写真師の「新カメラ日記」

JRP会員の橘が日々の事、撮影日記などを記録していきます。

金沢市長坂 大根干し

2013年12月01日 | 写真

金沢市郊外で見る初冬の風物詩、漬物用の「大根干し」です。私が住んでいる近くの山裾に当たる金沢市郊外の長坂地区はいまは畑が残る住宅地になっていますが、数十年前までは前田藩の時代に金沢自然体に張り巡らされた用水網のひとつ、長坂用水を中心に野菜畑が広がり初冬になると大きなやぐらが立てられ畑で栽培した大根を漬物にするための干し大根がそのやぐらで干されていました。
いまはもう農作業用の倉庫や竹やぶ、ガードレールや塀などで自宅用に干されている大根が見られますが、たった一箇所だけ昔ながらのやぐらで干している様子を見ることのできる場所があります。

櫓に吊るされたものを内部から見上げた画像です。見た目は情緒あふれる風景ですが、午前中に大根を掘り出し、午後は大根洗いの作業、吊るす作業は夜暗くなってからになります。この櫓の持ち主の農家の方の話によると重たい大根をこの櫓の上まで持ち上げるのは重労働で危険な作業、そう長くは続けられないということでした。
それにしても素敵な風情ある光景でした。

いま秘密保全法案で国会のみならず日本列島全体が揺れ動く状況になっていますが、その法案の先取りのような国民に知らせず見せず、半永久的に秘密のままという国際交渉。TPP交渉が闇の中で続けられています。この交渉の結果如何ではおそらくこの大根干しの風景は消え去るかもしれません。国民的な議論の結果そうなるのであればそれも仕方ないことかもしれませんが当事者である国民に何も知らせないまま事態を進行させる現状は認めるわけにはいきません。

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