赤バットの川上哲治さんが逝った。(93歳)、背番号16。郷里の大先輩、子どものころから神様のように思っていた。“打撃の神様”、小学校のとき、ねだって熊本の水前寺球場へ行った。川上さんはホームランを2本打った。
思い出すのはつれあいのオヤジさんとその風貌が似ていたこと。顔が四角で、実直で、眼鏡の奥でいつも笑顔を絶やさない男だった。
漫画家やなせたかしさんが先日、逝った。(94歳)
今夜、NHK「クローズアップ現代」がやなせさんを特集していた。
私のブログで、やなせたかしさんを何度か紹介したが、『絶望の隣は希望です』というご著書は長男が関わらせていただいた。
2011年9月の記事だが、私のブログを再掲する。
2011.09.23
アンパンマンが語る!
ご存じ「アンパンマン」!
アンパンマンの作者、やなせたかしさんの本『絶望の隣は希望です!』が出た。
やなせさんは東北大震災で生き残ったたった一本生き残った松の木のことを知った。
そのヒョロ松と92歳の己を重ね合わせ歌を作った。
この歌がたくさんの方々に希望を与えているという。2番の歌詞・・・
陸前高田の松林
とつぜんおそう 大津波
うずまく波に さらわれて
悪夢の海に 消えたのだ
陸前高田の松の木は
いのちをつなぐ 友達だ
“奇跡の一本松”はラジオやFMでは有名なんだそうだ。
昨夜、この本が届き、私はもう少しで読み終える。つれあいは全部読んでしまったそうだ。
つれあいから長男へのメール。「面白かった、笑っちゃった。サラっと書いてあるけどなかなか含蓄のある内容で、私にはやなせさんの才能はないけど、その心根には共感します。やなせさんの思いをこれだけの本に仕上げたノリタマに乾杯!」
小学館刊1400円+税 26日発売。
なんと児童書の書棚に並んでいた。この本を読むのは熟年層かな?
熟年向きのコーナーができるといい!
もうひとつ。
やなせさんは『手のひらを太陽に』の作詞家、いずみたくの作曲でNHKみんなの歌となった。
「手のひらを太陽に」
やなせたかし作詞・いずみたく作曲
ぼくらはみんな 生きている
生きているから 歌うんだ
ぼくらはみんな 生きている
生きているから かなしいんだ
手のひらを太陽に すかしてみれば
まっかに流れる ぼくの血潮(ちしお)
ミミズだって オケラだって
アメンボだって
みんな みんな生きているんだ
友だちなんだ
夕陽が沈んでいく。
26日夜、宮崎県五ヶ瀬町で夜神楽を見た。
古事記が伝える神々のものがたり・・・
スサノウノミコトの乱暴狼藉に姉、アマテラスは天の岩戸に籠られた。太陽の女神が岩屋に入ってしまわれ、世界は闇となった。
天の安の河原で神々が集い、アマテラスに岩屋から出ていただく方策を考える。
アメノウズメノミコトが胸をあらわに踊り、神々が大笑いしてはやし立てる。
アマテラスが何の騒ぎかと、そっと岩屋からのぞく。
力持ちのタジカラオノミコトが岩屋を塞いでいた岩を投げ飛ばし、アマテラスを表へ導く。
世界はまた光に満ちる。
秋が深まると、そんな物語を底本にした夜神楽の舞いを村人が奉納している。
しめなわを飾った神楽殿が座敷に設けられ、太鼓、鐘、笛の音に合わせ白装束、時に面を付けて踊る。
この夜、私たちは円礫の宴を楽しんだ後、「えのはの家」の囲炉裏の部屋で焼いた餅をご馳走になりながら、神楽の舞いを鑑賞させていただいた。
山里の人々と神々の饗宴。