に、興味深い内容を拾って
みた。

 

話題1

本当に自分がやりたいことを
知っている人は少ない

 お金がなくても好きなことをやれていれ
ば幸せである、という考え方については筆
者も否定しない。

だが人間の心理はなかなか難しいもので、
そう簡単に人生の答えは出してくれない。
お金を持ってみないと本当に好きなことは
何なのかよくわからない、ということも実
は多いのだ。

起業家はなぜラーメン食べ歩きをやめた
のか?

 サラリーマンを辞めて実業家になったあ
る男性は、昔はラーメンの食べ歩きが趣味
だった。
自分のブログに、食べに行ったラーメン店
の情報を細かく書き込むくらい、食べ歩き
にハマっており、その趣味に没頭している
ときが一番幸せであると本気で思っていた。

だが知人から誘われ、ある事業に共同創業
者として参加してから、彼の価値観は大き
く変わってしまった。事業は大成功し、創
業者のひとりである彼には、かなりの額の
お金が舞い込んできたのである。

 彼は、事業を立ち上げてからもラーメン
食べ歩きを続けていたが、あることをきっ
かけに、それをピタッとやめてしまった。
彼自身がラーメン店を立ち上げたのである。
彼のラーメン店は評判となり、たちまち数
店舗をオープンするまでに成長した。その
後は、趣向を変えた店を次々にオープンさ
せ、数年の間に、外食事業としてもそれな
りのビジネスオーナーになってしまったの
である。

 気がついたときには、おいしいラーメン
店めぐりにはすっかり興味がなくなってし
まっていた。自分が食べたい味は、自分が
所有する店で実現することができる。他の
店に行く必要がなくなってしまったのだ。
彼はここでようやく、自分がやりたかった
のはラーメン店のビジネスであって、ラー
メン店めぐりではないことに気づいたので
ある。

 ジュエリービジネスで成功したある女性
起業家も、資産を手にしてから趣味が大き
く変化してしまったひとりだ。サラリーマ
ン時代、彼女は大の旅行好きであった。休
みのたびにあちこちに旅行し、それが生き
甲斐になっていた。当時の彼女にとっては、
別荘を持って一か所にとどまることなど、
ばかばかしいことにしか思えなかった。

 だが今の彼女は、ハワイの別荘にハマっ
ている。購入したコンドミニアムの内装を
自分流にアレンジする楽しみに目覚めてし
まったのだ。デザインが一段落すると、今
度は内装に合う家具探しに心血を注ぐよう
になった。100%自分の好みになるまで
時間をかけて作り込んでいくつもりだとい
う。まとまった休みが取れると、彼女は別
荘にこもりきりになる。各地に旅行する気
はさらさらないようである。

 お金に制約があると、人間はその範囲の
なかで欲望を満たそうとする。これは、生
活を破綻させないための無意識の知恵なの
かもしれない。その制約が取り払われたと
き、自分がどのような趣味嗜好になるのか
は、実際になってみないとわからないもの
なのである。

 

映画評論でメシを食うということ

 以前ある人から「実はやりたいことがあ
るのだが……」と相談を受けたことがある。

「何となく」という前置き付きなのだが、
「好きな映画に関する仕事で生活したい」
らしい。

はっきりとは言わないのだが、映画評論な
どで生活したいということのようだ。彼が
言うには、お金はあまりなくてもいいから、
食べていけるだけあればよいという。

 ちょっと考えればわかると思うが、映画
評論などでメシを食える人はそれこそ何千
人に1人という割合で、しかも年収200
万円ほどだったりする。筆者はそのことを
彼に話し、今どのくらい映画を見ているの
か聞いた。すると週に2~3本だという。

 エッセイストの中谷彰宏氏はかつて映画
の世界に憧れ、月に100本映画を見たと
いう。

クリエイティブな世界で何とか生きていこ
うと思えば、そのくらいは最低ラインであ
る。

生活のすべてを犠牲にできるようでなけれ
ば、箸にも棒にもひっかからないのだ。当
然、彼にはそのような世界に身を置く勇気
はない。

 彼の話は少し極端かもしれないが、自分
で好きだと思っていることなど、そんな程
度のことが多いのだ。本当に好きなら、そ
の情熱には逆らえず、すでに何もかも投げ
出して、その世界に飛び込んでいることだ
ろう。もし現在の自分がそうなっていない
のなら、自分には特に好きなものはない、
と割り切って考えたほうが合理的だ。

