チェンナイ行の乗り継ぎ時間まで4時間ある。ラウンジで寛いで居ると「ハタ」と気がついた。旅行カバンを機内に持ち込む予定だったので帰りの航空便の予約表が手元に無いことに気付いた。書類の入った旅行カバンは直接チェンナイ行きになっている。もし、イミグレでリターンチケットの予約表を出せと言われたらアウトだ!そうだ!予約表の1枚目のバーコードと予約番号の記載されたコピーは持っているのでラウンジの受付カウンターでリターンチケットの予約表を印刷して貰った。これでヤレヤレだが、インドでは何があるか分からない。ムンバイで押された入国ヴィサのゴム印を見て「ここでは入国出来ない。ムンバイに行け」と言われたらどうしようと心配が募りラウンジでのビールも進まない。入国を拒否されて映画『ターミナル』のトム・ハンクスのように空港難民になったらどうしようと不安が募る。出発1時間前に搭乗ゲートに行く長い行列ができているが手荷物検査が始まっていない。やっと出発時刻40分前から手荷物検査が始まったがインド人は荷物が多いので遅々として進まない。そうこうするうちに係員が来てチェンナイ行ファイナルコールと叫ぶ。オイオイまだ沢山いるよ!ドタドタと手荷物検査を通り抜けて機内へ。このときばかりはビジネスクラスで良かったと思ったことは無い!ビジネスクラスは16席だから喧騒から逃れる事が出来る。機材はボーイング737だ。食事も前もってベジタリアンと要望してあるのでパコーラ(野菜の天ぷら)とワダー(ドーナツ)とジュース。メインはダール(豆カレー)だ。CAさんがビール飲まないのと聞くので飲まない、コーヒーをください。少しウトウトするとインド時間23時にチェンナイ空港に到着した。乗客の99パーセントはインド人で外国人は3、4人しかいない。入国審査場に行くとガラガラ!イミグレの係員は入国カードとパスポートとeVisaをチェックインしてスタンプを押して「Go」と言ってゲートを開けてくれた。ものの5分も掛からなかった。拍子抜けした!空港からプリペイドタクシーで今日の宿へ。知人のMさんが今年の2月に宿泊したホテルで冷房が効きすぎて寒いという情報だったので長袖Tシャツとパジャマを持って来たのでなんととかなるだろう。こちらの時間は9日の零時を過ぎているが日本時間は午前3時半でワタシは起きてる時間だ。乗り継ぎ時間を含めて16時間だ。流石に疲れた。
今日はマレーシア航空でKLまで行き乗り換えてインドのチェンナイまで行く。タイのチェンマイではない。昔、マドラスと言っていたところだ。マレーシア航空の運航状況が気がかりなので調べてみると、昨日の便と同じ機材番号の航空機だ。昨日、KLに午後5時に到着して、どこにも行かず十分に休養を取り点検して午後11時半にに成田に向かってそろそろ着陸態勢に入っている頃だ。ワタシは7時20分のホテル送迎バスで空港に向う。ビジネスクラスのチェックインカウンターの係員がインドヴィサの確認をし「お客様のインドヴィサはムンバイのスタンプがありますが、チェンナイで入国できるのでしょうか?」と脅かすような事を言う。「このeViSAはムンバイ発行のVisaではなく、インド政府発行のVisaですよ。たまたま1回目の入国がムンバイだっただけですよ。だから、チェンナイでも入国できるはずですよ」と言うと発券してくれた。でも、ちと不安がよぎる。旅行カバンは機内持ち込みしようとしたら重量は9キロで問題が無いのですがカバンのサイズが規格を超えていますので機内持ち込みはできませんと言うではありませんか!以前は機内持込み可のサイズだったのが最近はまた一回り小さいサイズになったらしい。「ワタシより大きいサイズのカバンも持ち込んでいる人が居るし、大きいお土産を持ち込んでいる人もいるでしょう。オカシイんじゃない?」クレーマーギリギリの発言をした。すると、近くにいる上司らしきオバサンに問うと「スミマセン、客室乗務員が拒否すると機内持込み出来なく成りますのでお預けください」だって!まあ、これ以上文句を言っても煩いジジイだと思われるのでトランクは機内預けにした。なんだか気分が悪い。イミグレを通り抜けJALのビジネスクラス用のサクララウンジで朝食を取る。名物はカレーなのだがこれからカレーの国に向かうのにカレーはないだろうと「和食膳」にした。朝酒は飲まなかった。すでにKL行のMH89便が待機中だ。9時50分に搭乗が始まりウエルカムドリンクとしてオレンジジュースを頂く。アメニティーセットは2月と同じだ。10時43分に離陸。そのまま房総半島を南下してマレーシアに向かう。11時20分頃からドリンクのサービスと名物のサテーが提供される。ワタシのところにはメニュー表もサテーのサービスもない。なぜなら、ビジネスクラスの乗客だけが事前にリクエストできるスペシャルリクエストをしておいたからだ。そのスペシャルリクエストは「ジャパニーズ シーフード」だ。日本人のCAさんがやって来て「海鮮をご注文ですね」と念を押しに来た。サテーの代わりに海鮮串焼き(冷たい)。まあ、日本で調理したものだから大丈夫だろう。次にシャケと野菜サラダとパン。これで終わりかと思ったら締めが海鮮スパゲッティーだった。酒はシャンパン2杯に白ワイン2杯。モニターでインドのTV番組を観る。コメディーの公開番組「カピル・シャルマ・ショー」だって。さんまのトーク番組みたいなショーで、彼女はバドミントンで世界的に有名な人で美人だ。試合の時に化粧はどうするんですか?との質問に化粧したら化粧落ちしてゾンビみたいなっちゃうからしないのよと。この人はボクシングのメダリスト。テレビ番組を観て眠くなったので背もたれを倒して寝る。目が覚めると軽食のサービスだが、ワタシはアイスクリームを所望。飛行機はマレーシア上空にさしかかり現地時間午後4時50分に到着した。ほぼ定刻到着だ。到着サテライトから乗り継ぎ便のサテライトに向かう(あるいは入国審査に向かう人も)バスで移動するのだが、ビジネスクラス客は専用のバスに代わって全員着席出来るようになっていた。