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決めたルールを守れたか

(典型的な讃岐の風景)

春編に続いて秋編でもルールを決めて出発した。それは次の6項目である。
 1.全ルートを徒歩にて、歩き遍路で行く。
 2.お遍路としてのしきたりは極力守る。
 3.すべてに感謝し、腹を立てないこと。
 4.物事にこだわらないで、成り行きに任せる自然体で居よう。
 5.毎日の去来する思いをブログに書く。
 6.毎日一人、自分の身辺で亡くなった人を思い浮かべる。

1の歩き遍路は徹底できたと思う。高知駅に着いてから八十八番大窪寺でコミュニティバスに乗るまで、車の付いた物には一切乗ることがなかった。宿もほとんどルート上に予約し、歩いて宿まで達した。

2のお遍路のしきたりはほぼ守れた。ただし、時々手洗いを忘れてしまったり、輪袈裟や数珠を出し忘れたり、橋の上で金剛杖を突いてしまったり、無意識な間違いはあった。

3の感謝や腹を立てないことは、出来る限りありがとうの言葉を出してきたし、腹の立つこともほとんどなかった。腹の立ちそうなときは、観点を変えるように心がけ、概ね成功した。例えば朝食は7時半からと最初にことわられて、これは早く出発するチャンスだと考え、インスタントラーメンを買っておき、早朝に作って食べて、6時半には歩き始めた。コインランドリーが400円と聞いて、今日は洗濯を止めてゆっくりしようと思い直した。幸い今日は平坦道で汗を掻いていないから、一日着替えをしなくても問題ないと考えた。そんな場合は本当に数えるほどで、概ね立腹するような場面には出くわさなかった。

4の成り行きまかせの自然体が自分にはけっこう難しかった。どうしても自分で間違いなく管理しようとしてしまう。それで、付則として地元の人のアドバイスには極力従おうというルールを決めた。歩いていると色々な人が良かれと思ってアドバイスをしてくれる。出来るだけ旧遍路道を通ろうと考えているのに、新しく出来た近道を教える人がけっこうあった。トンネルを行った方が近いという人もあった。意に染まなくても出来るだけ従った。そして地元の人のアドバイスでほとんど問題なく進めた。

5のブログは毎日書き込んだ。眠さを我慢して書いた。そのとき頭に去来することのみ書いたので、内容にはあまり自信がない。

6の亡くなった人のことを思い浮かべるということは、やってみると無理だと分かった。毎日歩くこと、ルートを見誤らないこと、食べ物のこと、足の具合、今夜の泊まりなど、ごくごく生きるための単純なことで頭が一杯で、それ以外のことは考える余裕が無かった。2回書いて断念した。

以上、総括すると8割はルールを守って歩けたと思う。
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