以上。

このような内容の文章を読んだのは、初め
である。

「お金を持ってみないと本当に好きなこと
は何なのかよくわからない、ということも
実は多いのだ。」

これが、面白い考え方で、言われてみたら、
なるほどと感じ入ってしまった。というの
も、時折、ビル・ゲイツみたいな資産家
だったらと妄想することがあるからだ。

もし、ビル・ゲイツみたいに、資産家であ
れば、Café を持ってみたいものだ。慈善家
のゲイツに比すると、ちょっと卑小なる内
容だ。


隣のスーパーの敷地に、スパゲティ屋があ
る。イタリア風で、その雰囲気が好ましい。
このような店のオーナーになって、一角を
貸し切りの専用コーナーを設けて、いつでも
気軽に訪れて、読書ができたら最高だと思
ったりする。

そんなCafé をY半島の中程、崖の頂上、
北にK湾、南にN湾を見下ろす場所に、
防風林に囲まれ、直射日光を遮り、夏に
涼風を楽しめるように作れたたら最高だ。

もっもと、妄想でしかない。

その場所には、どこかの会社の施設が陣取
っている。

先見の明のある方がいられるようだ。



もう一つ、巨大な妄想

N湾のO市のK地区の海に面した坂の途中
から見やる風景で、いつみても壮大な気分
になる心地よいポイントがある。

眼前にはA半島、左手には K半島、右手の
 ゴルフ場の影に遠く青く飛び出して見える
Y半島。左手の水平線にはT島、右手の水平
線にはK島が見える。壮大な風景が広がる。

この目の前の風景から、全ての人工物がない
風景は、さぞかし、見事ではないかと、とん
でもない妄想をしている。

そのポイントに林を作り、夏は涼風のもと、
この風景を日がな一日眺めて暮らせたら最高
だと思っている。そこに先ほどのCaféがあっ
たりしたら、それこそ、ユーミンが一曲でも
作り上げることができるかもしれない。

しかし、わたしの住んでいる島を買い取る程
の資産があったとしても、今ある街を移転す
ることはできないので、これは、いくら、金
を積んでもできない妄想である。

せめてもの、その妄想を、能力があれば、演
奏会場の緞帳くらいの大きさで絵がかけたら、
最高だが、しかし、こちらも見果てぬ夢だ。
絵の才能も技術もないのだから。

いや、もしかして、金があるなら、自分の好
きな画家に、自分の好みで、描いて貰えるか
もしれない。佐村河内守流のやり方があった
のだから。

いずれにせよ、本であげられた資産家になる
のは不可能だから、妄想を超えることはない
のだが。


著者は、こうも言っている。

本当に好きなら、その情熱には逆らえず、すで
に何もかも投げ出して、その世界に飛び込んで
いることだろう。もし現在の自分がそうなって
いないのなら、自分には特に好きなものはない、
と割り切って考えたほうが合理的だ。

いろいろと妄想はできるが、このへんのところ
が、自分の現実だろう。

漠然たる野心や野望があっても、才能も具体的
な欲望もないのはせつないことだ。これでは、
結局、95%の人生を甘受するしかない。

こんな想いにかられる日は、
You Raise Me Up / Celtic Woman
が、似つかわしい。

ユー・レイズ・ミー・アップ
(私を立ち上がらせる)
- ケルティック・ウーマン

 

落ち込んでしまって
そして心が
とても疲れてしまった時
問題ごとが起こって
そして心が苦しくなった時
そうしたら私は立ち止まって
ここで静かに待っているわ
あなたかここへ来て座って
しばらくの間私と一緒に

私を立ち上がらせてくれる
そして私は山の頂に立てるの
私を立ち上がらせてくれる
嵐の海も歩いていける
私は強いの
あなたの肩に寄りかかっていられるから
私を立ち上がらせてくれる
私ができる以上に

この世には、命なんて
飢えを感じない命なんてない
全ての心臓は休み無く鼓動して
とても不完全で
でもあなたが来て
私を不思議と満たしてくれる
時々
私は永遠を見ているって思えるの

私を立ち上がらせてくれる
そして私は山の頂に立てるの
私を立ち上がらせてくれる
嵐の海も歩いていける
私は強いの
あなたの肩に寄りかかっていられるから
私を立ち上がらせてくれる
私ができる以上に

私を立ち上がらせてくれる
私ができる以上に