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「家忠日記 一」を読む 24

(北の山々には雪が見える / 手前の高架は新東名)

この何日かの寒さで、北の山々(南アルプスに南の端)にも雪が降ったようだ。

「家忠日記 一」の解読を続ける。

梅雨時とはいえ、雨の記述が延々と続く。時々「川狩り」は季節柄、鮎が目的であろうか。獲物のことは記されていない。とにかく、この2ヶ月は珍しく平穏に過ぎている。月を越せば牧野番が回ってくるから、動きがあるだろう。

 天正七年(1579)卯五月
 五月小
   ‥‥
   ‥‥
同六日 辛亥 ‥‥
同七日 壬子 夜より雨降り。
同八日 癸丑 雨降り。東条都筑助太夫越し候。
同九日 甲寅 同雨降り。
同十日 乙卯 卯刻まで雨降り。
同十一日丙辰 夜より雨降り。祈勝候。

同十二日丁巳 夜まで雨降り。川狩りに越し候。
同十三日戊午 夜より雨降り。川狩りに越し候。
同十四日己未 雨降り。
同十五日庚申 酉時まで雨降り。会下にて日待ち候。
同十六日辛酉 
同十七日壬戌 寅刻より雨降り。

同十八日癸亥 同雨降り。
       法花寺に月次連歌候。‥‥並び殿所。
       発句
       ‥‥ ‥‥ 早苗哉  亭主たい正佐

同十九日甲子 巳時まで雨降り。竹谷備後守殿、座敷作らる。
  ‥‥
  ‥‥
同廿五日庚午 会下より初揚梅(やまもも)越し候。
同廿六日辛未      (此所図有)
同廿七日壬申 
同廿八日癸酉 東条都筑助太夫越され候。
同晦日 甲戌 川狩りに越し候。


 天正七年(1579)卯六月
 六月大
一日  乙亥 申刻に夕立する。
       山崎はは、ばあ越られ候。初ぶり越し候。
       岡崎に越し候て、城へ出候。松平伊豆所に振る舞い候。
       小算に川狩りに越し候。
同二日 丙子 保々松平孫十郎に振る舞い候。
       巳時より雨降り候。保々にとまり候。

同三日 丁丑 夜まで雨降り。深溝へ帰り候。
同四日 戊寅 川狩りに越し候。午刻より雨降り。

同五日 己卯 家康浜松より信康御‥‥越しに越され候。
同六日 庚辰 初龍‥‥院より楊梅越し候。

同七日 辛巳 浜松殿、遠州帰られ候。‥‥霍乱煩い候。
※ 霍乱(かくらん)- 漢方で、日射病をさした語。
同八日 壬午 辰時に雨降り。

同九日 癸未 山崎女房衆帰られ候。
同十日 甲申 
同十一日乙酉 卯時より雨降り。
同十二日丙戌 夜まで雨降り。
同十三日丁亥 川狩りに越し候。
同十四日戊子 夜より雨降り候。

同十五日己丑 巳時より大風吹き候。同雨降り。
同十六日庚寅 卯時まで風吹く。同雨降り。
同十七日辛卯 卯時まで雨降り。又夜より雨降り。
同十八日壬辰 同雨降り。裏に三間の座敷作り候。
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