徘徊老人のひとりごと

地球上を徘徊する75歳のボケ老人のひとりごと

徘徊老人のひとりごと 熱海日乗(令和3年10月16日、土曜日、曇り時々雨)

2021年10月17日 | 日記
  木曜日、金曜日と天気がよかったので、思い切って「ヨガマット」を洗った。
  熱海に移住した時に買ったものなのだが、8年間一度も洗っていなかった。
  あれは「洗うもの」ではないかも・・・。
  たわしでゴシゴシ洗った。
  ベランダに干したが全然乾かない。
  それもそのはずでヨガマットは1センチの厚さのウレタンマット(?)なので
  押すと洗濯水がにじみ出て来る。
  まずった!
  洗うんじゃなかった!
  表面の汚れを拭きとればよかったのだ。
  洗濯機に入れて脱水させようとしたが大きいので洗濯槽の回転と一緒に回って脱水もしない。
  困った。
  で、思い付いた。
  デロンギのオイルヒーターを使って乾燥させることにした。
        
        完全には乾燥しないがなんとか半日かけて水分を飛ばした。

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徘徊老人のひとりごと 「インド夢枕 第4回」(1992年) 再録3

2021年10月17日 | 南アジア
 「インド夢枕」の第3回目は 紛失して手元にない。

     「インド夢枕 第4回」
 バス その2
  個人旅行でタクシーをチャーターして観光するにはお金がかかるという人には観光バスが
 おすすめだ。インドは観光に力をいれており各地に州政府ツーリストオフィスがあり市内観光
 バスツアーや近郊の観光地を巡るバスツアーがある。これを利用すると便利だし、
 いろいろな人と知り合いになれたりする。これらの観光バスツアーは予約制なので、
 あらかじめ予約をしなければならないし、季節によっては運行していない時もあるので
 問い合わせてみることが必要だ。
 と言っても電話で簡単にと言うわけには行かないのでオフィスまで出かけなければならない。
 なかにはバスの種類にもいろいろあり、デラックス(あまり名前にふさわしくなかったりする
 ので注意)ツアーやエアコンバスによる観光、普通のバスよりもややきれいなバスによる観光
 とランク分け(当然料金も異なる)があるのでよく確かめて自分の好みに合ったバスツアーに
 参加するのが一番である。もちろん安い料金のツアーほどインド人が多いのは当たり前である。
 さて、予約をすると、普通はツーリストオフィスが出発点なのでそこに集合時間までに行かなけ
 ればならない。だいたいツアーは朝が早いのでこれがなかなか大変なのだ。一流ホテルに宿泊
 しているとそこまで迎えに来てくれるが、安宿には来てくれないから自分で出発点まで行くしか
 ないのだ。ところが日曜日ともなるとインド人も家族連れのピクニック気分で参加することも
 ある。そのような人のためにピックアップする場所を決めておき、そこまでバスが行って
 ピックアップする。これが結構時間がかかる仕事なのだ。例えば、マイソールからジャイナ教
 の聖地シュラバナベラゴーラと中世ホイサラ王朝の都だったベルールの遺跡巡りバスツアー
 は13時間以上のバスツアーだ。朝の6時にツーリストオフィス出発というので、僕達は
 眠い目をこすりながらバスに乗り込んだ。バスはマイソール市内で1時間もピックアップを
 続け、ご丁寧にも出発点のツーリストオフィスに戻って、運転手が変わり、と言うより
 本物の運転手に代わって、やっと目的地に向け出発したときにはさすがの僕も頭に来た。
 はじめからこういうふうになると分かっていたらゆっくりと朝飯も食べることができたのにと。
 また、バスツアーには必ず遅れてくる人がいる。タクシーや自家用車で追いかけて来る人が
 いるのだ。このような人のおかげで僕は一度途中で降ろされた経験がある。
 それはマドラスからマハバリプラムのツアーに参加しようとした時だ。
 満席で無理だがキャンセルがあるかもしれないので当日来てくださいというので出かけたのだ。
