森林ジャーナリストの裏ブログ

表ブログに書けない、書く必要もないドーデモ話をつらつらと。

チェンソーアートの本

2008-08-29 10:01:30 | 仕事関係

裏ブログならではの情報(^o^)。

24日は吉野チェンソーアートスクールの講習会だったのだが、そこに全国林業改良普及協会(全林協)の取材が入った。スクールの様子と、女性読者モデル?によるチェンソーアート体験を取材したのである。

これをどうするかというと、チェンソーアートの本を作るのである。チェソーアートの紹介とともに全国各地のチェンソーアート関係のクラブを紹介するわけだ。吉野は、唯一のスクールとして登場する。

実は、チェンソーアートの本を作ることは、私も企画していた。そしていくつかの出版社に打診していた。が、結果はボツである。

まず私が構想した企画は、全国のチェンソーアート名人とその作品の紹介、実際に作っている様子を写真で紹介、各地のクラブ紹介。そして歴史と各地の動きも入れる。……実は、今回の全林協が作ろうとしている本とほとんど変わらない。向こうは歴史面を書ける人がいないだろうが、私はきっちり押さえられる(だって、私は日本へのチェンソーアート導入と発展史の生き字引だから^o^)点が違うくらいか。

ところが、この手の本を作るには、カラー写真をふんだんに使わないと価値がない。目で見ないとわからないからだ。そして全国に取材するのも大変な手間とコストがかかる。一方で、売行きはというと、全国のチェンソーカーバーが約2000人として、その周辺のシンパが10倍いても2万人。彫刻や木工ファンを入れてもたいした人数ではない。そのうち購入者が何%か。部数的には5000部売れないだろう……このように出版社は弾いたわけだ。

つまり、採算に合わないのだ。だから諦めた。

ところが、全林協は、採算度外視。ふんだんに資金を投入して売れそうにない本を作れる(^o^)。羨ましいというか、腹立たしいというか。しかもしかも、その本は一般の書店にはほとんど並ばない! 書籍取次ぎとの契約がないからだ。大都市の大型書店は少し並ぶだろうが、中小書店には入荷しないだろう。林業関係者への販売ルートはあるが、それは潜在的なチェンソーアート・ファンとは違う。

こんな鷹揚な仕事、してみたい。

さて、全林協のチェンソーアート本は、今年中に出版されるようだ。興味のある方は、なんとか探し出して読んでね。


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
全林協 (じん)
2008-08-30 21:40:01
たしかにマニアックで、ほぼ注文販売。しかし、双書はけっこうアマゾンにも出ていますね。送料かけても書店まで行く手間思うと安いかもと思い、けっこう買ってますが、この本も抑えておきたいです。
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マニア? オタク? (田中淳夫)
2008-08-31 00:40:57
ぜひ、購入してくださいね。内容は保証しないけど、日本最初のチェンソーアートの本になるのは間違いないです。
……でも、抜け落ちている部分があるんだよなあ。このブログを全部読んでいる人ならわかるだろうけど。
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チェンソーアートの本 (川端 岩雄)
2008-12-12 12:17:10
本屋にいっても無いので発行が待たれる。
チェンソーアートをやっているのでいろいろな情報が
欲しい。
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出版はまだ? (田中淳夫)
2008-12-12 16:11:43
まだ出版されていないようですね。どうやら来年になるかな。

チェンソーアートに興味があるなら、吉野チェンソーアート倶楽部へ(^o^)。
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