のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

王将/天童よしみ(思い出のメロディ)

2011年08月13日 23時41分34秒 | 音楽鑑賞
「思い出のメロディ」鑑賞。国営放送さんの歌番組です。
東日本大震災で「歌の力」を再認識しましたが
今回の「思い出のメロディ」も3月にラジオでよく流されていた曲
リクエストの多かった曲を中心に構成されていました。

アンパンマンの主題歌、りんごの歌、買い物ブギ。
時代を、そして世代を超えた名曲がたくさん。
じっくりと聞き入りました。

その中でも格別に聞き入ったのが天童よしみさんの「王将」。
言わずと知れた村田英雄さんの名曲です。
今回は、その村田さんの「王将」に
講談「阪田三吉ものがたり」を織り交ぜたスペシャルバージョン。
テレビを通して聞いているにも関わらず、
その歌い声と語り口の迫力に鳥肌が立ちました。
講談の見せ場、聞かせどころの直後には思わずため息が出ました。
桁違いってこういうときに使う言葉なんだろうな、と思いました。
胸の奥底から元気をもらいました。
また聞きたいな。また歌って欲しいな。

2011年6月の読書

2011年08月11日 20時55分52秒 | 読書歴
気が付けば8月です。
というわけで、自分用のメモ。私の記憶自体、既にあやふやな作品も・・・。
やはり記録に残すって大切だな。

60.ライラックの花の下/オルコット
■ストーリ
愛犬・サンチョと共に、サーカスから逃げてきた少年ベンの放浪生活は、
ライラックの花の下で終った。バブとベティーの姉妹に発見されたベンは
二人の娘の母親で愛情深いモス夫人と、屋敷の持ち主で、これからここに
住むことになった若き女主人シリアに暖かく迎え入れてくれたのだ。
死んだと噂される行方不明の父親にいつかは会えるかも知れないという
一縷の望みにすがりながら、ベンは自然や動物、モス夫人の二人の娘たちに
囲まれて、次第に志のある少年へと成長してゆく。

■感想 ☆☆
サーカスから、父を探すために逃げ出した少年と、彼のよき仲間となる
少年少女たちの楽しい日々。
オルコットの作品は大好きで、何度も読み返しています。
ただ、この作品だけは食指が動かず、数年(と言わず)積ん読状態でした。
満を持して読み始めましたが、私の直感も捨てたものではなく、やはり苦手でした。
その一番の要因は主要登場人物が「女の子」じゃなく「男の子」だからだと
思っています。男の子中心に話が動いているため、普段、私が「家庭小説」を
読むときに楽しみにしている洋服や食べ物に関する記述がほとんどないのです。
そこが少し物足りないな、と思ってしまいました。

61.母~オモニ~/姜 尚中
■ストーリ
お前とふたりだけの話ばしたかったとたい。遺品の中から見つかったテープは、
文字の書けなかった母から息子への遺言だった。社会全体が貧しく、家族間の
体温が熱かったあの時代の感触が濃密に甦る。
「在日」の運命を生き抜いた親子二代の物語。

■感想 ☆☆☆
教会員の方から、「若い人に読んでほしいの」と渡された本。
在日として生きてきた日々の苦労が読みやすい文章で書かれています。
私は、なぜか行く学校がことごとく「被差別」や「在日」、「平和学習」に
力を入れていたため、かえってトラウマのように「知りたくない」と
こういった本を避ける傾向にありましたが、やはり避けて通っていてはいけないな、
と思いました。ようやくそう思えるようになりました。
わずか60年前の日本のことを、
理不尽な境遇にあってがむしゃらにがんばった人たちのことを
あの戦争で多くのものを失った人たちのことを
忘れてはいけないし、知識として知るのではなく、
その方々の「体験」を聞いて心に刻みつけておかなければならないと思いました。

62.ロマンス小説の七日間/三浦しおん
■ストーリ
あかりは海外ロマンス小説の翻訳を生業とする28歳の独身女性。
ボーイフレンドの神名と半同棲中だ。中世騎士と女領主の恋物語を依頼され、
歯も浮きまくる翻訳に奮闘しているところへ、会社を突然辞めた神名が帰宅する。
不可解な彼の言動に困惑するあかりは、思わず自分のささくれ立つ気持ちを
小説の主人公たちにぶつけてしまう。原作を離れ、どんどん創作されるストーリ。
現実は小説に、小説は現実に、二つの物語は互いに影響を及ぼし、
やがてとんでもない展開に!

■感想 ☆☆☆*
あー。なんか底抜けに楽しい話が読みたい。
何も考えずに読める本と親しみたい!と思って手にした一冊。
思う存分、エンターテイメントの世界にのめりこみました。
ただ純粋に「楽しい!」だけの本も世の中には必要なんだよ!と思いました。
読み終えた後、ひっじょーにハーレクィンロマンスを読みたくなりましたが、
未だに図書館で借りる勇気がありません。
いや、別に恥ずかしがる必要もないんだけどね。

63.そこにいる人/矢口敦子
■ストーリ
大学生の直子には、生後半年で肝臓に欠陥があると診断され、長い闘病生活を
送っている姉がいる。姉を気遣い続けて生きてきた直子はある日、
大学のコンパで谷村という男と出会うが・・・。

■感想 ☆☆
初めて手に取った作家さん。とても読みやすい文体でしたが、結末は衝撃的でした。
あ・・・そういう終わり方なんだ・・・・と思いました。
あと数ページで終わり、というときに、
「このお話、一体、どう決着つけるつもりなんだろう?」と疑問には思ったのです。
まさかこんなにも情け容赦なく、いきなり結末に結び付けられるとは。
これが現実なのかもしれない。けれど、おそらく、この作品を読み返すことは
ない気がします。あまりに辛すぎる話でした。

