人生いろは坂

人生は山あり谷あり、そんなしんどい人生だから面白い。あの坂を登りきったら新しい景色が見えてくる。

荒れて行く過疎地域

2009-10-24 05:36:47 | Weblog
 最近、私の住んでいる地域でも鹿が出たとか、猪を見たという話を
良く聞くようになった。私自身も私の家の近くで雉を見たことがあり
近所の人からは、狸が出て困るという話を聞いたこともある。

 しかし、幸いなことに今のところ猪などの被害は出ていないようで
ある。しかし、そう言っているのも時間の問題かも知れない。すぐ近く
まで被害は広がっているからである。

 私は一昨日、ホタルの里と言われている由加山の奥に行ってみた。
久々のことであった。実は数年前、珍しいものを発見していたからだ。
それは木と木がくっついて十字架のような形になっているものであった。

 いつか写真に写して残しておきたいと思いつつ年月は過ぎてしまった。
そして、出来ればテレビ朝日の人気番組「ナニコレ珍百景」に応募して
みたいと思うようになっていた。

 しかし、山深い遠い場所なので、なかなか行くことが出来なかった。
そして、とうとう一昨日、意を決して行ってみた。

 数年前とすっかり景色が変わっていた。荒れ果てて雑草に覆われた
田畑が一段と多くなっていた。最早、ホタルの里として整備された頃
の面影は失われていた。かろうじてホタルの幼虫が住んでいるという
川の周辺だけは草が刈られ整備されていた。

 そして何よりも驚いたのは、荒れ果てた田畑以外は厳重に垣根で
囲まれた畑が多かったことである。田畑を作ることを止めた理由も
猪などの被害がひどくなったからかも知れない。

 もともと民家は、あまり多い地域ではなかった。住んでいる人達が
少ないことを良いことにして、今や猪たちは勝手気ままに行動をして
いるようである。

 山から駆け下りて一般道に出るための出入り口が至るところにあった。
そうしたところでは山の土が崩れ落ち、アスファルト道路に点々と足跡
が残っていた。

 また、放置された田んぼの中には、泥浴びをしたと思われるような
大きな穴が空いていた。猪たちが餌を漁って掘り返したようなところは
至る所にあった。猪たちが残した夥しい痕跡であった。

 これだけ勝手気ままに動き回るようになってしまうと、こうした行動
を食い止めるのは容易な事ではない。

 猪たちは何故、このようになったのであろうか。恐らく数が増えた
とか、山に餌が少なくなったと言った単純なものではなく、人との
関わりの変化ではなかろうか。

 集落に人がたくさんいて、日頃から人の姿を見ていると、猪たちも
容易に出てくることが出来なかったに違いない。しかし、私が訪れた
日も人影は見えず閑散としていた。時折通り過ぎる車の姿だけである。

 子ども達が多く、日がな喚声で賑やかだった頃、山の獣たちは遠く
から、その姿や声を聞いて容易に降りては来られなかったであろう。
今は全くの過疎の地域になってしまったのである。そして、人の姿と
言えば年老いた人達だけである。生気を失った過疎地域の今日的な
姿である。

 そんな訳で山の中にも大きな変化があって、過去に見付けたものも
再発見できず、かろうじて今も営業を続けている椎茸栽培農家に寄って
生椎茸と干し椎茸を買って帰った。
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