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「天澤寺殿三百年記録」を読む 19

(散歩道のコメザクラ)

明日には「天澤寺殿三百年記録」は終わる。何ヶ所か読み切れなかった部分があるので、元のコピーを見て来たい。これを、このまま再現イベントに使用して貰うのは、どうにも抵抗がある。ST先生に相談してみよう。

次に、何を読むか、今考え中である。

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「天澤寺殿三百年記録」の解読を続ける。

(献立の続き)

  出頭衆、山内、並び出入の町人等献立

十八日午時
  平  牛房、揚げ、いんげん
  皿  (三杯)板麩、きゅうり、千草
  汁  豆腐、菜
  めし
  香々

同晩
  うどん
  後段 半平麩、根いも、ゆず
  小皿 (したし)人参、こぶ
    但し、齋ゆえ、膳の上にて酒少々ずつ出す。
    出頭の寺院、山内ばかりなり。凡そ四拾人前ばかり。


十九日朝
  皿  あらめ、包み豆腐、椎たけ、牛房、太干し 
  香々
  赤飯なり
    これは常年、今川忌同様なり。


同齋坐
  皿   きゅうり、かんぴょう、小椎たけ、揚げ、千草
  坪   (黒胡麻)茄子
  平   いんげん、竹の子、飛龍頭、大椎たけ、かんぴょう
  猪口  (したし)人参、昆布
  汁   豆腐、干し大根
  めし
  引き菓子 餅三切れ、小饅頭弐つ、煎餅弐つ
    〆凡そ八十人前ばかり。
※ 引き菓子(ひきがし)- 祝儀・仏事などで引き出物として出す菓子。


十九日晩
  平   (けんちん)豆腐、竹の子、茄子
  香々
    三十人前ばかり
    斎後、法地近く末福寺なり。
※ けんちん(巻煎)- 野菜と豆腐を油で煎って、あんかけにした精進料理。
※ 法地(ほうち)- 結制安居が修行できる寺院。
※ 結制安居 - 僧侶たちが、一定期間、一ヶ所に集まって集団で修行すること。安居。



廿日朝
  平   氷こんにゃく、牛房、焼豆腐
  香々
  めし
      赤飯もあり。
※ 氷こんにゃく(こおりこんにゃく)- 寒気にさらして凍らせ、乾燥したこんにゃく。凍み蒟蒻。


同齋座   
  平   (だし)大物豆腐        
  猪口  (白和え)ふき 
  汁   豆腐、菜
  めし


同晩
  皿   きゅうり       
  平   焼豆腐
  めし              了


(献立は以上で終り)
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