64.人形になる/矢口敦子
■ストーリ
夏生は人工呼吸器なしでは生きられない。
ある日、彼女の隣のベッドに瑞江という女性が入院してきた。
それまでベッドに縛り付けられているだけだった人生の可能性を瑞江は拡げてくれた。
しかし、夏生は彼女の恋人、双一郎に恋をしてしまい・・・。

■感想 ☆☆
2冊目の矢口作品。「そこにいる人」は、肝臓移植が必要な女性を中心に
話が展開されていましたが、今作品は動くこともかなわないほどの
身体障害を持っている女性が主人公です。哀しく後味の悪い愛の話でした。
私にとって、「恋愛」は比重が軽いものなので、
彼らが「恋愛」に対して傾けている情念や情熱に共感できませんでした。
改めて「恋愛」に翻弄される人生は嫌だな、と思ったり、
でも、恋愛に翻弄されることもなくひとりで生きていく人生よりは、
恋愛に翻弄される人生のほうが豊かなのかな、と思ったり、
色々と考えさせられました。

65.孤宿の人(上)(下)/宮部みゆき
■ストーリ
讃岐国、丸海藩。この地に幕府の罪人、加賀殿が流されてきた。
以来、加賀殿の所業をなぞるかのように毒死や怪異が頻発。
そして、加賀殿幽閉屋敷に下女として住み込むことになった少女ほう。
無垢な少女と、悪霊と恐れられた男の魂の触れ合いを描く。

■感想 ☆☆☆☆*
雷が今よりずっと恐れられていた江戸時代。
立て続けに起きた雷害に右往左往する民衆の姿を見て、
「原発問題」で何を信じればいいのか分からないまま、
情報に振り回されている今の私のようだと思いました。
武士に町役人、住職に火消し係、村医者に、農民や漁民、
もっと力のない女子供たち。それぞれがそれぞれの立場で懸命に
よりよい明日を迎えようとがんばっているのに、
自然災害は容赦なく襲いかかります。次々に亡くなっていく人々。
そして、そのような危機的状況下でもうごめく政治的策略や人間の情欲。
人間の力ではどうすることもできないこと、
人間の力の範疇にないものがこの世の中にはある。
そして、人間の力の及ばないはずのことが
人間の欲望によって、更に被害を大きくすることもある。
大事なのは、どんなときも落ち着いて自分を見失わないこと。
入ってくる情報に惑わされないこと、
中途半端な知識で知ったかぶりをしないこと。
知識や知恵を身につけることの大切さを改めて思いました。
某サイトでは著者、宮部さんからのメッセージが紹介されていました。
「悲しいお話なのですが、
 悲しいだけではない作品にしたいと思って書き上げました。」
このメッセージどおりの作品です。

67.夜は短し歩けよ乙女/森見登美彦
■ストーリ
私はなるべく彼女の目にとまるよう心がけてきた。吉田神社で、出町柳駅で、
百万遍交差点で、銀閣寺で、哲学の道で、「偶然の」出逢いは頻発した。
我ながらあからさまに怪しいのである。
そんなにあらゆる街角に、俺が立っているはずがない。
「ま、たまたま通りかかったもんだから」という台詞を喉から血が出るほど
繰り返す私に、彼女は天真爛漫な笑みをもって応え続けた。「奇遇ですねえ!」
「黒髪の乙女」に片想いしてしまった「先輩」の運命は??
二人を待ち受けるのは、奇々怪々なる面々が起こす珍事件の数々。

■感想 ☆☆☆☆*
図書館で見つけて「妹に読ませてあげねば!」と借りてきた本。
のはずでしたが、私も手に取り、再読しました。
再読と言うよりは、再々読。もう5回は読み返しています。
「内容はないよ。考えずに、ただ楽しんでね。」と妹には伝えました。
悪口じゃありません。全力で褒めています。大好きな作品ですから。
でも、内容を伝えようと試みるのがとても難しい作品なのです。
登場人物たちがみな生きていくのに必要ないことを
全力でがんばっている姿勢とか、ものすごく真面目に生きているのに
がんばる方向性を180度間違えている様子が大好き。
パンツ総番長、文化祭事務局長を愛してやみません。

いつか読書する日/2005年日本

2011年08月10日 21時13分01秒 | 映画鑑賞
□いつか読書する日/2005年日本
□監督:緒方明
□脚本:青木研次
□出演
田中裕子、岸部一徳、仁科亜季子、渡辺美佐子、上田耕一
香川照之、杉本哲太、鈴木砂羽、馬渕英里何、山田辰夫

□ストーリ
幼い頃に父と死別し、青春時代には母も失った大場美奈子(田中裕子)は、
未婚のまま故郷の町で50歳を迎え、早朝は牛乳配達、昼間はスーパーの
レジ係をしている。彼女には古くからの親の知人(渡辺美佐子)がいるが、
夫(上田耕一)は認知症の初期にあった。
一方、彼女と交際していた同級生の高梨槐多(岸部一徳)は、役所の児童課に
勤務し、親の虐待を受けている児童の保護にあたっている。
彼には余命いくばくもない病床の妻の高梨容子(仁科亜季子)がおり、
昼はヘルパーが、夜は彼自身が献身的に介護をしている。
二人にはかつて青春時代に「運命のいたずら」で仲を引き裂かれた暗い過去が
あった。美奈子の母親(鈴木砂羽)と高梨の父親(杉本哲太)が不慮の事故死をとげ
不倫関係が世間の明るみとなったため、以降は互いの恋愛感情を封印したのだ。
相手を無視し、別々の人生を歩んで来たふたりだったが、美奈子はその想いを
密かにラジオへ投稿してしまう。
ある日、高梨の妻から呼ばれた美奈子は、彼女から「夫は今でもあなたを
慕っているので、私が死んだら夫と一緒になってほしい。」と告げられる。

