575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

それぞれの青空  遅足

2020年01月04日 | Weblog

年末30日に放送された「伊勢湾台風特集」(CBCテレビ)
あの台風から60年。残されていたカラー写真を手掛かりに60年前を振り返る。
また、CBCの撮影したフィルムをカラーにすることのよって見えてくるものはあるのか?
色の蘇った映像を見た被災者の方々は、なにを感ずるのか?
丁寧に取材された、見ごたえのある番組だったと思います。

先輩の竹中敬一さんはCBCに入社したばかり。報道部員として台風を体験。
その様子を番組の中で説明していらっしゃいました。
放送後、こんなメールをいただきました。

 見て頂いて ありがとうございました。
 人工知能によるカラー化の映像を見て、まずリアルだと感じたことは確かです。
 私が当日、実際に見たシュロの木の映像は見事に再現されていました 。
 それと同時にあのカラー化した映像を見ることによって、
 照明の当たったチョットだいだい色がかったシュロの木の映像が頭の中で蘇ったのです。
 カラー化した映像を見た人たちは、それがきっかけとなって、当時、それぞれの人が見 、
 味わった台風の情景がそれぞれの色として蘇ったはずです。
 カラー化の映像は自分だけの記憶にある色を触発させたはずです。

竹中さんのおっしゃる通り、当時のことがありありと蘇ったことは間違いないでしょう。
私は皆さんが口をそろえて言っていた「翌日の青空」のことが印象に残っていました。
皆さん、同じ青空の下で再スタートを切ったわけです。
この60年。それぞれの苦難の道を歩み、見事に立ち直った方々。

東日本大震災など、度重なる災害。そして復興の在り方が課題になっています。
伊勢湾台風から60年。その災害から人々はどう復興を成し遂げていったのか?
それぞれの「青空」をどう取り戻していったのか・・・・
60年たったから言えること。そんな証言がカラー化された映像に添えられたら・・・。
また違った番組になっていたことでしょうね。

竹中さん。ご苦労様でした。

  色のなき写真のようなかなしみを人はもつなり あおぞらのもと

コメント
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