人生いろは坂

人生は山あり谷あり、そんなしんどい人生だから面白い。あの坂を登りきったら新しい景色が見えてくる。

土が変わると果実も甘い

2010-02-11 17:29:14 | Weblog
 我が家では一昨年以来、畑の土壌改良にEMを使っている。EMとは
乳酸菌、酵母、光合成細菌などを主体とした有用微生物群のことである。

 肥料には、出来るだけ化学肥料を使わないで米糠や油粕などを併用して
いる。また、野菜畑には、EMボカシを利用し生ゴミを発酵させたものを
作り、土に梳き込んでいる。

 何が良かったのかは分からないが、明らかに土質に変化が見られるようだ。
果樹にせよ野菜にせよ成長が良い。そして、果樹の場合は著しく多産である。

 その上、今年、気が付いたことであるが柑橘類が甘い。特に安政柑の
場合は例年に比較すると格段に甘くなり、更に多汁である。果樹だけでなく、
松やアクラと言った庭木の成長が良いことも先に書いた。

 しかし、古い庭木や弱った果樹の中には立ち枯れのものもあり、EMの
影響かどうか、今後継続して変化を見ていく必要があるようだ。


 先日、NHKで孤独死の問題が取り上げられていた。年間32000人もの
人が身よりもなく亡くなっていくという衝撃的な事実が放映され、多くの
人の反響を呼んでいるようだ。

 隣の部屋に誰が住んでいるかも分からないような時代である。気楽な
反面、寂しい話である。明らかに昔の長屋住まいとは異なる環境のようだ。

 そして、田舎には地主が誰か分からないような耕作放棄地が増えている
らしい。墓地さえも放棄されている。放棄された墓地は、やがて無縁仏に
なるのだろうか。まさに日本人の魂が漂流しているような時代である。

 先日、タイの山岳民族であるカレン族が栽培している陸稲についての
取材放送があった。山間部の傾斜地に陸稲が植えられ、稔り豊かな稲穂が
重く垂れ下がっていた。

 田には稲だけでなく瓜や綿なども植えられている。そして雑草も生えて
いる。多種多様な植物を混植することによって互いを支え合っているようだ。

 そう言えば収穫は村中総出で行う。昔は日本でも見られた風景である。
互いの助け合いが、人と人との絆を強くしている。元々、人間は一人では
生きていけない。互いに支え合って生きていくのが本来の姿であろう。

 人だけではない。この世のあらゆるものは互いに支え合って生きている。
その一角を壊してきたのが人間である。多くの種が絶滅の危機にある。

 これらは私達人間の足下を支えてくれたものである。その足下を私達は
自分自身の手で壊してきた。いずれ私達にも影響が及ぶに違いない。

 EMにはその壊れた自然を修復する力がある。人間は光合成細菌が気の
遠くなるような歳月をかけて作り上げた自然の中に誕生し今日に至っている。
その微生物の力をもう一度借りなければならないほど環境を壊してしまった
のである。

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