□感想 ☆☆
地方都市に住むごく普通の女性を田中さんが丁寧に演じている序盤。
毎日、繰り返される似たような日常。狭い町の中、同じリズムで過ごす人々。
感情の起伏もなく、とりたてて面白いこともなく、ドラマティックな出来事もなく
淡々と過ぎて行く毎日。
しかし、ヒロインはその平凡な毎日の中に、並々ならぬ情熱を隠し持って生きている。
少しずつ明かされる彼女の想い。大切に、大切に抱え続けている35年前の恋。
同じ町の中、決して目を合わせず、声を掛け合うこともないふたり。
その不自然な遭遇が彼らの心を雄弁に物語る。
意識しすぎるぐらい意識しているからこそ、目を合わせることもできないふたり。

能動的に、自分に正直に生きて事故死したふたりの親の存在が
ふたりのその後の生き様をを徹底的に受動的にする。
自分に正直に生きることが誰かに迷惑をかけることもある。
そのことを若くして知ってしまったふたりは、能動的に生きることを恐れ、
自分の気持ちを抑え、求められるがままに必要とされる場所で生きることを選ぶ。
どこまでも受動的なふたりは、高梨の妻の遺言によって、ようやく真正面から向き合う。
視線があった瞬間、向き合った瞬間からほとばしる美奈子の情熱が
お互いに見ないふりをして過ごした35年という年月の重みを感じさせる。
それだけに、彼女のこれからのことを考えると胸が痛い。
35年かけてようやく伝えあえた想いと、至福のひととき。
一度手に入れてしまったからこそ、なくしたときの喪失感は大きいだろうし
再開時のあの情熱が彼女の本質と考えると、その激情は、彼女を負の方向にも
大きく揺さぶるのだろうと思う。
生涯でたったひとりの人との記憶は、彼女にとって喜びも痛みをも与える
もろ刃の刃なのだと思う。

田中裕子さんの静かな情熱が印象的な映画だった。
彼女には情念という言葉がとてもよく似合うと思う。
彼女の表現した内に秘めた情熱こそが、私にとっては「日本人の愛情表現」で
共感しやすいキャラクターだった。

分かれ道

2011年08月09日 20時45分28秒 | 日常生活
日曜日は礼拝の日。
いつものごとく、教会へ向かっていると、道中に利用する歩道橋で
歩道橋のすぐ傍に立って下からこちらを見上げている人と目が逢いました。

・・・あ。あの人、パンツ見てるの?
見られてるの?見えてるの??
普段はふてぶてしい私も思わず動揺。
大急ぎで教会へ向かい、到着と同時に、教会員の方へ訴えました。

「なんか歩道橋の下に男性が立ってて、
 パンツの中見られたっぽいんですっ。
 びっくりしません??
 ちびっこちゃんたちもあの歩道橋、使うだろうから
 気をつけるように言ってあげてくださいー。」

驚く教会員の方。
「え?!パンツの中?!
 パンツの中、覗かれたの?!どうやって?!」

・・・まちがえた。
まちがえましたっ。パンツの中は覗かれてませんっ。
覗かれたのはスカートの中!

「そうだよねぇ。よかった。よかった。」

うん。覗かれたのがスカートで本当によかった。



・・・あれ?
なんで「めでたし、めでたし」的な話の展開で
終わってしまったんだろう。

DREAMS COME TRUE WONDERLAND 2011

2011年08月08日 22時07分30秒 | 音楽鑑賞
DREAMS COME TRUE WONDERLAND 2011/福岡ドーム2日目

ドリカムさんのライブには2回行きましたが、今回は初めてのワンダーランド参戦。
なんと友人がとってくれた席はアリーナで、
しかも花道まで3メートルある?!ぐらいの超至近距離!
会場に到着した途端、ライブ開始までひたすら興奮していました。
ライブ開始直前は、緊張し過ぎて息をのんでました。
だって!絶対に!確実に!みわちゃんがあそこを通るんだよ?
目があっちゃうかもしれないんだよ?!

でも、そういう「恵まれた席」だったことを抜きにしてもすごいライブでした。
想像以上のエンターテイメントでした。
フライングあり、花道巡りあり、でみわちゃんがジャニーズばりに
縦横無尽に動いて、飛びまわって、走り回って、と大活躍。
会場の隅から隅まで目を配ってくれていました。
とはいえ、コンサート自体は、あくまでも歌がメイン。
曲そのものが持つ魅力と、みわちゃんのたぐいまれなる歌唱力と表現力を
信頼しているからこそのシンプルな構成で、
私は最初から最後までひたすらに感動していました。

というわけで自分用のメモ。
セットリストは、勿論、覚えているわけもなく。
ウェブ上の質問掲示板を活用させていただいています。
・・・みんななんでこんなに鮮明に覚えてるんだろう。心から尊敬しています。