 運よく2人が出発時間までに集まらなかった。コンダクターは僕ともう一人のインド人から
 ツアー料金を受け取り、バスは出発。出発して20分も走っただろうか、バスの後ろから
 クラクションを鳴らして近づいてくる一台の乗用車。不思議に思ったコンダクターがバスを
 停車させると乗用車の中から乗り遅れた2人が予約券を手に振りかざしてバスに乗り込んで
 来たのである。コンダクターは「あなたたちは20分も遅刻なのでキャンセル扱いにした」
 と言っても、客のほうは「たった20分遅れただけなのに待ってくれないのは
 ひどいではないか」と口論が始まった。しばらくするとコンダクターは僕たちに申し訳なさ
 そうに「このような事情なので降りてください」と言ってツアー代金を返還したのであった。
 僕と若いインド人(この人はボンベイから来たのであった)仕方なしにバスから降り、
 市バスで市内に戻り、彼のおごりでクリケットの国際試合を観ることができ、
 僕はそれなりに楽しんだのだった。さて、ツアーではこのようないつも遅れてくる人がいるが
 ツアーで遅れる人を仕切ったりすることでみんなと仲良くなるという手もある。仲良くなった
 からといってどうということはないが、それによって旅が楽しくなるのは請け合いだ。
 黙って一言もしゃべらずにツアーに付いて歩くよりはましである。知りたいことをコンダクター
 に尋ねるのもいいことだ。どこの観光地のコンダクターも一般に親切で、さすがに物知りで
 あることが多い。
 インドには巡礼ツアーというのがある。信仰の篤い人にとっては巡礼ツアーは功徳の得られる
 ありがたいツアーである。純粋なる巡礼ツアーは聖地を巡り何泊もかかるツアーになるのが
 普通であり、ヒンドゥー教の大祭が近づくと新聞広告などでツアー客を募集する。
 宿泊はダラムシャーラー(宿坊)が普通で、移動中はサリーなどの洗濯物をバスの窓に干す
 ためにバスは満艦飾で、まるで陸上を航海する大漁船のようだ。
 このバスを見かけるとなんとなく心がなごむから不思議だ。
 ところが、普通の観光地ツアーに聖地巡礼ツアーが組み込まれていると
 僕みたいな不信心者には苦痛だ。デリーからのアーグラ観光の安い日帰りツアー、つまり
 外国人観光客向けでないツアーにはマトゥラーのクリシュナ生誕の地に詣でるのが組み込まれて
 いる。1日中、アーグラ観光で疲れている帰途に、それも夜の7時頃マトゥラーの寺院に
 詣でるのであるからバスの外にも出たくなくなる。インド人たちはうれしそうに寺院に詣で
 賽銭をあげ、さらにはバスの中に乗り込んできた案内の学生の「喜捨のお願い」に紙幣を
 手渡し1日の善行の締め括りとする。
 僕はというと、この自称アーグラ大学の学生というのが1日に何台ものバスツアー客から
 「喜捨」と言っては稼いでいるお金の稼ぎ高を計算して、真面目に働いている人の信仰心に
 つけこんで金儲けなどしやがって、こんちくしょう、ふざけやがってと思う。
 こんな所に立ち寄るからデリーに着くのは10時過ぎてしまうのだ。
 飯はどうしてくれるんだよと苛立つのだ。そしてやっぱりデラックスバスのツアーにすべき
 だったと後悔するのだ。

 情報誌「Suparivaram」(発行所 JAYMAL、1992年)に加筆修正したものです。

 ※筆者註 携帯電話やスマホの出現する以前、40年まえのインドの電話事情は最悪だった。
 公衆電話は壊れて使えないし、家庭での電話普及率も低かった。
 接続も貧弱で通話状態も悪く、電話を掛ける時には、
 互いに「ハロ~!ハロー!」と怒鳴りあいのようで、
 常套句として「ワタシの声が聞こえますか?」と大声で言うのである。
 「ああ、聞こえますよ!」と返事したとたん、ツ~~~ツ~~~と遮断音。(笑)
 国際電話を掛ける時は電報電話局か郵便局に行って予約をするのである。
 なぜかすぐには繋がらないので郵便局や電報局で半日を潰す、今考えると想像を絶するね~。
 なにをするにも一日仕事だった。

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