今月は福祉サービス事業所でのヴォイトレでユーミンの名曲「卒業写真」をやっています。数日前に随分久しぶりにばったり会った旧友が、若い頃ユーミンの大ファンで、コンサートと言えば追っかけをやっていました。私はその頃あまりポピュラー系の音楽を知りませんでした(今もです)が、テレビから流れてくる歌の中で比較的共感できたのがユーミンとさだまさし。ユーミンの追っかけをしていた彼女の気持ちも何となくわかるような気がしたものです。
「卒業写真」は、今歌ってみるとちょっとレトロな気分を味わえる曲ですね。逆さスキップのリズム、長調なのに短三度の副3和音で始まる和声、ノスタルジックな歌詞。ちょっと胸がキュンとなります。メンバーの一人が「これって、男性が歌う歌ですかね?」と言われるので、「高校の同級生だった男性を卒業後に街の中で見かけて、全然変わってないなーと思いながら声をかけそびれてしまった、という歌じゃないの?」と応じると、「その女性はその男性が好きだったんですかね?」と来ました。「多分ね。好きな気持ちを胸に秘めたまま卒業してしまったんじゃないのかな」と言うと、何となく怪訝そうな面持ち。「昔は今みたいにすぐに告白したり付き合ったりしないで、恋心を自分ひとりの胸にしまっておくことも多かったのよ。そういう奥ゆかしい恋も素敵な恋だったんですよ」なんて講釈しながら、遠い昔をちょっと思い出しました。もうすぐバレンタインデーですが、この時期になると毎年回想することがあります。それは中学時代の淡い恋心。相手はクラスメイトでした。お付き合いをしたい、なんて考えは微塵も起きず、その人がそこにいるだけで十分だったのですが、バレンタインデーには彼の机の中にチョコレートを忍ばせました。もちろん無記名で。メッセージも何もなし。あなたに好意を抱いている女生徒がいますよ、ということを伝えられればそれでよかったのです。
社会人になって初めてのクラス会で彼と会った時、「私、昔あなたの机にチョコレートを入れたことがあるんだけど、ひょっとして気づいてた?」と尋ねてみたところ、「うん」と一言。満ち足りた気分になりました。彼とはそれ以来会っていませんが、元気で活躍していることは知っています。彼の方も私の消息は知っていると思います。こんな小さな思い出が、私の人生の宝物の一つです。こういう気持ち、今の若い人にわかるかなあ。
「卒業写真」は、今歌ってみるとちょっとレトロな気分を味わえる曲ですね。逆さスキップのリズム、長調なのに短三度の副3和音で始まる和声、ノスタルジックな歌詞。ちょっと胸がキュンとなります。メンバーの一人が「これって、男性が歌う歌ですかね?」と言われるので、「高校の同級生だった男性を卒業後に街の中で見かけて、全然変わってないなーと思いながら声をかけそびれてしまった、という歌じゃないの?」と応じると、「その女性はその男性が好きだったんですかね?」と来ました。「多分ね。好きな気持ちを胸に秘めたまま卒業してしまったんじゃないのかな」と言うと、何となく怪訝そうな面持ち。「昔は今みたいにすぐに告白したり付き合ったりしないで、恋心を自分ひとりの胸にしまっておくことも多かったのよ。そういう奥ゆかしい恋も素敵な恋だったんですよ」なんて講釈しながら、遠い昔をちょっと思い出しました。もうすぐバレンタインデーですが、この時期になると毎年回想することがあります。それは中学時代の淡い恋心。相手はクラスメイトでした。お付き合いをしたい、なんて考えは微塵も起きず、その人がそこにいるだけで十分だったのですが、バレンタインデーには彼の机の中にチョコレートを忍ばせました。もちろん無記名で。メッセージも何もなし。あなたに好意を抱いている女生徒がいますよ、ということを伝えられればそれでよかったのです。
社会人になって初めてのクラス会で彼と会った時、「私、昔あなたの机にチョコレートを入れたことがあるんだけど、ひょっとして気づいてた?」と尋ねてみたところ、「うん」と一言。満ち足りた気分になりました。彼とはそれ以来会っていませんが、元気で活躍していることは知っています。彼の方も私の消息は知っていると思います。こんな小さな思い出が、私の人生の宝物の一つです。こういう気持ち、今の若い人にわかるかなあ。