0.A theme of the WONDERLAND
  みわちゃん登場!今回も登場と同時に涙です。私も思わずもらい泣き。
  純粋に感動している美和ちゃんを見てると、いつも胸がいっぱいになっちゃう。
  そして高らかに「DREAMS COME TRUE IN WONDERLAND 2011」の開幕宣言!
  その直後に始まったのが

1.何度でも
  まさかこの曲が1曲目に来るなんて!!鳥肌立ちました。
  というか、泣けて仕方がなかった。今年はこの曲を何度も聞きました。
  何度も聞いて励まされたり、泣いたりしたこの曲を
  今、このタイミングで聞けるなんて。

2.朝がまた来る
3.その先へ
  そして、続く2曲。
  今年のドリカムワンダーランドのコンセプトは
  「すべての愛、引き受けました。」
  ここまでの3曲に、ふたりのこの決意が、そして歌い手としての覚悟や責任感が
  込められている気がしました。めちゃくちゃ力強いオープニングでした。

改めましてのご挨拶。
「ワンダーランド初めての人ー?」に大きな声で「はーい!!」と返事しました。
「もうね。最初に言っておくけどさ。すんごい長いよー?
 まだ終わんないの?っていうぐらい長いよー?」
という美和ちゃんの脅しに大喜びしました。もうもう!大歓迎!!
終電なくなっちゃってもいい!それぐらい長くても大歓迎!
「今日はね、ワンダーランドだからねー。何が起こるかわかんないよー?
 もうね、信じられない角度から攻めて攻めて攻めまくるからねー。」
わーい!!と更にテンション上がりました。
「今日はみんな『私の』ワンダーベイビーズだかんね。」
という確認の仕方がまたかわいらしい☆

4.大阪LOVER
  初めて生で聴きました。
  いつもはご当地バージョンに変えて歌ってくれているらしいのですが
  今回はオリジナルそのままです。
5.Eyes to me
6.晴れたらいいね
7.時間旅行
  もうひたすらに続く有名曲(というか、私にとっての王道ソング)が続いて
  楽しくて楽しくて、にこにこ笑いすぎて、ほっぺたが痛くなりました。
  好きな曲に囲まれていると、無条件で笑顔になります。

このあたりで正さんが衣装替えしたような・・・。既にうろ覚えです。
もんのすごいド派手なジャケットで、なんつーセンスなの?と思いましたが。
どうやら、他のお客さまも同じ想いだったようで、なぜか湧き起こるくすくす笑い。
正さんが
「吉田が衣装替えすると、『かわいー!』とか言うのに、
 私の衣装替えの時に、失笑するのだけはやめてください。」
と懇願していました 笑。
みわちゃんが楽しそうにフォロー。
「これねー、ケイタマルヤマのなんだよー。
 なんと今までのワンダーランドの写真をくっつけて、切り取って作ってるの。」

おおー。そうなのかー!
と、なんとなくジャケットを見る目が変わりました。(いい加減すぎる。)

8.眼鏡越しの空
9.生きていくのです
  ご当地ブラスバンド登場!九州は福岡県の鞍手高校OBの方々でした。
  総勢60名!なのに、ステージがそこまで狭く感じられない。
  ということは、あのステージも実は相当に広いんだなぁ、と変なところで
  感心してしまいました。正さんが
  「みんなにもコーラスで参加してもらいます。
   あえて曲名は言いません。言いませんけど!」
  分かるよね?みたいな雰囲気。
  勿論、会場のみんなはどの曲が始まるかちゃんと分かっていました。
  美和ちゃんがかわいらしく「じゃ。始めちゃおっか。」とスタートの合図。
  今回は「コーラス」でダンスは求められてなかったけど、そしてアリーナは
  ひとりひとりのスペースがとても狭かったけど、でもやっぱり踊っちゃいました。
  私、紅白のときもテレビの前でひとりで踊ったもんねー。
  (と、言うと、友人も『私もー!』と同意してくれました。ちょっと嬉しい☆)

10.CARNAVAL~すべての戦う人たちへ~
11.FALL IN LOVE AGAIN
12.空を読む
13.ねぇ
   この流れも鳥肌物でした。
   特に「ねぇ」は、前回のライブでも涙なしには聞けなかったこの曲。
   前回以上に、涙が止まりませんでした。すごい力を持っている曲だと思う。
   今年の紅白では、この曲が聴きたいな、と願っています。
   (昨年も同じことを思ったけど。でも昨年以上に願いが強くなっています。)

14.Ring!Ring!Ring!
   みわちゃん、お着替え☆赤とゴールドの色合い鮮やかなトップスで
   下は黒のチュチュ風ミニスカート。これがとってもとってもかわいかった!
   あのかわいらしさは一体、なんだろう?ワンダーランド開幕まで
   過去のワンダーランドの映像が流れていましたが、みわちゃんは明らかに
   若々しくかわいらしくなってる気がする!(ま、その時代特有の化粧が
   「年代」を感じさせてるっていうのもあると思いますが。)
   自転車で軽快に飛び出してきた美和ちゃんは楽しそうに笑顔で花道を
   走り抜けました。自転車を運転しながら、あの声量ってどういうこと?
   とひたすらに感嘆していました。花道の真ん中あたりからは、運転を
   ダンサーさんに任せて、後ろの席に立つみわちゃん。かわいいっ!
   この曲も大好き。まさに青春の1曲です。

15.TORDGE & LISBAH
   この曲のときは、みわちゃんが3メートル先に!!大興奮!!
   こんなに間近でみわちゃんとダンサーさんの切れのよいダンスを
   見られるなんて。遊園地みたいでかわいらしい曲だったな。
   みわちゃんがずっと楽しそうでした。なんだか素でダンサーさんと
   じゃれあっていた気がします。

