猫猿日記    + ちゃあこの隣人 +

美味しいもの、きれいなもの、面白いものが大好きなバカ夫婦と、
猿みたいな猫・ちゃあこの日常を綴った日記です

1kg÷5。

2013年07月31日 07時35分07秒 | イタリア見聞録。


基本的にシンプル。


S家の皆さんが我々をイタリア行きに誘ってくれたのには、
『勉強になるはずだから』という理由の他に、もう一つ理由があった。

 

北の方に行けば、たぶん違うのかもしれないけれど。


「少人数ではなかなか色んな料理を食べられないけれど、
 人が増えれば、試せる料理の数も増えるし、
 何より、うちと同様、ゴンザ家も美味しいものを食べるのに、
 お金は惜しまないでしょう?」と(笑)

(確かにそこの感覚が違うと、完全ワリカンでもお店選びが難しいもんね)

 

野菜の種類はそれほど多くなかった印象。


美味しいものを食べるのが大好きなS家。

T自身も、とてもマメに料理をするし、
実は我が店にあるパエリア鍋は、
彼女の祖父がかつて、使っていたものだったりもする。

 

ショートパスタの多様さ、料理法にも興味深々。


好き嫌いもなく、食に対していつでも興味深々の我々は、
そういった経緯もあって、
旅の仲間に加わった。

「じゃあ肉1kgいってみよう!」

 

最低でも1kg(笑)フィレンツェ名物『ビステッカ アッラ フィオレンティーナ』

こうして、ゴンザのもうひとつの憧れ、
『ビステッカ アッラ フィオレンティーナ』は、
あっという間に5人の胃袋におさまることとなったのである。

 

あまりの迫力に、クマもQも呆然(笑)

ちなみに翌朝も市場に行きました(今度は5人で(笑)

 




いざ!観光、と...

2013年07月29日 06時24分33秒 | イタリア見聞録。

 

朝、昼、夕と、全く空の色が違うフィレンツェの街。たまたまだったのかな?

 

主目的は主目的として。
やはり来たからには、観光のことも考えていた。

 

もう、美しい場所がいっぱいで。



旅の手配をしてくれたTが、
『フィレンツェカードってものがあるけど、どうする?』と、
一緒にそれを頼んでくれていたおかげで、
当日はずいぶんと助かったと思う。

 

陽が高くなれば、お馬さんもオヤツの時間。


フィレンツェ内の多くの美術館、バス等に使えるこのカード。

何でも便利な日本とは違って、
『便利なものを便利に使うまで』の手続きが、
少し大変だったりはするけれど(笑)

滞在時間と回りたい場所によってはずいぶんお得であるし、
期限中は街中でWi-Fiが使えるということを考えれば、
それだけでもう、元をとったようなものだったと思う。

 

たくさん歩くし登るから、皆さん楽な格好で。



ウフィツィ美術館、アカデミア美術館は当然抑えるにしても、
やはりフィレンツェ最大の悩みどころは、
クーポラに上るか、ジョットの鐘楼に上るか、か。

どちらにしても、400段以上の階段を上がらねばならないとなれば、
『両方のぼれば?』というわけには、時間、体力を考えても、無理だったし、
とりあえずは片方を選ぶ必要があった。

 

外は暑くても、意外に涼しい鐘楼内部。


「よし、決めた!ジョットの鐘楼から、クーポラ越しにフィレンツェの街を眺めよう!」

思った以上に狭くて急な鐘楼の階段は、
あがり始めた気温とあいまって、なかなかにキツかったけれど、
途中途中にある、明り取りの窓や踊り場を吹き抜ける風は最高で、
各国観光客の解放的な気分もあいまって、素晴らしかった。

 

どこを見ても美しいクマね~♪


もちろんそのてっぺんから眺める景色も。

美しい街!

 

クーポラ越しの写真は先日もう載せたので、違う方角の写真を。

その後ウフィツィ美術館へ行き、橋を臨むが、夕刻の雨。

鐘楼をおり、途中、S家と別行動。

あちらこちらと、うろついた二人は、
夕刻、彼らと再び合流し、
実はこの旅のもう一つのテーマである、
『大人数だからこそ出来る、色んな料理をシェアして楽しもう!』
を実行するために、着替えを済ませ、
Tの友人お勧めという、小さなレストランへと向かった。

 

けれど、雨があがれば美しい空。

もう一度訪れて、ゆっくり見て回りたい街、フィレンツェ。

 


旅の目的。 ー ランプレドットが食べたい! ー

2013年07月27日 09時15分51秒 | イタリア見聞録。


まだ人けもまばらな、フィレンツェの朝。


前日の宣言通り、私たちの朝は早かった。

やはり二人を心配してか、
「私も行くよ!」と、付き合ってくれたTと一緒に、
中央市場を目指す。

 

運ばれる土産物屋の露店を横目で見ながら...

市場に到着! 



朝のフィレンツェの空気は、思っていたより少々冷たく、
また、毎夕降るらしい雨のせいか、湿度も高めだったが、
観光客の姿もまだない街中には、
おそらく、毎日繰り返されるのであろう、『暮らしの光景』があり、
立ち働く人の息吹には、自分たちと同じものを感じて、ホッとする。

 

まずは目につく、肉の豊富さ。

それを使った様々なものも。

 

市場に着けば、目の色が変わったゴンザの、
後を追ったり、姿を見失わないよう必死(笑)

言葉が出来ないはずの男が、
何故か店のおじさんたちと、意思の疎通が出来ているようなのは、
やはり同じ、『食材に関わる仕事』をする者同士だからなのか。

 

Tによれば、イタリアの人は『基本、地産地消、季節のものだけ食べる』らしい。

そういえばフィレンツェ以南では、店先でキノコを見なかった。


目の前に並ぶ、様々な肉、魚、野菜、生のポルチーニ!

