猫猿日記    + ちゃあこの隣人 +

美味しいもの、きれいなもの、面白いものが大好きなバカ夫婦と、
猿みたいな猫・ちゃあこの日常を綴った日記です

ふたつの宝物

2005年06月15日 03時15分11秒 | 猫たち
今日、起きてみると、猫たちのご飯入れに2つの物体が入っていた。

いや、実は今日だけではない。
我が家では毎日、同じ現象が起こっている。
私が彼らにご飯をあげた時には、確かに存在しなかった、2つの物体。
気がつけばいつもそこに入っている2つの物体。
それが、誰によって、いつ入れられたのか...。
答えは、猫たちを見ていれば、みえてくる。

ちびくんは、小さな頃からゴムで遊ぶのが大好きだった。タオル地で出来た、女性の髪を結うためのそれは、ちびくんの手で遊ぶのに、形も触感も適していた。
一人遊びの得意な彼は、それをいつも、自分の好きな場所に運んでは、手で引っ掛けて放り上げたり、物陰に隠したりして遊ぶのだが、あまりのお気に入りぶりに、それはすぐによだれでガビガビになった。この17年間、繰り返し新しいものに取り替えられたそれは、そのたびまた、よだれでガビガビとなるのだが、いつの日も変わらない、ちびくんの1番大切なオモチャであることに変わりなく、そして、大切な宝物である。

ちゃあこは、末っ子らしく物に恵まれて育ったが、人に遊んでもらうのが何より好きであるがゆえに、めったに一人遊びをしなかった。オモチャも、新しいものを使っては飽き、また新しい物を使っては飽きるという具合で、どれにも執着しなかった。しかし唯一、コンビニ袋を丸めたものだけは、彼女の大切なお気に入りで、それを投げてあげれば、何度でも走ってとりに行った。私や、ゴンザの前に「投げて」とそれを運んでくる光景は、もはや我が家の日常風景と化し、眠っていれば、枕元にポトリ、食事をしていれば足元ポトリ、という風に、彼女がそれを持ち歩く様は、そのお気に入りぶりを伺わせた。当然、コンビニ袋は、次第によだれでガビガビになって、そのたび新しいものに取り替えられたが、すぐにまた、よだれでガビガビになる。しかし、穴だらけになったそれは、ちゃあこの1番大切なオモチャであることに変わりなく、そしてまた、大切な宝物である。

猫に大切なものを隠す習性があるのかどうか、私にはわからない。
しかし、「猫を飼っている」という知人数人にも(飼うという言葉は好きではないが)この行為について訊ねてみたところ、「うちの子はそんなことしない」という答えばかりが返ってきたから、
もしかしたらこれは、我が家だけの習慣なのかもしれない。

ちびくんが宝物を隠すのを見て、ちゃあこが、自分の宝物を隣に隠す。
もし、その可愛らしい習慣が我が家だけの<文化>なのだとしたら、それは確かに、私とゴンザの宝物だと言えないだろうか。
いや。もし、そうでなくても。
やはりそれは私とゴンザの宝物で、大切な大切な家族の日常風景だ。


あなたの宝物は...何ですか?
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「ゴンザ、ホームランを打つ」の巻   - 汚名返上、「腕だけバリボン」 -

2005年06月13日 04時04分40秒 | ゴンザも隣人!?
昨日はゴンザが楽しみにしている日曜早朝野球の日。

以前にも書いたとは思うが、この早朝野球、早朝っぷりが只事ではないため、5時まで仕事のゴンザは、いつも時間に間に合うよう必死である。
無駄にできる時間など1秒とてないから、いつも<ゴンザ、仕事終了と同時に今から帰るコール→店から家へ向かう→erimaユニフォームを袋詰め→バタバタ家を出る→マンション下でゴンザ、erima合流→現地へ>という感じでコトを進めるのが恒例で、実際は毎回ギリギリ、どうにかこうにか試合開始時間に間に合わせているという状況である。
そして、今回もいつも同様、それらの手順を踏んで、現地入り。無事、時間には間に合ったのだが...
なんと。
今度は肝心のこちらチームの参加人数が足りないという、思わぬどんでん返しが待っていた、ではないか。

リーグの規則では、公式戦の記録として、人数の揃わなかったチームは不戦敗プラス罰金となるシステムだから、当然ゴンザのチームは戦わずして負け。しかし、その場合も、集まった者だけで練習試合は行って良いことになっているから、まったく野球が出来ないわけでもない。
取り方によってはある意味、公式試合ではない、いつもよりちょっぴり自由な野球をすることもできる練習試合は、彼らにとってもリラックスして野球と取り組める、貴重な時間でもあるわけだから、これは隠れた才能をいかんなく発揮できるチャンスであるとも言える。

そして...。
このたび、その自由さを、チャンスを、大いに楽しんだ男が意外なところに1人...。
そう、それは。
他でもない、チーム内では「腕だけバリボン」と呼ばれるあの男。
「体型だけ外人枠」と呼ばれるあの男...
そう、あの男、ゴンザである。

なんと、皆さん。
....やりました!やりましたよ。

ゴンザがホームランを打ちました~!!!!!!

