秀明記(syuumeiki)

着物デザイナーが日々感じたこと、
全国旅(催事)で出会った人たちとのエピソードなど・・・
つれずれなるままに。

底冷えどす。

2007年01月09日 08時21分35秒 | Weblog
個人個人で季節ごとの「匂い」の思い出は違いますよね。

ワタクシの「冬の匂い」で一番に思い出すのは「練炭」を燻す香りです。

さすがに我が家では石油ストーブでしたが、近所に住まう祖母の家は
火鉢に練炭でした。

共働きの家庭でしたから、よく祖母の家にやっかいになってました。

早朝、練炭を燻す団扇の音と香りを今でもふと、思い出します。

やはり、田舎には囲炉裏、町屋には火鉢が似合いますな。

コトコト火鉢の上で「お豆さん」を煮ながら、「絞り」の内職してたなぁ。

マンションなど、最近の密封状態の住宅では一酸化炭素中毒の問題もあって
練炭の使用は考えものだけど、昔の家は割合風通しが良かったんでしょうな。
(ビンボーで隙間風だらけだったのか?ばぁちゃんちは・・・。)

近頃、「ホワイトなんたら」とか言って残業代カットや、能力主義とか
いってますけど、ワタクシドモの世界では当たり前の話です。

「お手当て」、武士でいうところの「扶持米」を待っている階級時代
から、農工の時代になってきてるのかも。(農は今大変ですけどね。)

ビンボーでも先があった頃と、ほどほどに小金があるけど先が見えない
今と、どっちが幸せなんでしょうな。

ワタクシの場合、毎朝目覚めて美味しい朝食がいただけるコトが
今、一番の幸せ、だったりして・・・・。