5月10日(金)
五月に入ったと思ったらもう10日も過ぎてしまった。なんと速い月日。
一日にトイレの工事が終わってやっと心のつかえがとれ、観劇を楽しもうの五月になった。
どう云う訳か、今月は3日、8日、15日と芝居を観る日が重なってしまった。
3日は銀河劇場、8日は明治座花形歌舞伎、15日は文楽。
その間に定例のコンサートが一回入るという忙しさだ。
こんな事は初めてだ。贅沢すぎる!
明治座は恥ずかしながら友人からの頂きチケットで、実に嬉しかった。
3日の銀河劇場は井上ひさし原案の「樹の上の軍隊」。
沖縄の激戦でガジュマルの樹に逃げ込み、それから二年間その樹の上で暮らした二人の兵
士の物語。戦中戦後を通しての二年間。
ガジュマルの樹は二人を完全に隠し切るほど大きく、そして茂る。
敗戦さえも隠してしまったようだ。
上官はさすがに途中で気づくが、生き延びたい為に新兵に伝えない。
米軍に捕まれば殺されるか、捕虜になる。それはいやだ。
軍の戦陣訓「生きて虜囚の辱めを受けず」が軍人の心にしっかり根付いていた時代。
舞台中央に実物そっくりのガジュマルがセットされ、終始その上で物語りは進行する。
主演は藤原竜也、山西淳。樹の精片平なぎさ。三人のみの芝居。
藤原竜也は叫びも少なく抑えた演技、山西淳はテレビの相棒シリーズの「暇か?」とは違い
舞台俳優らしく声が良く通り、上官役がぴったりだった。
意外に素晴らしかったのが片平なぎさ。
ガジュマルの樹の精として語り役。テレビの2時間ドラマとは全然違う。
そこに居ながら、気配を消す。とても自然だった!
憲法記念日にいい舞台を観た!