いや~、びっくりしましたよ。
誰より1番本人が。
いやいや、もとい私が(笑)

だって...。万が一に備えて(?)カメラを構えてはいたものの、まさかホームランなど打つとは思わないから、ただ「バットに当たった音がしたな」くらいに考えていたわけですよ。こっちは。
それが「ホームラン」だなんて。
周囲の歓声でようやく気付きました。
でも、それを知ってからはもう、息子の勇姿を捉えんとする母親のごとき必死さで、ゴンザがホームベースを踏む歴史的瞬間をカメラに収めましたけど。
ええ、収めましたとも!

でも...実は。
何を隠そう、本人やみんなが喜ぶ中で、私には少しだけ心配なことがあったわけで...。
それはなにかにつけ、3歳児のごとく大はしゃぎするゴンザが、仕事あがりにも関わらず興奮しすぎて眠れなくなってしまうのではないか、ということで、その心配は思わず口をついて出てしまったほどなのだけれども...。
聞いた周囲も周囲でそれを否定することはなく、
「あぁ、あれはやばいな」
「興奮しすぎておねしょだな」
などと頷くものだから、erima母さんはますます不安倍増。
...大丈夫かな?

しかし意外にも、そんな私の心配をよそに、帰宅してからもはしゃぐだけはしゃいだゴンザは
割とあっさり眠りにつき、一応は一件落着。

でも...。
我が家の布団が無事だったか、そうでないか。
それは、私とゴンザ、そしてお向かいの奥さんのみが知っている秘密、であるから...
追求しないでね(笑)

ゴンザ、ホームランおめでとう!





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海の幸ぃ~♪

2005年06月11日 23時54分28秒 | 美味しいもの
知人から、北海道の海の幸を送っていただいた。
奥様が北海道出身だというその方は、以前にもご夫婦で帰省された際に、たっぷりのイクラや、ものすごく油の乗ったホッケなどを送って下さったのだが、今回はなんと、函館でしか獲れないという栗蟹やホッキ貝のお刺身を山ほど箱に詰めて下さった。そして前回にも私とゴンザを感動の渦で包んでくれた、本場のホッケもしっかり入れて下さった。

そこで、荷物が到着した午後から、我が家では急遽、海の幸祭りが開催される運びとなった。
参加者は私とゴンザ2人きり。生ものを口にしない我が家の猫たちには見学席でお楽しみいただく。

はやる気持ちを抑え、まずは記念撮影。
しかしシャッターをきるのもそこそこに、いそいそと箸やら小皿やらの準備には余念がない。
ワクワクしながらテーブルにつき、気持ちも胃袋も準備万端!
いざ、箸を持ったら「いっただきま~す!」

まず、蟹の甲羅をパカッと開いてた~っぷりのミソを味わう。
「ん~!とろけそう...」
次に、2人無口になりながら、身をそのままパクリ。
「ん~、ジュースィー!」
お次は3杯酢をつけて、
「おぅ~、うま~い!」
と、味覚の競演はまだまだ続く。
ホッキ貝は最初お刺身で。
そして半分は、軽く直火で炙りながら醤油・みりんを1対1で合わせたものをまとわせ、仕上げに七味をパパッとふりかけていただく。
「くわ~っ、最高!!!」
これは以前、お寿司屋さんで食べて覚えたやり方だが、未経験の方は是非試して欲しい。
ホッキ貝は、お刺身も最高だけど炙りもね!ってスローガンを掲げていただいて。

結局、2人だけで開いているとは思えないほどの賑わいを見せた我が家の海の幸祭りは、
大盛況のうちに無事終了!
「食べきれるかな~」ぐらいの量の海の幸は、
ホッケを除いて真昼間から、すべて2人の胃袋に収まったのだった。
そして、最高に美味しかった思い出は、2人の素晴らしい思い出アルバムに。

Nさん、Tさん、ありがとうございます!
本当にごちそうさまでした!

あぁ、そうそう!最高のホッケはどうしたかといいますと...
私とゴンザだけではなく、ちびくんとちゃあこの胃袋にもたっぷり収まりました!
なので2匹からも...「ごちそうさまでしニャ~!」
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次の世代に残すもの。

2005年06月10日 23時47分12秒 | ぶ~すか言ってやる!
我が家の隣にお豆腐屋さんがある。いや、最近になって、本当の隣にキムチ屋さんが出来たので、お豆腐屋さんは、隣の隣だが、とにかくそこは、朝早くからご夫婦で営業をなさっている、昔ながらのお豆腐屋さんである。
そこへ先日、厚揚げ1枚を買いに行こうとした私だが、立ち上がって財布を手にしてから、ふとあることを思いついた。というより、前々からそうしようと思っていたことを実行に移すことにした。

台所から、ステンレスのボールを持ってエレベーターに乗る。そして、お豆腐屋さんに行き、店番をしている奥さんに声をかけ、「これに入れてください」と、ボールを差し出す...。
...すると、途端に奥さんは笑った。
私はなぜだか照れて、「だって、パックとビニールが勿体無いし、昔はみんなこうやって買いにきましたよね」と言った。奥さんは「そうよ!でも今はねぇ。でもそうよね。考えたらパックはゴミになっちゃうんだもんね」と、相変わらず笑っている...。

今、巷では「クール・ビズ」や「レジ袋有料化」が論議を呼んでいる。
と言っても、ノーネクタイが仕事に相応しいか相応しくないかの論議ではなく、クール・ビズにはネクタイ製造業者が、レジ袋有料化にはビニール加工業者が反発しているという問題だ。
確かに。いままで生活の糧を得ていた仕事が減るとなれば、彼らには大問題だろう。家族も養わなければならないだろうし、従業員の給料だって払わねばなるまい。
しかし、このまま環境が破壊され続けていれば、孫子の代まで地球は持つのだろうか?

