人生いろは坂

人生は山あり谷あり、そんなしんどい人生だから面白い。あの坂を登りきったら新しい景色が見えてくる。

自然の驚異

2006-02-17 10:08:17 | Weblog
 極北の地であるグリーンランドの氷が異常なスピードで解けていると
いうニュースが報じられた。ここの氷がすべて解けてしまうと海面は
七メートルも上昇するとのことで、かつての映画「ウオーターワールド」
も現実のものとなりつつある。
 たとえ七メートルも上昇しなくても南太平洋に浮かぶ珊瑚礁の島々は
ことごとく海中に没してしまうのではないだろうか。これらの島々で起き
ようとしていることは他人事ではない。世界中の海抜零メートルと言われ
ているところも状況は同じである。今以上に堤防を高くして水没から守ろ
うと言うのであろうか。
 このような状況の中で今もなお京都議定書を批准しようとしないブッシュ
政権は何を考えているのだろうか。かたくなに石油資本の肩を持ち自らの
足元がじわじわと海中に没し続けている状況を漫然と眺めているつもり
だろうか。
 地球温暖化の影響は両極に近いところほど顕著に表れると言われている。
南極では大きな棚氷の崩壊だけでなく、従来には見られなかったような
現象が数多く見られるという。また、北極近くの永久凍土帯と言われる
ところでも永久凍土の解凍が進み建物や電柱が大きく傾き道路が陥没の
ために波打つようになっているようだ。
 「だからどうすれば良いのだ」と言う人がいるかも知れない。確かに
現状は為すすべもないように見えなくもない。しかし、何もしなければ
なお一層事態は悪化するばかりだろう。世論を変えて温暖化をくい止める
しか方法はない。世論を変えることは、私達一人一人の生き方や考え方を
根底から変えることだ。すべての発想を二十世紀型の大量生産、大量消費型
から変えなければ事態は解決しない。それは自らの欲望を抑制すること
でもある。

 時代の寵児と言われた堀江貴文氏が起訴され被告人となった。彼の心中
に去来するのはどんな思いなのだろう。彼のような人物を作り上げたのは
やはり時代だったかも知れない。インターネットは子供の遊びぐらいにしか
思われていなかった頃から、いち早くホームページを作成する事業を立ち
上げ、瞬く間に巨万の富を集めるまでの大企業を作り上げた。その手腕も
インターネットという未知数の追い風があったからこそ出来たことだ。
アクセス数の多いホームページに広告を貼り付ける。この広告収入が企業家
としての出発点だった。
 どこまでが本当の姿でどこからが虚業なのかインターネットという未知数
の世界では見極めがつかなかった。ヤフーという検索サイトが高値の株価
を維持できているのも見極めのつかない未知なるものの魅力ではないだろ
うか。こうした人気を背景に自社株を実力以上に見せ、多くの企業を買収
し傘下におさめていった。その手法には危うさもあり犯罪臭もあるが時代
を変えるという意気込みだけは何となく理解できるのである。いつまでも
旧弊にこだわるのは良くないことだ。しかし、事業となるとやはり地道な
努力が必要なのではないだろうか。大胆さと時代への挑戦、それは起業家
としての心意気ではあっても実業はもっとまじめで真摯なものでなければ
ならないと思うのである。
コメント
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