人生いろは坂

人生は山あり谷あり、そんなしんどい人生だから面白い。あの坂を登りきったら新しい景色が見えてくる。

四国EMフェスタ2009

2009-10-26 21:52:31 | Weblog
 「善循環の輪」と称する四国EMフェスタ2009が先日の10月24日
香川県の三豊市で開催された。来賓祝辞の中で地元三豊市の市長
から地元開催の歓迎の挨拶があった。

 三豊市では増え続けるゴミを何とかしようとガス化溶融炉の建設を
考えていたようだ。しかし、大量のCO2を出すゴミ焼却炉は時代に
逆行する事だとして建設をあきらめた。

 その代わりにゴミ減量化の一つとして、生ゴミの減量化に取り
組んでいる。その手段の一つとして注目しているのがEMボカシに
よる生ゴミの処理である。EMとは有用微生物群のことである。

 もう一つ解決しなければならないのが紙おむつだと言っておられた。
高齢化社会になればなるほど紙おむつの需要は増え続ける。高齢化
社会の象徴とも言えるゴミ問題である。

 意外に生ゴミの焼却炉に対する負担は大きい。それは大量の水分を
含んでいるため、ダイオキシンを出さないように炉内の温度を高温に
保つためには通常の燃えるゴミだけでは十分ではない。助燃剤としての
石油が必要となり、これが地方財政にも大きな負担を強いている。

 そして、ゴミは燃やせば燃やすほど大量のCO2を増やすことになる。
ゴミ問題は他人事ではない。私たちの生活スタイルから見直さなければ
解決しない問題である。

 畑や空き地さえあればEMボカシによる生ゴミ処理はゴミの減量化
と畑の肥料として活用できるので土壌改良にもなる。今後、私達が
目指すべきはEMを初めとする微生物による生ゴミ処理であり、ゴミ
の減量化ではないだろうか。

 四国四県には、それぞれに「EM普及協会」なるものがある。実は
EM先進地なのだ。その向かいの岡山県には、このような協会はない。
岡山県の場合、EMに関しては未だ後進地域なのである。

 実は十数年ほど前、岡山県でもEMなるものが注目された時代が
あった。しかし、どのような経緯があったのか知らないが、水質保全
の観点からEMは効果がなく、効果がないだけでなく水系の汚濁源に
なりかねないと言う見解が出され、以来、EMに関しての関心は急激
に薄らいでしまった。

 何故その時、そのような見解が出されたのであろうか。今回、地元
児島の小田川下流域ではEMの大量投入による顕著なる効果が現れて
いる。大量に溜まっていたヘドロが跡形もなく消えてしまったのである。

 ここへEM団子とEM発酵液が大量に投入されたのは、昨年のこと
であった。その結果、数ヶ月後には砂の色が見え始めるほどヘドロは
消滅したのである。そして秋に、この川底に降り立った時には革靴でも
何ら問題がないほどヘドロは消滅していた。

 このままこれを継続していれば、あるいは東京の日本橋川下流域と
同じように海まで広がる効果が期待できたかも知れない。小田川の
下流域にシジミやアサリが戻ってくることさえ夢ではなかったはずで
ある。誠に残念としか言いようがない。

 心ない人の一言でこの計画は中途半端のままに終わってしまった。
EMはとかく、このような誹謗中傷の中で土壌改良や水浄化という
多くのチャンスを失ってきた。しかし、今も諸外国や国内で少しずつ
広がりを見せているという事は、それなりの実績が見られるからでは
なかろうか。

 十数年前と異なり、微生物に関する研究も盛んになり、様々な観点
から微生物の活用が見られるようになってきた。今や微生物を隠れた
存在として見るのではなく、共生という観点から見直すべき時では
なかろうか。

 私たちはこの度、大いなる期待を抱いてEMフェスタに臨んだ。その
期待通り色んな話が聞けて大いに満足している。地元香川県からは
様々な活動事例が紹介された。

 また、比嘉先生からは自らの経験を通しての不起耕栽培の実例が
紹介された。また、エジプトやタイ、マレーシアと言ったところでの
国家的なプロジェクトとしての取り組みが紹介され、その実例の多さに
驚かされた。諸外国の方が素直にEMの効果を評価しているようだ。

 日本国内でも東京の日本橋川下流域や神田川、大阪湾と言ったところ
だけでなく、古都奈良の東大寺境内に存在する池や堀の水質浄化に
多大な貢献をしたと言うことで、他の寺社への広がりを見せている。

 奈良という世界的にも知名度の高いところで実績を証明したという
宣伝効果は少なくない。こうしてEMは着実にその実績を上げている。

 既に海域まで達した水浄化は海に大量のアサリを甦らせたり、川には
鮎などが遡上してくると言った効果も現れている。私はEMの持つ力に
耳を貸すことなく頑なに瀬戸内海の水質や海底浄化やアマモの定着を
試みている人に目を開いて貰いたいと思っている。

 また、児島胡の底にたまったヘドロなどを大型船を入れて浄化を
試みる前に、一度EMで効果を確かめてみてはどうだろう。壮大な
テストケースになるが、既に大阪湾では地元漁協が大々的に取り組んで
いる。そして顕著な効果も現れていると聞いている。
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