天災は忘れた頃にやってくる
この格言を、ずっと寺田寅彦のものとして覚えていた。
明日は震災から三ヶ月。
毎日必ず、気象庁のホームページと放射能の状況を調べているサイト及び福島原発のライブカメラをチェックしていた私が、このところ見るのを忘れるようになっていた。
被災地では一向に先が見えない状況であり、また未だに行方不明の人もかなりいるというのに、当事者で無いからなのか、あの衝撃的な映像から徐々に忘却が始まってきていたのだ。
そこでこの格言を胸に、普段の備えが大切なのだということを再確認しようと「寺田寅彦」と言う人物を検索してみた。
すると、その格言は弟子である中谷宇吉郎と言う人が恩師寺田寅彦の言葉として紹介したのだが、実はそうではなかったということであった。恩師との語らいの中で、そのような内容の話をしていたので、内容は間違いないのだが実は言葉そのものは中谷宇吉郎の言葉ということになるのであろう。
寺田寅彦は物理学者でありながら文学者でもあった。
彼は、文明が進むほど天災による損害の程度も累進すると述べている。
そして、だからこそ普段からそれに対して防御策を講じなければならないはずなのに、いっこうにできていないと説く。
今まさにその通りのことが現実となっている。
混乱した政局、先が見えぬ不安、今彼が生きていたらどんなことを提言しただろう。
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