人生いろは坂

人生は山あり谷あり、そんなしんどい人生だから面白い。あの坂を登りきったら新しい景色が見えてくる。

活弁口演

2011-03-29 06:32:59 | Weblog
 去る3月27日、19時から水島の喫茶店「竹」で活弁を行った。この日、上映したのは「突貫小僧」
と「子宝騒動」。

 残念ながら宣伝が充分でなかったからか、あるいは活弁なるものの知名度が低い為かお客さんは
極めて少なかった。

 この日の口演は東北関東大震災後になったため、当初の予定を変更し、売上金の全額を義捐金に
回すことにした。

 とかく暗くなりがちな昨今ではあるが、せめて古き良き時代のばかばかしい喜劇映画で気晴らしを
して欲しいというのが私達夫婦活弁士の願いであった。

 一週間前までは「最後の五匹」というミュージカルを上演したばかりで、とても私達の活弁を
宣伝するなどと言う余裕はなかった。しかし、お客さんの中には仲間内のお金を預かってきたという
Mさんなどが来て下さり、本当に人の繋がりの大切さと温かさを感じた次第。私達も売上金にプラス
してカンパ箱に入れさせていただいた。

 昨日は同人誌「みんなの雑記帳」の30周年を祝しての食事会、朝日新聞の取材もあり大勢の仲間
が参加した。

 年度末、人の異動、大震災、世相は騒然として落ち着くことを知らない。ここ瀬戸内海には久々に
春らしい温かさが戻ってきた。被災地にも一日も早く春が来ることを願っている。

 終戦で焼け野原に立った日本人は何を考えたのだろう。戦地から、そして海外から多くの引き揚げ者
が帰国し、帰らぬ人となった多くの戦争犠牲者がいた時代。

 その時代に幼児期を過ごしたものとして、親の苦労や悲嘆は知らぬまま、ただただ無邪気に大きく
なってきた。それが芽吹くもののエネルギーと言うものであろう。

 一昨日は真冬にも滅多にお目にかかることもないほどの大霜の朝であった。こんな霜に遭遇しても
春の芽吹きを止めることは出来ない。新生日本を目指して既に列車は動き始めている。希望は捨てまい。
生きてある限り、生かされていることの意味を噛みしめながら生きていこう。
コメント
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