きょう、ひとつの仕事を卒業させていただいた。
昭和41年、はじめて関りをもった一つの団体と50数年にわたる長い
おつきあいにお別れした。勉強させていただいた。懸命に努力もした。
難聴は補聴器をつけてもなお、聞き漏らしが起こり、内容を確実に
理解することが難しい場面がひんぱんに起こるようになった。
眼鏡をかけてもなお、数字の読み違えなどが起こった。
私も81歳、己の限界を感じ、わがままかとも考えたがここらが己の
限界と思い定め、皆様に退任をお許しいただいた。
きのう朝、いつものようにテレビを点け、パソコンをチェック
しはじめたころ、テレビの向こうでただならぬ何かが起こった！
通り魔？小学生が何人も切られた？川崎の多摩川近く登戸のあたり…
身動きができなくなった。
東北大震災のときのように、阪神淡路大震災のときのように身も
心を固まってしまった。
テレビの前を離れよう、いや見なくてはいけないという心、結局、
テレビのまえから離れたのはお昼のニュースを見終わったあと。
私は急に体調がおかしいことに気付いた。「何かオカシイ？」
つれあいが「血圧を計ってみたら？」という。
血圧は180/120。高い！先週のこと、血圧は120/70、血液検査は
いつになく正常値に近く、いつも数値が悪い肝臓や膵臓の機能も
良くなっていると誉められたばかり。
そうだ、テレビで見ていた恐ろしい世界に私の身も心も固まって
しまったのだ。深呼吸を繰り返し、体を少しずつうごかすことで
体調は落ち着いた。
それにしても、予想もできないようなことが起こる。
大雨や洪水、地震や津波、交通事故、我が身をどう守るかー
むかし、私が20歳過ぎのころ、同じ部屋でいっしょに仕事をしたＳ様
からきょう、お電話をいただいた。懐かしい思い出が次々によみがえる。
去年お手紙をいただき、お電話しようと思ったのだが、電話番号が
わからないままそのままにしてしまった。熊本のＫ様に聞けばすぐに
わかったはずなのに、そのときはＫさんに問い合わせることを思い
つかなかった。スミマセン、耄碌がハジマッてしまって？！
旧友会というむかしの仲間の集まりが先週開かれ、そのとき、熊本の
Ｋさんと顔を合わせ、話しはＳさんのことになったのだった。
きょうは、忘れないうちに電話番号を手帳にしっかり書き止めました。
Ｓ様、きょうは福岡も32℃でした。藤沢も暑かったことと思います。
お体お大事に！
と友が教えてくれた「無寒暑（むかんじょ）」という禅の言葉を
思い出します。
2005．07．23 「無寒暑」