危ぶんでいた天候も今日は予報通り晴れ。仙台の鳥海さん、菅野さんに加勢を頼んで山形山の木を切る「きこり」作業に入りました。
春の陽を浴び、固雪を踏みしめ山の中腹を目指します。山遊びが好きな二人がいてくれるのが心強いです。
観測史上初、がいくつも連なった今年の冬。春を告げたものの鳥の声もなく山はしんとしています。
今日切る予定の木は5本、育ち過ぎて畑の陽あたりをさえぎる木々を切り倒し、それをホダ木にしてきのこを植菌します。直径4~50センチの山栗の木です。
伐採は先ず倒す方向を見極めてから。7~8メートルにも伸びた木、そのまま倒すと枝はらいが困難になるからです。よく見極めてチェーンソーを当てます。ここはもう木工が得意な鳥海さんの出番です。米山、菅野さんは倒れた枝をはらったり、整頓したりの作業、これも大仕事。恐いのは枝をはらっている最中に枝がはね返ったり、思わぬ雪の穴に落ち
込んだり危険も伴います。
ホダ木になるものは1メートルくらいに切り揃え、太すぎるものはそのままそこに置いて自然に返します。
春の息吹がまだ感じられない山にオオタカが飛んできました。「オオタカだ」と米山が叫び、鳥海さんがホウと見上げる。こずえに止まった凛とした姿にしばしみとれます。「山のオオタカは厳しいね。獲物になるような小鳥も少なくて…」と米山。オオタカの羽根の裏が白いこと、自然界のいきものは敵に見えないよう、これも保護色なんだと教えているうち飛び立っていきました。
朝からがんばって4時間半、くたくたになった所で遅いお昼。今日の作業はここまでです。