森林ジャーナリストの裏ブログ

表ブログに書けない、書く必要もないドーデモ話をつらつらと。

再造林問題パート2

2006-06-25 13:53:46 | 林業・林産業

再造林に関して、もう少し考察してみたい。

 

日本の人工林の林齢は、現在40年~60年という伐り頃の林が一番多くなっている。ところが主伐はおろか間伐も進まない有り様で、それが森林環境を悪化させている。また出材されないことで地域経済にも悪い影響を与えている。……ここまでは、共通認識になっているといいだろう。
だから、「木を伐って森を守ろう」という声が上がるのだ(私が上げてきたのだけど)。

 

しかし、それより若い人工林は随分面積が少ない。あらかた植林してしまって植える場所がないからとも言えるが、伐採しないから跡地も少ないこともある。そして、前回触れた通り、材価が安いから再造林費用が出ない、林業打ち止めという問題でもある。
現状は、それでもいいのではないか、という声が大きい。人工林を増やしすぎた。伐採跡地は自然林に戻そうという考え方だ。
しかし、長く人工林だったところは、雑木の種子や株が残っていないため、何年たっても草しか生えていないところも少なくない。

 

しかも、現在の放棄地の多くは林業適地であり、そこを放棄して奥地の不適地ばかり残しては、いよいよ日本の林業は立ち行かない。いや、奥地の人工林も放棄によって木材生産は不可能になりつつある。
長伐期移行というのも、生産量を減らすだけのまやかしだ。もしこのままいけば、本当に日本の山から使える木は消える。そして時代は、外材輸入も増やせなくなるだろう。

 

世間は、国産材を使おう、木を伐ろう、という声が高まってきた。そこで私は言いたい。「木を植えよう」(^o^)。伐採跡地に木を植えよう