奈良県の建築家が日々思う設計事務所の家づくり日記、住まいの設計や住宅設計、注文住宅、注文建築、暮らしの事、収納の事

住宅の設計・リフォーム、暮らしのデザイン提案を家具や生活習慣まで丁寧に考えています。

土地・敷地の計画性と有効性を考える様に・・・過ごし方の原点、土地探しの大切な考え方も暮らしの質的改善の一部ですから。

2021年08月13日 | 建築家 設計の仕事 監理の仕事

人生の潤いを生み出す暮らしの空間を

設計デザインのチカラで・・・・・。

やまぐち建築設計室ホームページ 

※現在計画中の住まいでの土地探し時・風景設計の方向性検討時の視察

 

よく考えられた家を建てると

暮らしが楽しくなる。

 

山が近いエリアで

郊外での土地を探されている方は、

隣地や敷地内で

高低差のある土地を多く見かけませんか?

 

また、土地情報を検索した際、

隣地や道路と高低差のある土地は

周辺の平坦な土地よりも

安く売りに出されているのを

目にしたことはありませんか?。

 

この「高低差のある土地」を検討する上での

注意点や検討方法については

毎回色々な段階で

お話をさせていただくのですが、

ホームページの「お問い合わせ」でも

随分単発での土地相談、土地購入での

相談事としても多いので

今回は少しblogでも書く事にしました。

 

なお、ここで

お伝えする内容の「高低差のある土地」とは、

隣地または敷地内に概ね1.0m以上の

高低差がある土地と定義します。

 

高低差のある土地を

検討する上でのポイント・・・・・・。

 

高低差のある土地を検討する際、

主に2つの大事なポイントがあります。

 

高低差のある土地は

周囲よりも比較的高い位置にあることで

眺望や採光に優れているメリットがあり、

何より周囲の概ね平坦な土地に比べて

坪単価が安く設定されていることが多く、

価格的メリットが大きいように見えます。

 

しかし、価格的メリットというのは、

総額で見ると

ほとんどそうでは無いことが多いのです。

 

その理由は、

土地価格は基本的に

相場で決まっています。

 

概ね平坦な土地に比べて

安価な高低差のある土地では、

建物や外構で余分に工事費用が

掛かる場合が多くあります。

 

そのため、結果的に、

「概ね平坦な土地」と「高低差のある土地」の

総額には大きな差がないという場合があります。

 

想定される工事費用例えば、

道路よりも高い土地で計画する場合、

土地に起因して次のような工事が

必要になるかもしれません。

 

駐車場を計画する際、

土地と道路の高さを揃えるための

土を処分する費用・・・・・。

 

高低差で重機や材料の搬入が難しい場合は、

重機を吊り上げる費用

給排水の配管が

長くなる場合に発生する

配管延長費用・・・・・。

 

給排水を上げるための

ポンプが必要な場合に

発生するポンプ取付工事費用。

 

土を止めるための擁壁や法面(法面)の

工事費用・・・・・etc。

 

上記のように高低差があることによって、

さまざまな費用が掛かってくることが

予想されるため、

土地の販売価格は

ある意味ではその分

安くなっていることが多いです。

 

そのため、

総額の資金計画を見て、

土地を購入するかどうかを

判断されることをおすすめします。

 

また、2mを超えるような

崖や擁壁などがある場合は、

奈良県の場合だと「崖地条例」や

地域によっては「宅地造成と規制法」の区域内だったり

状況によっては建築工事前の計画と

行政指導手続き等で予定以上に

日程が長くなったり、

予定している計画に行政が「NO」という

判断をしたり・・・・・。

 

行政の指定で

土が崩れないようにするための

擁壁工事費用や、

崖が崩れた場合でも

建物が潰れないよう、

急傾斜地条例での構造的に補強する工事費用などが

必要となる可能性があります。

 

このような場合は、

工事の種類によっては

費用が数百万円単位となったり、

高さや条件によっては

建物以上の価格が必要になったり

安全対策費用が、

比較的高額になることが予想されますので

注意が必要です。

 

これらを回避するには

行政指導が発生しない

安全な位置まで建物を崖から離すなどの

検討を行う必要があります。

 

高低差のある土地を

購入したいときはどうするべき?。

 

このような土地にかかる費用を

皆さま自身で調べ、

資金計画に反映することや

建物を検討することは難しく、

不動産会社でも

詳しく教えていただけるところは

少ないと思われます。

 

土地のプロはほぼ外注なので

自己判断や自分達での調査は

詰めが甘いので

意外とプロでは無いところも多い・・・・・。

 

そのため、

高低差のある土地の購入を検討される場合は、

最終段階のプラン想定が出来るように

しておく事が重要です。

 

役所等で行政指導や

配管などについてお調べし、

土地にかかる計画の内容を把握する事。

 

高低差のある土地の

購入を検討される際は、

その周辺も含めた

行政指導による土留めや

計画の指定事項等で

多額の費用がかかる場合があることを考慮いただき、

土地購入前に「考える事」をおすすめ致します。

 

暮らしの環境と心地の在処を

イメージしながら

余白の構成を細部にも意識して

土地の計画性を大切に。

 

ご相談、面談のご希望は

ホームページ「お問い合わせ」から。

 

Produce Your Dream>>>>>

建て主目線+αの提案・・・・・。

明日の暮らしを設計する

建築と住まいとその暮らしを豊かに

URL(ホームページ)

http://www.y-kenchiku.jp/

<<<Yamaguchi Architect Office


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