   この曲が始まったころに、みわちゃんたちが立っていた場所は
   周囲から少し高くなり、赤いキューブが出現。「レッドキューブ」だそうです。
   ドームの反対側には正さんがいたのですが、そちらは「グリーンキューブ」。
   みわちゃんが正さんに
   「正くん。そっちはそっちで楽しそうだよね。
    私、もうそっちには行かなくていいのかな?」
   と小悪魔発言。正くんは
   「いやいや、そっちのメンツは悪そうだもん。
    吉田美和には似合わないよ。こっちに来てほしいなー。」
   とおねだりしたところ、何やら目の前でフライングの準備開始。
   準備中はダンサーさんがみわちゃんを赤い旗(?)で四方から隠していました。
   時折、ちらっと旗をはためかせて「見せようかなー?」みたいな感じで
   じらしては「駄目、見せないよー」みたいな表情をしてみせるダンサーさん。
   楽しそう 笑。
   準備が整って、いざ!フライング!!
   と同時に始まるイントロ。

16.サンキュ.
   わー。私の青春ソング!!「LOVE,LOVE,LOVE」と同時期でしたが、私は
   断然、この曲のほうが好きでした。優しくかわいらしく切ない曲。

   曲が終わるとレッドキューブの面々に呼び戻されるみわちゃん。
   またもやフライング!

17.POISON CENTRAL
18.TO THE BEAT,NOT TO THE BEAT
   初めて聞いた曲。・・・だと思う。たぶん。
   がしがし踊っていました。

   そして、またもやグリーンキューブへフライング♪
   オルゴール調のかわいらしいイントロにドキドキ。もしや!!
   
19.a little waltz ~ WEATHER FORECAST
   大好きな曲。ざ・オンナノコな曲だと勝手に思っています。

20.銀河への船
21.The signs of LOVE
   高校時代、(これまた勝手に)「友人のテーマソング」にしていました。
   彼女の笑顔とか涙とか思い出しちゃった。私ってば、青春時代を
   ドリカムさんの曲と寄り添うように過ごしてきたんだなー、としみじみ。

   みわちゃんが花道中央に立つと、ホワイトキューブが出現し、
   そのホワイトキューブがまるで蓮の花のように開きます。
   と、同時に2階席を超えるぐらい高く高く上がっていきます。
   みわちゃんのたたずまいがまるで女神のよう。崇高さを感じた曲でした。

22.opening theme~the monster is coming~
23.FUNKA-MONSTER
24.LIES,LIES
25.THE ONE
26.この恋はハードボイルド
27.make me your own
28.太陽が見てる
29.JET!!!
   このあたりは、本当に記憶がおぼろです。
   ダンサーさんが再登場してがしがし踊っていたような。
   みわちゃんの歌はなしだった曲もありました。
   (どの曲がそうだったのかは、おぼろ。)

30.決戦は金曜日 ~ IT'S SO DELICIOUS ~ 決戦は金曜日
   久々に聞いたよー!!とテンションあがった曲。私の中ではバブルの
   ラストにかかっていた曲、というイメージ。大好き。

31.IT'S SO DELICIOUS
32.うれしい!たのしい!大好き!
   会場をぐるんぐるんとフライング。すぐそばを!あのあたりを!
   みわちゃんが飛んでるよー!!とみわちゃんの姿を追いかけて
   私もその場でぐるぐる回りました。
   で、ふと気が付いたら、正さんがすぐそばにいた!
   危うく正さんを見逃すところだったよー。
   みわちゃんの全身の筋肉に感動。どれだけ鍛えていたら、
   あんなに軽やかにフライングを使いこなせちゃうんだろ。
   加えて、あの声量!すごすぎます。

33.TRUE,BABY TRUE

アンコール!
ラストの曲でみわちゃんの声が割れていたので心配もしつつ
でも、まさかこのまま終わらないよね?という気持ちで待ちました。

再登場!!
ふたりとも白ベースの衣装。正さんはシンプルな白シャツ。
みわちゃんは白のウェディングドレスのような雰囲気のミニスカワンピ。
妖精さんのようなかわいらしさです。

みわちゃん
「本当に本当にありがとう。
 言葉にならない想いがたくさんたくさん胸にうずまいていて
 このままだとおさまらないので、もう少し歌っちゃってもいいかな?」

うんうん、と思いました。
きっと、いろんな人がいろんなことを考えて、
それでもまだ心の中を整理できていないし、
想いをきちんと言葉にすることもできていない。そんな状況のような気がします。

34.LOVE LOVE LOVE
35.未来予想図Ⅱ
36.あの夏の花火
   3曲ともにしっとりと歌い上げました。演出は抑えめ。
   曲に、言葉に、万感の思いを込めて。
   みわちゃんの目にまたもや涙が。

   実は私、「LOVE LOVE LOVE」はメジャーになり過ぎていて(というよりは
   一時期、いろんなところでかかり過ぎていて)うーん、聞き過ぎたなぁ
   と思っていたのですが、今回、生で聞いて、本当に本当にいい曲なんだな、
   と感動しました。歌詞が胸に迫りました。
   「恋」じゃなくて「愛」の曲なんだな、と思いました。(今頃・・・)
   今年、たくさんの人が大好きな人との別れを経験していて、
   「夢で会いたいと願う人」もたくさんいて、
   夢でしか再会できない人たちのことを思いました。

