昨夜、山中伸弥氏がノーベル医学生理学賞を受賞した。
つれあいの白内障手術の後遺症と思われる目の障害が消えた。
嬉しいことだった。ところが・・・
一つ、まことに残念なことが起こった。みんなが大切にしていた海浜のハマユウの株が根こそぎ伐られてしまった。
手前、伐られたあとの株だけが残る。
伐られた長老の株は少なくとも20年近い年輪を刻んでいるはず。
平成8年(1996年)3月、私はこの地に引っ越してきた。はじめて海辺に出て目に入ったのが、ハマユウの株だった。当時16年前の人工海浜は雑草もなく、真っ白な砂が広がっていたが、ただ一か所、グリンーンのハマユウが葉を茂らせていた。
この砂浜にハマユウが育っているというのは、偶然だろうか?株は3株、誰かがハマユウの種を植えたのではないかと思った。波と風が種を運んできたのでは、3株が揃って芽を出すというのはまずありえない。
やがて、最初の3株のそばにまた3株が植えられた。私もまた、そのそばにハマユウの種を埋めた。
最初の3株は夏になると純白の花を咲かせた。次に植えられた弟分の株も花を咲かせはじめた。私が植えた株は6年前のこと。その株がはじめて花を咲かせたのが一昨年だったろうか。
その10株ほどの群落が伐られてしまった。チェーンソウの力なら1分もかからなかったろう。
海浜公園を管理する会社、その命令により草を刈った清掃の業者。おそらく作業をした人たちは、ハマユウの株とも、この花が浜辺を歩くひとたちをどれほど癒しているか、想像することはできなかったであろう。
私は浜辺を管理する立場でもなく、ただ、浜辺を歩くたびにこれまでの人々の営為の賜物と感謝するばかりの人間。今回のハマユウ伐採には呆然、唖然、怒りと悲しみが入り混じり、昨日はまことに苦い思いが続いた。
ハマユウ姫様の嘆きもいかばかりかと思います。いっそ、ハマユウの種を1000個でも植えましょうヨ!種は北九州の夏井ケ浜に拾いに行きましょうか。
管理会社は言うでしょう。「ここには花のタネを播いても育ててもイケマセン」。
でもいつか、人間が大事にしているものは何か、理解する人々が多くなることを信じます。
今年7月の私のブログを再掲します。
ハマユウは青い海と空がよく似合う。
子株と孫株、揃って咲きだした。
花、つぼみは10本ほど、ことしは花を折られることもない。
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5年前のブログ
ハマユウ咲き誇る