575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

みじか夜や命つなげと蛙鳴く  童子

2024年06月21日 | Weblog

「植田の蛙の一斉に鳴く様子をようやく句にすることができました」とおっしゃる童子さんの高得点の句です。

姿は見つけられなくても、田んぼでびっくりするほど大きな声をだす蛙たち。。命への賛歌と応援で泣いているのだと思うと共に頑張ろう!という気持ちになりました。

竹葉さん:あまり眠られぬ夜に老いたる人は蛙の声に励ましを受けたのかな。。

須美さん:夏の夜に蛙は命つなげと鳴いているんだと納得

泉さん:蛙がなく季節で、夜になると合唱がはじまる。今年は雨が少ないせいか鳴く声がかよわい。

蛙は春の季語なので「みじか夜」が少し残念という亜子さんの指摘もありましたが、この環境で暮らし始めた作者の生活句で蛙の声がエールに聞こえたのかなと想像しました。

 

同票で二位の句

 明易し五年日記のひろい読み  晴代 

 

能登さん:御自分の日記でしょうか。意外と引き込まれてしまうものですね。

千香子さん:五年日記なら時間はすぐすぎると思い共感、私は10年日記と称して時々日記をつけています。

須美さん:五年日記のひろい読みが面白い。そんな事をしていては夏の夜はあっという間に明けてしまいますね。

そとが白々としてくる頃まで読みふけってしまった日記とはどなたの日記だったのでしょうか。大切な方の遺品か、ご自身の日記か?

 

 

NHK朝ドラ『虎に翼』の寅子のお母さんが亡くなる前、「私の日記は全部燃やして頂戴」と言うシーンがありました。「何故?」」ときく息子に 「・・恥かしいです」とお母さんが少女のようにはにかみました。確かに読まれると少し恥ずかしい・・・穴あきですが、何冊かある私の日記の今後を考えました。それにしても子どものように泣きじゃくる寅子とそれをなだめる母子の別れは朝から涙腺大崩壊でした。罪なドラマです。 郁子

コメント (3)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 湯けむりやさよなら会の明け... | トップ |   
最新の画像もっと見る

3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (佐保子)
2024-06-21 09:33:46
蛙鳴くの句を読んで、斎藤茂吉の「死に給ふ母」の連作を思い出しました。こちらの句は、蛙に焦点が当ててあって生き物の命の賛歌というか、ちょっと切なさみたいなのを感じさせられました。町中の住まいで、蛙の鳴き声も聞こえず、寂しいです。
5年日記の句。ちょうど朝ドラと重なって、いろいろ考えさせられますね。全部読まずに燃やしてしまうなんて、、、、。もったいないなあ。でも遺言だし、、
返信する
Unknown (麗子)
2024-06-21 10:01:40
我亡き母も結婚以来の膨大な日記(6十年分?)があり実家に残ったままです。生前、「母がこれを見たら小説が書けるわよ」と言っていました。家族全員の様子が一人ずつ書いてあるようです。読みたいような読みたくないような。。。ひろい読みしようかな?
返信する
Unknown (童子)
2024-06-21 12:38:20
『蛙』は季語にならないと判断したのですが、夏の季語になっちゃうんですね。ガッカリ
蛙の大合唱にはチカラを貰えます。みんなうるさくて眠れないと言いますか私はへっちゃらです。
返信する

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事