   歌い終えた後、みわちゃんが「今年もみんなで花火を見よっか。」と
   言いながら後ろを振り向くと、そこに恒例の(と後から聞きました。)花火が。
   歓声も上がりましたが、全体的に、言葉なく魅入る人が多かったような。
   人数を思うと、歓声は小さめで、
   みんなこの場の雰囲気をかみしめているんだろうな、と思いました。

37.またね
   ラストにぴったりの曲。
   メンバー紹介を行いながら、またもや涙があふれ出す美和ちゃん。
   正さんを紹介後、万感の思いで抱き合い、そして自分の紹介。
   をするはずなんだけど、「終わりたくないよー。」
   と駄々をこねるように言うみわちゃんがめっちゃかわいく
   この場所を、このライブ会場を大切に思ってくれているみわちゃんの
   気持ちが伝わってきて、とても幸せな気持ちになりました。

正さんのみわちゃんを見守る感じと、
みわちゃんの正さんを信頼しきったにこっとした笑顔が大好きです。
そして、ドリカムの曲の力強さも。
ゆっくりアルバムを聴き返したい。そう思いました。

純喫茶磯辺/2008年日本

2011年08月08日 20時58分08秒 | 映画鑑賞
□純喫茶磯辺/2008年日本
□監督:吉田惠輔
□出演
宮迫博之、仲里依紗、麻生久美子、ダンカン、斎藤洋介、
ミッキーカーチス、近藤春菜(ハリセンボン)
□ストーリ
水道工の磯辺裕次郎(宮迫博之)は、妻に家を出て行かれてからというもの、娘の咲子(仲里依紗)と親子ふたりで暮らす、独身の中年男性。ある日、磯辺は父親の急死で多額の遺産を相続。突如、喫茶店の開店を決意し、いい加減な経営方針ながら「純喫茶磯辺」を開店させた。そこでバイトを始めた咲子と、バイト募集の張り紙を見て応募してきた若くて美しい女性、素子(麻生久美子)。裕次郎は経営そっちのけで素子を口説くことに心血を注ぎ始める。そんな磯辺に集う客はみなおかしな客ばかりで・・・。

□感想 ☆☆*
日本映画にありがちなゆるい展開の映画です。要所要所に、くすりと笑わされる展開が用意されていますが、「面白い」と「少し寒い」の境界線上にあるようなものばかりで、ややシュールな笑いが多め。と、言いつつも私はことごとく笑ってしまいましたが。意図された「間」とまともな人がひとりもいない空間で構成されている珍妙な空間は癖になります。

何も考えていないようでやっぱり何も考えていない眉なしやくざ風の磯辺を宮迫さんが「下妻物語」を彷彿とさせる力強い怪演で映画全体をひっぱります。でも、そんな見た目のインパクト大の宮迫さんよりも数倍、変な人を生き生きと演じているのが麻生さん。まじめでまっすぐ一生懸命、人に対して不器用でいつも人とずれてしまう。周囲の人をいらいらさせてしまう。そんな自分にコンプレックスを持っていて、変わるために「磯辺」でバイトを始めた素子という女性を麻生さんが変なテンションで楽しそうに演じています。よくよく考えると、「純喫茶磯辺」の店長である磯辺のことも、「純喫茶磯辺」に集うお客さんたちのことも「いけていない人」と勝手に見下している素子は、見下しているからこそ、「磯辺」では変に人に気を使わずにのびのびとできる嫌な女なのですが、「嫌な女」というよりも、どんなにがんばって「変わろう」としていても、その姿がやっぱりズレていて、どこか痛々しさが漂う女性でした。彼女の躊躇ない空回りぶりが宮迫さんの怪演をふっとばしていた気がします。

そして、ラスト。
今までのゆるいコメディ調の映像から一転、なんとも情緒的な展開へ。仲里依紗さんの言葉よりも雄弁な表情と、言葉にできない想いがすべて込められたくしゃくしゃの泣き顔に胸を鷲掴みにされました。この落差も計算された展開だと思うと、実に悔しいけれど、彼女のあの一瞬の演技に心打たれ、一気に映画への印象が変わった気がします。彼女が(そして私も少々)うとましく思っていた父親のことすら少しかわいらしく見えてきました。
いつも「うざい」と思っている父親。
安易で、その場しのぎの生き方を繰り返す父親。
世間一般的に見ても、やっぱり少し変な父親は、
思春期真っただ中の女子高生にとって、鬼門以外の何物でもなかったはずなのに。
ひと夏を同じ店で一緒に過ごし、そこでも父親らしいことは何一つせず、
店長らしいことすら何もしない父親に、厳しい口調で強く当たっていたはずなのに。

同じ時間を共有したことで、夏の始めよりほんの少し父娘の絆は強くなり、一緒に過ごした「純喫茶磯辺」という場所が彼女にとって、かけがえのない空間になっていたんだな、ということが伝わってくる素敵なラストでした。

奇跡/2011年日本

2011年08月06日 21時14分56秒 | 映画鑑賞
□奇跡/2011年日本
□監督・脚本:是枝裕和
□音楽:くるり
□出演
前田航基、前田旺志郎、林凌雅、永吉星之介、内田伽羅、橋本環奈、磯邊蓮登、
オダギリジョー、大塚寧々、樹木希林、原田芳雄、夏川結衣、阿部寛、長澤まさみ

