ザイルと焚火と焼酎と

ザイルを使う登山にちょっぴり憧れ、山中に泊まると焚火を囲み、下山後は焼酎でほのかに酩酊。いい加減なのんびり登山の日記です

大菩薩南部を歩きました/一日目

2013年02月13日 | 雪山/大菩薩

2013/2/10  僕もS子も本格的な雪山モードに変わっていかなければと、ほんの少しハードな山行を計画しました。とは言え、実に微小なレベルアップでしかなく、こんな感じで今年の雪山は大丈夫だろうかと、心配になってしまいます。

一泊二日でS子と雪山へ行く予定でした。日本海側は悪天候が予想されていましたから、長野県南部もしくは山梨県が対象エリアになります。結局、大菩薩南部の山域へと落ち着きました。

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▲自宅を出たのが8時過ぎという遅さだったので、今日は湯ノ沢避難小屋まで歩くだけだろうと考えていました。焼山沢真木林道のほとんどが冬期通行止めになるからです。無雪期でも2時間かかりますから、雪と重荷で3時間以上はかかるでしょう。避難小屋に着くのが2時か3時にはなると読んでいました。
ところが、です。タクシーの運転手さんは「登山口まで行けますよ」と事も無げに言い放つじゃぁないですか! 「知ってる人は入っちゃうんですよ。私も会社には内緒ですけどね」と、ゲートを開けて、どんどん林道を登って行きます。林道には雪もありません。「上の方で作業しているんで、除雪したようですよ」と運転手さん。
と言う訳で、写真の場所は湯ノ沢峠登山口です。避難小屋までは無雪期で45分の場所。11:30ころ。
左に写っている男性は真面目にゲート手前で車を降りて歩いて来たようです。途中で抜かされ、白谷丸付近で再会しましたが、日帰り登山者でした。

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▲最初は除雪されていない林道を進みます。11:47ころ。

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▲途中から焼山沢沿いの登山道を歩くようになります。12:00ころ。
けっこう登山者が入っているようで、トレースはしっかりと付いていました。

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▲沢の水があちらこちらで凍っていました。その造形も美しく、こういう時、もっとカメラが上手になりたいと思いますね。12:04ころ。

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▲緊張しながら沢を何度か渡り返し、峠が近くなってきました。12:35ころ。

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▲避難小屋に到着しました。手前のザックは我々のですが、その他、5つのザックが置いてありました。この5人は今夜泊まるんでしょうか? 気になります。12:51ころ。
この5人はその後帰って来て、日帰りのパーティーだと分かりました。ホッ。
今日早朝登って来て、空身で白谷丸と大蔵高丸の南北二山を登頂したとのこと。

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▲不用な中身は避難小屋にデポして、軽くなったザックを背負って北方の白谷丸と黒岳へ登ることにしました。写真の場所は避難小屋からすぐの湯ノ沢峠です。13:27ころ。

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▲富士山がよく見えます。富士山の手前が三ツ峠山、さらにその手前が大蔵高丸から滝子山までの大菩薩南部です。14:16ころ。

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▲同じ場所からの南アルプスです。中央少し右が白峰三山だと思います。歩いているのはS子。14:16ころ。

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▲左に見えるのは八ヶ岳、右の白い山頂は金峰山でしょうか? 14:16ころ。

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▲白谷丸も近づいて来ました。相変わらず、富士山も良く見えます。14:27ころ。

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▲白谷丸山頂です。山頂自体は何の特徴もありません。ただ、今朝の霧氷がまだ残っていました。避難小屋の5人の中高年男性グループが言っていましたが、白谷丸での霧氷が本当に綺麗だったそうです。14:31ころ。

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▲「やまなしの森林100選 黒岳の広葉樹林」なのだそうです。どういう経緯で選出されているのかは調べても不明でしたが、いい感じの森林であることは確かですね。14:39ころ。

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▲黒岳(1987.5m)到着です。山頂からの見晴らしはほとんどありません。15:01ころ。

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▲陽も傾いて来て寒くなったので、S子はヤッケを着込みました。この黒岳から避難小屋へ戻ります。15:18ころ。

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▲この辺り、シカの足跡が縦横に残っていました。15:32ころ。

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▲白谷丸も過ぎ、雪が融けかかっている南向き斜面をあるいていると、こんなダケカンバが。16:00ころ。

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▲南向き斜面の大部分の雪は融けてしまっていました。でも、あまり陽が当たらない場所の気温はやっぱり氷点下なのでしょうね。たくさんの氷柱が出来ていました。多分、陽に融かされた雪の水が滴り落ちて来て、ここで凍ったのでしょう。16:15ころ。

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▲避難小屋に戻りましたが、登山者は一人もいません。もうこの時間からなら数人ほどのパーティーは来ないだろうと、小屋内にテントを張りました。さらに、小屋の蛍光灯も点けます。そうです。この避難小屋は電気で灯りが点く珍しい避難小屋なんです。19:10ころ。

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▲二人だけなので、家にある賞味期限が過ぎてしまったり、近づいて来ている食料中心に献立を決めました。でも、このウインナーだけは新規購入品ですよ。お湯で少し湯がいていただきました。19:06ころ。

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▲だいぶ食べてしまいましたけれど、食器の中はラフテーです。何故だか家にあったレトルト食品。美味でした。ウインナーを湯がいたお湯で温めました。
コッフェルの上に乗っかってるのはこの晩のアルコール。先日浅草で買った電気ブランです。19:50ころ。
少し酔っていい気分だったせいでしょうか、この晩の主食を撮り忘れました。カレーライスです。ご飯はアルファ米。カレーは江崎グリコのカレーポット、ビーフカレーとインド風チキンカレーです。このカレーはなかなかの逸品で重量は一人前たったの30数グラム。熱湯をかけるだけで30秒で出来あがるフリーズドドライ製品なんです!
発泡スチロール製の容器がかさばるので、袋から出し、2個の容器を重ねて持って来ました。賞味期限ぎりぎりだったのは、以前買っておいたのですが、なかなか山に持って行くチャンスがなくて、そのままだったからです。家でも味見して食べたのですが、まだ2個残っています。

ところで、この日の山歩きですが、S子は「全部の荷物を背負って、北へと縦走し、途中でテントを張れば?」 と意見していました。でも、僕もそうしたいのはやまやまでしたが、幾つかの理由で断念したのです。その理由とは、
①山行計画書と異なることはしたくなかった。
②北へ行くほど標高はわずかに上がり、積雪も増えることが予想できるので、確実に時間的余裕を持って大菩薩峠に着ける確信が持てなかった。
③避難小屋泊まりと言うこともあって僕のシュラフは夏用シュラフだった。(S子は3シーズン用)
④電車の中で気付いたのですが、テントの中に敷く銀マットを忘れていた。
この4つの中でも、①と②が理由としては重大ですね。でも、一番身近な理由としては、夏用シュラフでは超寒そう! というのとか、銀マットなしで雪山テントの経験がないので、どんな感じになるのかが不安だったことも大きいですね。
避難小屋の敷布団をお借りしてエアマットの下に敷いたのですが、まだ雪山泊まりに慣れていない身では夏用シュラフは実に寒かったですね。我慢は出来る寒さでしたから、ほとんど寝付けなかったですけれど、疲労は取れました。トイレに起きた際、小屋の毛布を足へ掛けたのですが、まったく効果はありません。寒さでほとんど眠れなかったのは久し振りのことだと思います。
テントのすぐそばを小動物が駆けて行く音を幾度か聞きました。何の動物なんでしょうね?

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