年賀状を書く時間も無く、正月の煮物も酒もないまゝ歳を跨いで新年になった。
年越しはFさんの家に招かれて蕎麦で温まり、栗きんとんや和菓子など戴いて
お世話になった一年に感謝しつつ家に戻った。
この家に“正月”を思わせる色彩は、何年も前に描いた絵が只一枚・・・静かです。
でも気持ちは沈んでいません。
搗いてもらった餅が“福餅”になったか妻の症状が“餅治して”(持ち直して)きた
声が出て、僅かながら意志の疎通も出来るようになった
食欲もあって入院していた時とはずいぶん変わって、血の通った顔になった。
暫くの小康状態・・・・・と分かっているがそれで十分嬉しい
元日は山登りクラブの仲間と吉祥山に登って日の出を眺めると言うFさん
「良かったらどうぞ・・・」と誘われて、気兼ねと気分転換の半々で付いて行った。
少し離れて後を行くが、場違いを感じて会話も点が線にならない
やはりいつもの自分と違う雰囲気が伝わって声を掛け難くしていたものと思う
・・・・沈む
「吉祥山頂上で日の出を待つ人々」
日の出は生憎の結果だったが、明ける空と山の冷気で気を取り直し
長く続いて欲しい「最終章」を願って、下山する皆さんの後ろに従う。
帰宅は、来た時とは違う少し遠回りの道を走って「わたしに出来ることは手伝うから」と
時間をかけて何度も励まされ、気持ちを立て直して家に着いた。
暫くして「黒豆が美味しく出来たよ~ン」のメールが来て、歩いて届けて戴いた。
さっそく「ミキサー料理??」を作って食べさせた。
たどたどしい「オ・イ・シ・イ」の声を聞き
病む妻の愛おしさと、人の優しさを知る一年が始まった。
奥様の貴方に対するお気持ちを感じるような気がします。
穏やかで優しい今の貴方の気持ち…ずぅ~っと、長く奥様に伝わり続けますように…
遠くから、願っていますね。
ほんの少しでも笑顔を…明日に…
事ある毎に一喜一憂・・・弱いですねぇ。
気持ちの動揺を抱え込んだまま踏ん張れない
軟弱さ故、ブログで発散してます。
自分もショコラさん同様「生きるってこと」「介護するってこと」の意味を学びました。
人っていいですね。優しいですよね。