□ストーリ
小学生の兄弟、航一と龍之介は両親が離婚したため、鹿児島と福岡に離れて暮らす。
新しい環境にすぐに溶け込んだ弟・龍之介と違い、
鹿児島に移り住んだ兄・航一は、現実を受け入れられず、憤る気持ちを持て余していた。
ある日、航一は、新しく開通する九州新幹線「つばめ」と「さくら」の
一番列車がすれ違う瞬間を見ると奇跡が起こるという噂を聞く。
もう一度、家族で暮したい航一は、弟と友達を誘い「奇跡」を起こす計画を立てる。

□感想 ☆☆☆☆
「あなたもきっと、誰かの奇跡」
このキャッチコピーがとてもしっくりくる素敵な映画でした。
見ている間も、見終わった後も、あったかいゆくもりを感じ、
かつての自分を、小学校時代の友達のことを懐かしく思い返しました。
この映画のどこかに、あの頃の私がいてもおかしくない。
そんなふうに思える映画でした。

全体的な印象は、青空。
その青空は太陽がぎらぎらと照りつけるような光りまぶしい青空ではなく
空気の冷たい早朝、薄い抜けるような色合いのどこかはかない青空。
終始、柔らかな光に包み込まれているような印象を受けました。

様々な形の人と人とのつながり。
仲がいいけれど、確実に「姉妹」とは異なる距離感が爽やかな男兄弟のスタンスとか
思春期一歩手前の甘酸っぱさを感じさせる「男子」と「女子」の関係とか
長男の母親に対する「守らなきゃ」とがんばる姿とか
次男と父親の親子というよりは仲間のような対等なスタンスとか
親しいにも関わらず、どこか遠慮があるみんなの関係性が
この映画の持つどこか淡白な空気感を生み出しているのだと思う。

両親の離婚で離れて暮らすようになった兄弟だが、
弟は持ち前の人懐っこさで新しい生活にもあっという間に馴染み、
兄のほうは失って初めて家族四人で過ごせた日々の幸せをかみしめる。
ふたりの「あのころの家族」に対する捉え方の違いも面白い。
明るく天真爛漫な弟は、物心ついた頃からの思い出が兄より少ない分、
喧嘩を繰り返す両親の姿の比重が大きく、楽しかった日々のことは思い返さない。
マイナス思考で悩みすぎるきらいのある兄は、家族みんなで笑って過ごした
家族ピクニックを思い返し、大阪での日々を「幸せの象徴」として美化する。
対照的に、失ったものを日々実感させられる九州での毎日。
兄は、九州の生活になじまないようにすることで、
両親の離婚を受け入れられない自分から目をそらす。
やがて、あの頃は幸せだった。楽しかった。という想いが
少しずつ、桜島が噴火すればいいのに、という願いに変化していく。
桜島さえ噴火すれば、自分たちは鹿児島にいられなくなる。
鹿児島にいる場所がなくなれば、家族四人で暮らせるかもしれない。
頭では桜島が噴火しても、家族が元の形に戻ることはないと理解していても、
そう願わずにはいられない。
けれど、その願いを口にすることが母親を困らせることもちゃんと分かっている。
それゆえに、「物分かりのよい長男」として過ごし続ける長男が切ない。

「奇跡」を求め、「つばめ」と「さくら」がすれ違う瞬間に向けて
九州の北と南から中央に集まる子供たち。
彼らの旅の中での仕草や振る舞い、ちょっとした言葉は「科白」ではなく、
監督が状況や場面、今後の展開を説明した上で、
出演者自身が自分で考えた「アドリブ」なのだそうだ。
だからこそ、彼らの笑顔ややりとり、言葉が自然で
どこか郷愁を感じさせてくれるのだと思う。
微笑ましい気持ち、懐かしい気持ちになる。

クライマックスで思い思いに自分の願いを叫ぶ子供たち。
その中で願いを口に出せなかった航一。
彼が弟に伝えた「俺、家族より世界を選んだんや」という言葉が胸をうつ。
誰よりも奇跡を願っていたはずの航一が思い出した
今までの12年間を彩る日々のかけらたちがとてつもなくいとおしい。

家族でまた暮らしたい。
大阪に戻りたい。
でも、万が一にも奇跡が本当に起きてしまったら。
本当に桜島が噴火してしまったら。
失うもの、失いたくないもの。
鹿児島に慣れないようにしていた航一なのに、
鹿児島にも着実に「大切なもの」が増えている日々。
そのきらきらした破片がとても美しい映画だった。

郷土愛

2011年08月06日 01時21分23秒 | 日常生活
明日から二日間、北九州市では「わっしょい百万夏祭り」が開催されます。
郷土愛が人一倍強い(と勝手に思っている)私は
朝礼のスピーチ当番が回ってきたのをいいことに、わっしょいの宣伝を行いました。
私の思う祭りの見所と、
「ちょっと遠いけど、お暇な方にはぜひ遊びに来ていただきたい!
 来た以上は、ぜひ北九州市にて大量にお金を落としていっていただきたい!」
という大切なお願いをお伝えして、スピーチを締めたところ
思いがけず、同僚から色々と話しかけられました。

いわく。
「俺もキタキュー出身やけど、一度も行ったことないもんねー。」
「キタキューって、そんなにお金に困っとうと?」
「わっしょいよりも企業祭のほうが見るところ多いやろうが。」
「キタキューって・・・。まだ『百万』にこだわっとったんやねぇ。」

・・・私のスピーチに反応していただけるのは大変大変ありがたいのですが。
いかんせん、内容が(特に大切なお願いが)
まったくもって伝わっていない気がしてなりません。

