575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

初句会の投句が集まりました。   遅足

2020年01月22日 | Weblog


初句会の題詠は「寒夜」です。
さまざまな寒夜が集まりました。
今年は暖冬とのこと。
どの寒夜が票を集めるのでしょう?


題詠「寒夜」
①人肌の 風ぞ彷徨う 寒夜かな
②車椅子毛布に巻かれゆく寒夜
③憧るる 紅き囲炉裡<いろり>の寒夜かな
④夫の息聞いて安堵の寒夜かな
⑤被災地にそそぐ月光寒夜かな
⑥警策の肩に予感の寒夜かな
⑦終活の話題の尽きぬ卓寒夜
⑧胃カメラの画像じっくり寒夜半
⑨寒夜20ワットに揺れる天井
⑩雨戸繰る音八方へ寒夜かな
⑪寒夜なりカーテンよせて星二つ
⑫自画像の瞳のなかの寒夜の灯
⑬足裏に老いしのびよる寒夜かな
⑭澄みわたる寒夜の明かり月のみぞ
⑮気掛かりは灯油の残り寒夜かな
⑯万物の動きひそめる寒夜かな
⑰寒夜明け枯れシモバシラ小滝立つ

自由題
①かんかんと薬缶喜ぶ寒夜かな
②伊勝社の門松簡素千年寿(ちとせほ)ぐ
③按摩の笛地に這い響く寒夜かな
④邪鬼悪鬼諾(ダク)という端(ハナ)年の明け
⑤小走りの横断なんと嫁が君
⑥束ねられ枯菊淡く色のあり
⑦少年のしたり顔して年賀かな
⑧恋みくじ結び方問ふ野球帽
⑨凍し月先客多し赤提灯
⑩オリオンの赤き最期の瞬きか
⑪なつかしき賞状照らす初明り
⑫初弘法善男善女てふ澱み
⑬房総の 長き寒夜に 二度寝せし
⑭虎落笛 息衝く調べ ニ短調
⑮小豆粥甘辛変えて食進む
⑯天を射る冬芽突き上ぐ枯れケヤキ
⑰雲降りて冬の保津峡静かなり


コメント (1)
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