猫猿日記    + ちゃあこの隣人 +

美味しいもの、きれいなもの、面白いものが大好きなバカ夫婦と、
猿みたいな猫・ちゃあこの日常を綴った日記です

甘やかされたカラダ

2005年06月21日 08時47分40秒 | ハ~プニング!
この時期にきて、突然エアコンが壊れた。

リモコンを手にして、何気なくスイッチを入れた日曜の夜。私はそれが何の反応も示さない事に気付いた。が、しかし、リモコンの電池が切れるのはよくあること。電池さえ交換すれば、すぐに問題は解決する。
...しかし、電池を新しい物に交換しても、業を煮やして主電源をいじっても、コンセントを引っこ抜いて差し込みなおしても、ブレーカーを確認しても.....ヤツはウンともスンともいわない。
乱暴者の私がイライラを高じさせて、「気合」を2、3発入れても、状況は変わらず。それどころかエアコンのヤツ、ますます意固地になって黙りこくっている。
こいつを買ってから10年。こんなこと、今まで1度もなかったのに...。

猫がいる家では、電化製品の寿命は縮まると聞いたことがある。なんでも、猫の細かい毛は電化製品にとって最大の敵だそうで、機械の色んな隙間に入り込んでは、正常な作動の邪魔するのだという。そういえば以前、リサイクル業者が電化製品にホースの水をジャブジャブかけて、洗っている光景をTVで見たことを思い出すが、この危険極まりない行為は、その業者曰く「効果てきめん」なのだそうだ。なぜなら、電化製品の故障はほとんどが、埃が隙間に入り込んだことによって起こるからで、埃を除去して乾燥させれば、また正常に作動するから、らしい。しかし、私がまさかそれをやるわけにはいかないし...。かといって、エアコンなしの生活など、今さら耐えられないし。何より、赤ちゃんのときからエアコンに慣れ親しんでいる年老いた猫に、この夏の暑さが耐えられるとは思えない。私は即座に、新しい物を購入する決意をした。

初めて私の家に「クーラー」というものが来たのは、私が小学校低学年の頃だった。一般家庭にはまだまだ馴染みのないそれは、新しモノ好きの父が買ってきたものだったが、形は冷蔵庫のようで、無駄に大きく、狭い家には不似合いだったのを覚えている。今のように室外機などついていなかったから、排気口は窓に連結していて、本体全面にある扉を開けると、そこには水を溜める大きなタンクが置いてあった。時間が経過する毎にタンクに溜まった水は、人間の手で廃棄する仕組みで、今では室外機からポタポタと垂れ流される水は、旧型ではそうやって処理されていた。とはいっても、私の父はその溜まった水を、窓からザーザー流して捨てていたから、原理としては同じことだったが...。

とにかく、私の小さなころは「クーラー」などなかった。
「暑い」のは我慢するのが当たり前だった。
それでも「耐えられない」なんてことはなかったのだ...。

しかし、1度甘やかされたカラダは、なかなか元には戻らない。もちろん、エアコンの多用による、ヒートアイランド現象などが暑さを厳しくしていることもあるが、それ以前に、我々の体が脆弱になってしまったことは否めない。そしてそれは、夏を出来るだけ涼しげに乗り切る工夫をも、我々から奪っていくのかもしれない。
西洋人が風鈴の音を、ただの「騒音」と感じるように、
我々も、風鈴を、「ただの騒音を撒き散らす不可解な道具」と感じる時が...。

ちなみに、「人間の体は甘やかせば甘やかすほど、機能も怠けていく」のだそうだ。
我が家のエアコンには効果がなかったけれど、私も今日あたり、2、3発...
「気合」を入れてみるか!
コメント (6)
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