ゲド戦記/2006年日本

2011年08月04日 20時57分38秒 | 映画鑑賞
□ゲド戦記/2006年日本
□監督・脚本:宮崎吾朗
□原作
 ゲド戦記 /アーシュラ・K・ル=グウィン
 シュナの旅/宮崎駿
□声の出演
岡田准一、手嶌葵、菅原文太、風吹ジュン、田中裕子
香川照之、小林薫、夏川結衣、倍賞美津子、内藤剛志

□感想 ☆☆
公開当時、あまりに世評が芳しくなく、かえって興味をひかれていたこの映画。興味をひかれてはいましたが、時間的余裕がなく映画館に行くことはかないませんでした。ということで、満を持しての鑑賞です。
見終えて、「なるほどー。」と思いました。嫌いではないけれど、あまり心に残らないかな。もっとも、それは私がこの映画を映画館ではなくテレビで見たこと、しかももっとも苦手な時間帯である深夜に見たことが大きいかもしれません。なんとなく流し見をしてしまったがために見逃してしまったディティールが多いんだろうな、と鑑賞後にwiki大先生であらすじや背景などを確認して思いました。

死を恐れる必要はない。
必要以上に死を恐れて生きることは、
生きることを疎かにすることにつながる。
中盤、死を必要以上に恐れて、生きることに虚無感を抱いている主人公に対し、テル―とハイタカが交互に伝えたこのメッセージは説得力があって、とても好きでした。ただ、そのメッセージを受けて立ち直った主人公、アランがクモを倒すことで世界の秩序を取り戻す結末は善悪二元論的で好きではありませんでした。
そして、大好きなV6の岡田さん演じる主人公、アレンの声が鼻について仕方ありませんでした。岡田さん大好きなのに!あの低音ボイスはとても色っぽくて岡田さんの魅力のひとつだと思っているのに!どうにもこうにも主人公の外見とマッチしてなかった気がしてなりません。私の中で、あの外見とあの声を結び付けられないまま、終わりを迎えてしまったのが消化不良となってしまった大きな原因だったような気がします。
同じようにヒロイン、テル―の声も私の中では大きな違和感でした。こちらは声よりも抑揚かな。声自体はとても美しい声で、挿入歌にも聞き入りました。ただ、科白での感情表現に対して、なぜか違和感を抱いてしまいました。うーん。ジブリ好きなんだけどな。
一方、もはやジブリ組と言っていいのではないかと思われる田中裕子さんや小林薫さん、菅原さんたちの存在感はさすがでした。素敵でした。特に田中さん!あの声の出し方、声だけにも関わらず圧倒的な存在感がとてもかっこいい。
やはり映画は映画館で見たほうが楽しめるな。集中して見ないとダメだな、ということを改めて実感した映画でした。

腑抜けども、悲しみの愛を見せろ/2007年日本

2011年08月03日 23時55分16秒 | 映画鑑賞
□腑抜けども、悲しみの愛を見せろ/2007年日本
□原作:本谷有希子
□監督・脚本:吉田大八
□出演
佐藤江梨子、佐津川愛美、永作博美、永瀬正敏
□ストーリ
北陸の山間部の小さな集落。両親の訃報を受け、東京から戻ってきたふたりの長女・和合澄伽に長男の宍道と妹の清深はとまどい、宍道の嫁・待子は三人の関係を不思議な目で見ていた。女優を目指し、家族の反対を押し切って上京した澄伽だったが、その傲慢な性格が災いして、女優活動はうまくいっていない。しかし、自分勝手でワガママな澄伽は自分がうまくいかないことをすべて家族のせいにする。そんな澄伽をうとましく思いながらも気遣う宍道と清深。この家族には待子の知らない秘密があった。

□感想 ☆☆
ブラックコメディ・・・なんですか。
え?!本当に?!と見終えた後に思いました。
どのサイトであらすじを確認しても「ブラック・ユーモア」とか「ブラック・コメディ」という言葉でカテゴリされていましたが、私にはこの映画のユーモアを感じ取ることができませんでした。見ている間中、胸が痛くなるような辛さと、ホラー顔負けの気持ち悪さ、人と人が関わり合うが故の恐ろしさに襲われていました。息をすることも忘れるぐらい張りつめた気持ちで、眉間にしわを寄せて家族の行方を見守った2時間。よくも悪くもこの映画の世界観に見事に巻き込まれました。
ただ、あまりに辛かったため、もう二度とこの映画を見返すことはないと思います。それぐらい人間のエゴや家族の因習が痛く、辛い映画でした。
 人が持っているエゴや弱さや甘えを極端にデフォルメした登場人物たち。
それを極端に打ち出されたキャラクターがヒロインである澄伽ですが、結局のところ、姉におびえながら暮らしているように見えて、心の底で姉を馬鹿にしている清深も、自分自身の弱さと罪悪感を直視したくないがために、ふたりの確執をも見ないふりをする長兄もみんながみんな「エゴ」にまみれて生きていて、人というものの業の深さを見せつけられます。デフォルメされてはいるけれど、そのエゴは私の中にも確かにあるもので、だからこそ、私は途中で直視できないぐらい不愉快な気持ちになったのだと思います。そして、家族だからこそ、ストレートに負の感情をぶつけあい、家族だからこそ、どんなに負の感情でがんじがらめになっても離れられず、お互いを捨てることもできない彼らの関係が純粋に、ただひたすらに恐ろしく感じられました。

佐藤江梨子さんがエゴのままに生きる不愉快な女性を熱演。この映画を見て、彼女には負の感情がとても似合うな、と思いました。(褒め言葉にまったく聞こえないけれど、全力で褒めています。)