ザイルと焚火と焼酎と

ザイルを使う登山にちょっぴり憧れ、山中に泊まると焚火を囲み、下山後は焼酎でほのかに酩酊。いい加減なのんびり登山の日記です

山は登りませんでしたが、いろいろと

2013年03月27日 | 山へ行かなかった休日は……

2013/3/24  17日に痛めた右膝の調子が今ひとつで、日曜日でしたが山へは行きませんでした。雪山山行中にまた捻るとアクシデントにつながる可能性もありますから。
雪のない奥多摩の尾根歩きでもと思いましたが、前夜土曜日が地元自治会の打ち上げで、酒も入り、何となく有耶無耶に。

それで、前から気になっていた映画を観に行くことにしました。
『遺体~明日への十日間~』です。
題名からして、楽しい映画でないことはもちろんですが、観て心の痛む、きつい、辛い、観ることが苦痛な映画である可能性もあります。「そうだけど、一緒に観る?」と念押しし、S子と二人で映画館へ。
映画の冒頭で津波の映像が一切流れてこないことに最初は違和感を覚えました。でも、だんだんと理解出来るようになって来たのですが、登場している相葉常夫(西田敏行演ずる元葬儀関係の仕事をしていた男性)の視点で描かれているのですね。彼の自宅は海からは離れた場所にあるようで、津波による惨状は一切知らない訳です。情報も入って来ません。
実に淡々と、目の前で起きている事実のみを映していくのです。説明的な台詞もほとんどありません。それでも鬼気迫るものがあるのは、僕たちのまぶたの裏にはあらゆる津波の映像がありありと残っていて、舞台となっている岩手県釜石市はもちろんのこと周辺被災地の悲惨さを十分共有できているからでしょう。
映画を観て行くうちに、一人ひとりの登場人物の行動(言葉は実に少ししか放たれません)に、完璧に共感できている自分がいることに気付かされました。多くの登場人物の内面への説明はないのですが、自然と共感してまぶたの裏が熱くなるのです。
映画作品として秀作なのかどうかは僕には分かりません。感動があるかないかと言った視点から評価出来るような作品でもありません。ただ、すべての登場人物の心情に共感できる作品でした。普通なら反感をおぼえそうな人々、例えば、怒鳴る人の気持ち、現場から逃げ出す人の気持ち、杓子定規な規則を通そうとする人の気持ち、すべての人がみんなまっとうで、当り前のように頷ける。そうだ、そうだよなぁ、と共感できる。認めることができる。そして、まぶたが熱くなる。
そんな映画でした。

映画館を後にし、花見へ出かけました。近所の多摩川の土手です。
土手に出る手前で遅い昼食。カジュアルなフレンチレストランでランチです。赤ワインもグラスで一杯だけ。

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▲東京の上野公園は満開だとテレビでは言っていますが、この辺りは郊外ですから、少し遅れています。木の生えている場所の日当りや風の吹き具合などで同じソメイヨシノでも開花レベルは異なっています。二分から七分までのばらつきがあるようです。平均すると五分咲きくらいでしょうか? 最初の写真のようにほぼ満開の枝もあります。
下の写真は佇むS子。夕方16:53ころですし、曇天ですから遠くまで続く桜並木は輝きを放ってはいませんが、この土手は僕たちが毎年訪れる花見スポットです。


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