日本が地球温暖化防止条約で公約した二酸化炭素削減量だが、3,8%分、林野庁の森林吸収量目標(1300万炭素トン)を達成するために必要な追加額の試算値というのを見ると、笑える。
昨年度は、約2200億円の追加事業費が必要としていた。
それを今年決定した「森林・林業基本計画」に基づく森林整備にすると1300~1400億円。
森林整備を間伐に限定し、低コスト作業道に切り替えれば、追加事業費を1000億円まで縮減できるんだそうだ。
なんだか、バナナの叩き売りみたいだ。いや、不動産販売の手口か。どんどん下がって、ものすごく得した気分にさせる。
でも、実際に予算につくのは、この何分の1かなんだろうな。誰か、予算書を読んで教えてください。
森林による二酸化炭素吸収分のカウントは、極めて政治的なもので、何ら科学的ではないが、それでも間伐していない森はカウントしないぞ、と脅かされたら仕方ないか。いずれにしても、金をかけないと二酸化炭素を削減できないことになるが、この金(税金)を得るためにかかるコスト、とくにエネルギーを二酸化炭素排出量で計算したらどうなるだろうか。税収が増えるためには産業が活発になってもらわないといけないが、それで石油の使用量が伸びたら、二酸化炭素の排出も増える。
そういえば同じく二酸化炭素削減が目的のバイオマス燃料(エタノール)は、その生産でかなり化石燃料を使っている。トウモロコシ、サトウキビ、大豆などを栽培するためにコンバインやトラクターを使うからだ。その収支を計算すると、アメリカではエタノールは赤字らしい。
さあ、どうする?