一気に春がやってきた。このところの暖かさで一斉に花が咲き開いた。やっと巡ってきた春なのに、春はきまって足早に去っていく。春の悪い癖だ。ここらあたりで歩みを緩めてくれて、ゆっくりと春を楽しませてもらいたい。春がくるたびにいつもそんなことを思っている。
菜の花を摘んだ。ハクサイの菜の花である。ハクサイを作る楽しみの一つが菜の花だ。もちろんハクサイは一に“お香香”を食べることにあるのだが、春の菜の花も楽しみに待っている。というのも、なんども書くが、ハクサイの菜の花が一番うまいからだ。
その菜の花を摘むため2,3株残しておくのだが、今年は失敗した。残しておかねばと思いながらもすべて食べてしまった。その時点で菜の花をあきらめざるをえなかった。しかし食べたい。一度だけでいい。それで気が済むのだ。
菜の花の食べ方はいろいろあるが、なかでも私の好きなのが「菜の花丼」だ。何年か前に辰巳芳子さんの料理番組で知った。それ以来のお気に入りで、菜の花レシピといえばこれが定番になっている。なんとかの一つ覚えといっていい。これを食べると、春を食べたなあという気になる。だから食べないとどうも気が済まない。そこで知り合いの農家の畑を見回るが、ハクサイを残しているところなどない。今年はあきらめるしかないかと思いながらも、あきらめきれずにあちこち探した。執念深いのである。ないとなると余計に食べたくなる。やっと見つけた。しかしわずかしか摘めなかった。
その「菜の花丼」を昨晩作って食べた。これでわたしの心も体も春色に染まった。そう思うことで満足している。
3月19日にウオーキングコースで見つけた春の花たち。
なにもそんなにあわてずに咲くこともあるまいにと思うほど一気に咲いてきた。
公園のサクラ。
公園のカタクリ
お寺のハクモクレンが満開
コブシも満開
アンズも満開
わが家のユキヤナギも