自分が被災したわけではない。
親類縁者や友人知人には、家が流されたり傾いたりした人はいたが、とりあえず怪我も無く無事だったとのこと。
ここは二日間停電しただけで、今日は物流もかなり元に戻ってきた感がある。
でもなんだろう、心に空いた穴が埋まらない。
自分が当事者ではないのに、そんなことを思うのは不謹慎だ。
大切な人を亡くし、築いてきた財産をなくし、大事な物をなくし、夢や希望さえ無くしたかもしれない人たち…
そんな人たちが前を向いて生きようとしているというのに
生きていることが空虚に思えてくる。
余震の心配が無くなれば、強く頼もしい勇気と知恵を持った人々の力で、いずれ町の復興は実現するだろう。
…原発の問題さえなければ。