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日照不足の東日本。今年のお米は大丈夫? 8/23 宮城県

2017年08月31日 | お米の生産者

 連日、日照不足、野菜高騰と新聞やTVで報道されています。東京は21日連続雨の記録。仙台はそれを上回る36日連続の雨を観測しています。仙台の一カ月の日照時期は例年比33%。さらに、冷害を引き起こす「やませ」も吹き込み、93年の米パニックも引き合いに出されています。ようやく晴れるという8月23日に宮城県登米市の生産者を訪ねてきました。「いやー、一カ月ぶりじゃないかな、太陽が出たのは。毎日涼しくて雨が降って」と佐藤さん。「昼間ってこんなに明るかったんだ、ずうっと暗かったから忘れてたよ」と菅原さん。93年と比べてどうかと訊ねてみると「あのときは、夏が来る前から寒かったよ。夏なのに晩酌は熱燗だった」と笑う佐藤さん。「当時はササニシキ(冷害に弱い)が主流で、穂が出ても垂れないし、長雨で、秋まで寒くて、結局収量は一俵くらい。今年は寒くないから、稲刈りを伸ばせばなんとかなりそうだよ。」。菅原さんは「出穂前からずっと寒くて受粉しなかったんだよ、お盆のときには火にあたってたくらい寒かったよ、今年は出穂まで天気がよかった。気温が低くないから大丈夫だと思う。刈り取り、1週間くらい伸ばせば大丈夫、青米が多いくらいかな。」今後は稲を枯らしてしまうイモチ病が心配となりますが、この2人の「大丈夫」の裏付けは、有機栽培であること。化成肥料で追肥をすると曇天でも稲が窒素を吸い上げてしまい、病害虫の発生や倒伏などにつながります。一方、有機肥料ではゆっくりと生長に合わせて吸収するので過剰が抑えられます。もう一つ、一般の密植栽培と違って株間を広くしてあるので、中まで陽が差し込み光合成が促進され、風も通るので病気も抑えられるのです。ラスト一カ月、天候が回復すれば挽回できます。 


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