夫は外食が嫌いである。
私は手抜きが好きなので、たまには外食したい。
昨日は彼岸の入りだ。
月曜日だけれど、お墓参りに行こうとなった。
これはいい!母の命日ぴったりだ。
しかもお墓参りの時だけ、昼食は外で食べることにしてる。
しめた!あそこへ行こう。
この頃よく宣伝している回転する寿司屋。
前に友人達と行って、何かと可笑しかった店。
あれから何年か行ってないが、このところテレビで某大物俳優が「クエ」の
宣伝をしてる。
単純な私、それがとっても大きく美味しそうに見える。
そんな高級魚、食べた事ある? 多分無い。
恐る恐る夫に提案する。あっさり承認を得た。
ちょっとウキウキしてお墓を入念に掃除。父母にも行ってくるからと報告。
なんて健気な妻ではないか? たかが回転寿司でこの心模様・・・
勇んでお墓から車を出し、11時半ころ合いもよし、お店に向かう。
着くと、やはり人気なのか、昼時だからか駐車場は8割かた埋まっている。
お客は圧倒的に若い人、子供連れ。
不慣れな我々はカウンター席を希望。5分ぐらいで呼ばれる。
嬉しい! 一番端っこだった。こういうお店は慣れないので気おくれする
から端は落ち着く。
さて・・・と。どうするんだっけ?
夫は初めての経験なので、私が何とかしなくては・・・
ところがどっこい、さっぱり分からない。
目の前を宇宙船の中のお寿司がガンガン走って行く。その上を時々高速船が
びゅーッと駆け抜ける。目がまわりそう!
「おい、係りの人に聞いて来いよ!」と夫。
聞きたくない。何とかしたい!メガネを出して注意書きを読む。
廻ってるお皿からの取り方がやっと分かる。
でも、なかなかこれが難しい。二度失敗、お寿司は去る。
夫は私を尻目に、コツが分かったらしく次つぎゲット。
「こうやるのさ」と偉そうに言うではないか。にっくき奴め。
気が付いたら、お茶を飲んでないことに気づく。
お茶の出し方は何とか覚えているが、お茶碗がどこをみてもない。
とうとう通りかかった店員さんに聞くと、何と高速船?の上の棚に茶碗が
載ってる。チビの私には手が届かない位置。
ところで、そうそう「クエ」はどうした?
画面を食い入るようにみて、何とか注文する。
なかなか現われない! もったいぶるな!
じりじりする寸前にやっと来た。
「これがクエ?」「ありゃ?」
なんとも小さい、薄い。
味は・・・わからん
テレビの画面上は実に美味しそうというか、大きな切り身だったような。
やっぱり我々庶民には高嶺の花クエは喰えんのじゃ。