浜野巌治


博多湾の浜辺に住む頑固ジジイです。

サッカーと大本営発表

2006年06月24日 | 日記・エッセイ・コラム

おばあが言った。「どうしてサッカーでそんなに騒ぐの?」「ウーン…」おじいは絶句。鋭いツッコミ!

きのうの朝、3時におじいは目を覚ました。そして、ひとり、日本:ブラジル戦を見た。

負けた!完敗。玉田」のシュートはキレイだった。しかし、ブラジルの4点もまた見事だった。まあ、日本は健闘した。ご苦労様、コーチ、選手、そしてサポーターの皆さん、オツカレサマでした。サッカーの素人、おじいの目から見ても、その技量にはブラジルに1日の長があった。

「どうしてサッカーでそんなに騒ぐの?」 おばあの問いにまだ答えていなかった。

“大本営発表になったの?”、“異を唱えることは許されないのか”そんな質問がおじいにも友人からあった。日本中、いつの間にか、“神風が吹く”“奇跡が起こる”ことを期待し、あたかも、奇跡が実現するかのようなあおりかたがマスコミの一部をおおった。

日本の奇蹟的な勝利を期待する声が高い、その期待に応えることが、新聞を買ってくれる人を増やす。テレビ局は視聴率が上がる。ハイビジョンテレビは売れるだろう。勝利を期待する声に素直に従うことがいいのか、あるいは、クールに戦力を分析し、過大な期待は通じないであろうことを、伝えることは悪なのか?異常な空気があったことは否定できない。かつて、“大本営発表”が日本を不幸に導いた。このサッカー報道については、もっと、冷静なマスコミ分析があっていい。

誰が、このような状況に、ブレーキをかけることができるか?案外、おばあのような声かも知れない。