「食べたい」ではなく、はたから見ても、ありありとわかる、
『これを使って料理したい!』
『触りたい!』という情熱。

Tがこの旅行にゴンザを誘ってくれたのは、
「アナタにとって、イタリアは絶対面白いし、勉強になるから!」
という理由からだったが、
彼女が言ったことは本当に間違いがなく、
そう勧めてくれたT本人すら、
呆れて笑うほどのゴンザの突撃ぶりには、
「来てよかった」と、心底そう思えた。

 

いざ!本場のランプレドットを。

朝から安うまワインで乾杯!うまい♪

 

『本場のランプレドットが食べたい』は、

『夢』としてはいささか小さく見えるものかもしれないが、
そこから得るものは...

本やネットで勉強して、ゴンザが作っていたランプレドットが間違ってもおらず、
また、本場のものにも負けていないことを確認出来たのは、
私にとっても大変嬉しいことだった。

 

たぶんゴンザにとっては、全部買って帰りたいものばかりだったと思う。

ちなみに現地のおっちゃんたちは、こんなのを齧りながらコーヒーを飲んでた。

 

「HちゃんとTMも早起きして来ればよかったのにね~」

旅の主目的、ランプレドットを囓りながら、
『グラスなみなみの朝からワイン』を堪能した三人は、
この後に待つ『一日フィレンツェ観光』のため、
人の往来の増えはじめた街中を横切り、
ホテルで待つ、二人の元へと向かった。

 

街角ワンコが幸せそうな国は、きっといい国。

早朝歩きは、たくさんのものを見せてくれました。





旅の仲間 ー 人間5+?? ー

2013年07月26日 06時16分59秒 | イタリア見聞録。

 

この街にぴったりの暮れゆく色が、タクシーを降り、最初に見た景色。

 

長時間のフライトは、さほど苦にはならなかった。

あまりにも愛想のないCAには、いささかゲンナリしたが(笑)
まあどこの国にも、勘違いしたのはいるものだ。

 

ホテルに荷物を置いたら、何はともあれ、腹ごしらえ。

五人そろって、旅のはじまりに乾杯!



旅慣れない二人を、現地で待つTは、
「大丈夫?二人だけでフィレンツェまで来られる?」
と心配したが、
結局のところ、右往左往、身振り手振りで(笑)
ホテルまではたどり着き、無事、S家の三人と合流。

暮れゆくフィレンツェの街は、夢の中を歩くがごとく美しく、
荷物をほどいたのちの、
旅の仲間、五人揃っての夕食も、和やかに楽しく。

 

ゴンザ家のお供、パリからやってきたクマと、S家のお供、世界を旅したQ。


食後のそぞろ歩きは、美しい影の隙間を縫って...

人々のざわめきが、アルノ川を吹く風に流れる。

「明日は朝一番で市場に行くから!」

張り切るゴンザの、主目的は、
ランプレドットを食べること。

市場を見ること、歩くこと。

 

ここで買ったモヒートのアイスは全員が絶賛。

店じまいしたショーウィンドウも美しく。

夜のそぞろ歩きが楽しい、フィレンツェの街。


自分がこれまで作っていたものが正解なのか、
果たして本場の味はどうなのか...

目で舌で、確かめたい、
ただ、それだけで。

 

たち並ぶ宝石店がすっかり閉まっても、人通りはやまない。


フィレンツェ到着の夜。

翌朝に備え、ホテルのバーで、念入りに寝酒を仕込んだ私たちは(笑)
ベッドにもぐりこむやいなや、
いまだ「イタリアへ来た!」という現実感もないまま、
一瞬にして、眠りについた。

華の都の、川のほとりで。

 

 


旅の形。 ー 二人だけでは ー

2013年07月25日 04時57分50秒 | イタリア見聞録。

 

到着後、フィレンツェで二泊。

 

現地ではレンタカーを使っての移動。
言葉の出来ない私たちだけでは、絶対に出来なかった旅の形。

 

とはいえ、クリアしなければならない問題はたくさんあった。

何より、これまで旅行など、
ちっとも考えていなかった我々のパスポートはとっくに切れていたし、
旅行のために、10日近くも店を休むことは、
お客様に対してどうか、というのもあった。


イタリアの車は皆小さく、レンタカーに荷物が乗り切らないハプニング付き(笑)

 

 けれど、背中を押してくれたのもまたお客様で。

「ぜひ行くべき!」
「それを今後に生かせばいい」
と、そんな優しい声が、
今回の決断を促してくれたのだ。

 

結局、予定より少し大きめの車を借りて、ピサに立ち寄り、一気に南下。



お決まりのツアーではなく、
主目的である、本場のランプレドットを食べること。

市場をまわり、色んなレストランへ行くこと。

もし、私とゴンザだけなら、
おそらく不可能であろう旅の形。

 

ナポリでの渋滞はまさに無法状態(笑)

「イタリア語には『車間距離』って言葉はねーのか!?」

 

フィレンツェでS家の3人と合流し、その後、レンタカーでイタリアを南下。


ピサ~ソレント~アマルフィ~サレルノへ。


オリーブ、ひまわり、レモン、オレンジ、いちじく、地中海、朽ちた小さな教会。

 

人の心を惹きつけてやまない、せめぎあう、何か。

 

美味しいもの。

 

トランジットすら、経験したことのない、
日本語しか出来ない二人は、慌ただしく旅の準備を整えて、
仕事終わりのまま、一路、成田空港へ向かった。

 

荒れてしまった新市街と、美しい旧市街。

 

夜のそぞろ歩きも楽しい、夏の南イタリア。