猫猿日記    + ちゃあこの隣人 +

美味しいもの、きれいなもの、面白いものが大好きなバカ夫婦と、
猿みたいな猫・ちゃあこの日常を綴った日記です

雪がくれた贈り物

2006年01月21日 23時51分07秒 | 作ってみた
ゆ~きやこんこん、あられやこんこん。

ずんずん積もる、というほどではないけれど、ここ横浜も雪。
朝、明るくなる頃には一面真っ白な世界で、それが週末に重なる事もあって、ちょっぴりわくわく。
こんなこと言ってたら、豪雪に悩む地方の方に叱られそうだけど.....。
雪が積もり始めたあたりから、なんとなくそわそわして仕方のない私。
いいのか?こんなに降ってるのに、家の中にいていいのか?私!

しかし、まさか仕事から帰宅したばかりのゴンザを置いて外へ飛び出すわけにもいかないし、ジッと我慢。
就寝前のひとときをおとなしく二人でビデオなど見ながら過ごすと、一旦は布団へもぐりこんだのだった。

昼過ぎ。
目を覚ますと、リビングからゴンザの声。
どうやら電話でなにやら話をしているらしい。
会話の断片から察するに、どうやら仕事上の話か。
と、電話を終えたゴンザがひと言。
「今日はお店も臨時休業だ」

え?.....え?
ゴンザ、今日お休みなの?
やった~!
寝起きだというのに、
「やった~!やったあ~じゃあ今日は一緒にあそべるんだね!」
はしゃぎまくる私。
ああ、何をして遊ぼうか。

ま、でもその前に腹ごしらえ。
野菜がたっぷり入った具沢山のお味噌汁に、トロトロに煮た白菜とひき肉、トッピング用に、沢庵細切り、高菜、青ネギ、わかめ、玉ねぎみじん切りを添えた納豆、それにマグロのお刺身。
こんな寒い雪の日になんとなく似合いの朝食を取り揃え、二人は食卓につくことにする。
でも.....
あ~!わさびが切れてる。

あれ?
これは外に出るチャンスじゃないの?

私が、すぐ近所にある食品店へ行きたい旨を伝えると、ゴンザがすかさず
「あ~、俺も行きたい~!」
と言った。
ふふふ、ゴンザよ。
こんな雪の日に、私と出かけてタダで済むと思うなよ。

そんな私の心の呟きを知ってか知らずか、ゴンザは私同様、ダウンジャケットにニット帽といういでだちでモコモコに着膨れ家を出る。
外へ出ると.....
もう時刻は夕方近いとあって、歩道には無数の足跡がついた、ちょっとだけ薄汚れた雪。
私は、わざと足跡のついてない端を選んで歩いてみる。
と、横には同じようなはしゃぎっぷりで歩くゴンザ。
「楽しいね」
「楽しいね~」
バカ丸出しではしゃぎまくる、いい年をした大人二人。
私たちはアッというまに食品店に着くと、目的のわさびそっちのけで、暖かい家の中で過ごすための、大量のお菓子やら食品やらを買い込んだ。

帰り道。
誰かが雪かきをしたのか、大きな雪だまりを見つけた。
これを見て、足を突っ込まないでいられるほど大人ではない私は、一目散にそこへ行き、
「ズボッ!」
と口で言いながら足を突っ込む。
すると続いてゴンザが
「ズボッ!」
「こういうことする奴って必ずいるよね~」
と言いながら、再び歩き出す。

お前らがそうだよ!

歩くたびにキャッキャキャッキャはしゃぎまくる大人げない二人は、とうとう家の一歩手前の路地に手付かずの雪を見つけると、荷物を放り出してしゃがみこんだ。

ちびくんとちゃあこに雪だるまを持って帰ろう!

と、雪だるまを作る私に、ふいに雪玉をぶつけてくるゴンザ。
ふん、無視無視。
二度三度とぶつけられる雪玉を黙殺し、私は綺麗な雪を選んでは丸める。
「う~、手が冷たい!」
「じゃ、急げ~!」
小さな雪だるまをかじかむ手で抱えた二人は、来たときと同じようなはしゃぎっぷりで、10メートルほどの距離を急いだ。

家へ帰ると.....
ブラックペッパーの目、鷹の爪の口、七味唐辛子の蓋の帽子をつけた雪だるまは、少し匂いを嗅いだだけで猫達に無視されたけれど。
まっ、私とゴンザはすっごく楽しかったからいっか。

家の中やベランダ。
様々な場所へ小さな雪だるまを据えては、一通り写真を撮った二人は、
「楽しいね~」
そう言いながら、買ってきたわさびを食卓に並べ、熱々の味噌汁を啜ったのだった。
コメント (6)
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