それらの産業に携わる人々は「この業界だけ規制をするのはナンセンス」だという。
街頭インタビューでは、年配の男性が「それを問題にするのはお門違い」だと言った。
...では。
どこから手をつければいいのか。ただ手をこまねいていればいいのか。今ある自分と自分の家族のために。現在生きている地球上の、しかもその中の何分の1かの「先進国」と呼ばれる国の人間の幸せのためだけに...?

便利さを、現代化の恩恵を受けているのは私も同じで、偉そうなことなど言えた立場ではない。
しかし、これからのことを思うにつけ、後の世の人々のことも気になる。
石油は本当になくならないのか。地球は本当に焼け焦げないか。
人間が石油を使うようになって何年だろう...。それは人類史の何分の1だろう...。
それなのに、我々はもう、それを使い果たそうとしているのではないのか。
そして、次の世代に残してゆくのは、そのツケなのだろうか。

お豆腐を、器持参で買いに行く。
その素敵な習慣ですら、残せてないのに?


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江ノ電散歩

2005年06月09日 23時54分58秒 | お出かけ
遅ればせながら...
5日の日曜日、鎌倉に行ってきました。細かいことを言いますと、鎌倉に行ったというより、江ノ電に乗りに行ったと言う方が正しいのですが...。

横浜駅から15分ほどの距離にある我が家からは、鎌倉は気軽に遊びに行ける観光地。
しかし、ゴンザも私も生まれてからこのかたずっと神奈川県に住んでいるというのに、江ノ電には
乗ったことがなかったのです。どちらかというと江ノ電は、車で海沿いを走っていて目にするもの、という感覚があったもので。

ところが、最近はゆっくり時間の流れる場所を求めて、出かけることの多い私たち。
そういった意味では、江ノ電は格好の乗り物に思え、のんびりトコトコ走る姿がなんとも魅力的に見えまして...。
そこで、昼前に家を出て、始発駅の藤沢からのんびり、江ノ電の旅を楽しむことにしたのです。

まず、JR藤沢駅に降り立ってからはすぐ、「名物・鯵の押し寿司」とやらを買ってみました。
実はこのお寿司、横浜駅でも売っているんですが(笑)、これまた1度も食べたことがなく、ヒカリモノも美味しいものも大好きな私たちがこれを食べないのは片手落ち。ということで、観光気分が手伝ったのもあり、即購入。
さて、次はその鯵の押し寿司を大切に抱え、江ノ電藤沢駅で「のりおりくん」なる、1日乗車券を購入です。この切符、お値段1枚¥580也で、文字通り、何度乗り降りしてもいいとあっては超お得。ましてや一駅だけではなく、何箇所かに名刹が点在している鎌倉にはうってつけのアイテムです。
切符をそれぞれ持ったら小さな改札をくぐり、発車間際の電車を1本見送る。そう、次にやってくる江ノ電君の1番前の車両に乗るべく、のんびりホームでお出迎え、です。
しばらくすると...噂に違わずトコトコやってきた可愛い江ノ電君。我々も希望通り先頭車両に乗り込みまして.....いざしゅっぱ~つ!
トコトコトコトコトコトコトコトコ..........
.....えっ?もう次の駅!?

江ノ電には驚きがいっぱい隠されていました。
まず、そののんびりさ加減。そして本当に狭い狭い、民家の間の空間に敷かれた線路。車窓から見えるお屋敷の立派さと、途中で路面電車となる江ノ電のための、特殊な道路事情。
そして...海に出た時の景色の素晴らしさ。
お天気の良かった日曜日、波間にはサーファーたちがたくさんプカプカ浮いており、通りかかった踏み切りでも、びしょ濡れのままボードを抱えた人物が、のんびり電車が行過ぎるのを待っていました。海岸では犬が走りまわり、線路脇には花が揺れていて...。
そこには不自然さのかけらもなく、まさに「時間がゆっくり」流れていました。

途中、ここが江ノ電で一番綺麗に海が見える、と言われている「鎌倉高校前」で下車して、少し坂を登り景色を見て、それから浜辺に下りて鯵の押し寿司を味わいました。
ん~、美味しい!

再び乗車して、長谷駅で降りてからは、あまりの人ごみに圧倒されてしまいましたが...。
それでも、各お寺の境内に1歩でも足を踏み入れれば、そこでは誰もが少しだけ、ゆったりとした時間を意識しているような...。
そんな気がしました。

もう、紫陽花の季節ですね。
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